お茶席の席入り

投稿日:

寄付きで香煎をいただいた後、茶室に入ります。
席入りについても簡単な作法がございます。
お茶をされていらっしゃる方は「当たり前だわ」と思われるでしょうが
昔、お茶を習ってて最近又始めた方。全くの初心者の方。
やはり心配なので予習しとこうかしらという方の為に書いてます。
いわゆる「困った時のお茶会のお席入り」です。

私も若いころ習っていて結婚を機に長いお休みを頂きました。
でも、お茶券をを頂いたり、誘われたりすると元々が好きなので「行く。」
と後先考えずに返事をして結局予習しておけば良かったということが数多く
ありました。気軽にお読みください。
多少、私の思い込みも入っているかもしれません。その辺りは臨機応変に
して下さい。

【お席入り】

襖の前20cmあたりに膝を揃えて座り、右手は膝に置いて左手で襖を
ゆっくりと10cmほど開けます


襖の下から約15cmの所を右手で触れて、一度で襖を開けます
2枚の襖は締めやすいように少しだけずらしておきます


膝の前に扇子を置いてお辞儀をします
腕を自然に伸ばして指先を畳につけて腰から体を折るようにして
お辞儀をします
それから、右手で扇子を取り、左の手のひらで受け右手で扇子の要を
持つようにして立ち上がります。

※立ち上がる時はつま先を立てかかとを上げます。顎を引いて
背筋を伸ばしたまま立つようにします。立ち上がる時は必ず左右の踵を
付けるようにします。離れていると後ろから見た時美しくありません。

立つときは背筋を伸ばしつま先を立てて、かかとに腰を載せて右膝左膝と
ひと膝ずつ立ち上がるようにします
立ち上がったら、一気に茶室に入らず、扇子を持ったままひと足踏み出します


歩き出すときは、柱の壁の側から踏み出すようにします。
敷居は建築の大切な部分ですので茶室に限らず踏まないように
しましょう。

これが、お席入りを簡単にまとめたものです。

※流派によって異なる部分があるかと思います。

今は自粛時期ですが、良かったらご覧ください。
近直、仕立て上がりの夏の帯をアップします。

振袖の催事とマスク需要

投稿日:

只今、SALE中ですが、今のご時世なかなか着物を買おうという方も
二の足を踏んで躊躇しています。

全てが自粛で、着物を着てお茶のお稽古、お茶会が中止。
着る機会がないから購買意欲もなかなかでないと言われます。

それでも3月始めにセールを打ち出したところ(私共の県にはまだ発症
された方がいなかった時期)
チラシにのっている名古屋帯が気に入りご購入されました。
「今は、お茶会もないけれどいずれいるから、それに後でと思っても気に
入った帯が見つかるとも思えないから今のうちに買っておこうと思ったのよ」
そうおっしゃられました。
その時は、確かに正解だと思います。

自粛でお金を大切にされるのも分かります。今、いざという時の為に
使わずにいるというのも分かります。

だから、せめて目の保養でもと思い今展示している振袖の写真をアップ
することにしました。

只今、振袖展をしておりますので店舗には振袖を飾っています。
たまに、お客様の来店数は減りましたが、極たまに〇〇ありますか?
と尋ねて来られます。

電話連絡で尋ねられるのは、「晒がありますか」
という言葉です。先日は、「浴衣の生地ありますか?」でした。
皆様、マスクを作られるようです。浴衣の方は、ご自身で作られて
お売りになられるみたいです。
ですから、紺地の花柄模様のしっかりした生地があったので安くお売りしました。

喜んで頂き、二枚ほど作ってきてくださいました。

晒を買いに来られた方は、
「どこを探しても晒が無くて、でもマスクはいるし」とおっしゃっていました。
確かに今、どこを探しても晒は売り切れみたいです。

ネットでも無いのよと言われた時にはさすがにびっくりしました。

私どもも晒は、3月と4月の初旬に売り切ってしまってないと思っていました。
3月は、腹帯の代わりに晒でも良いからと言われお売りしました。
4月は、知り合いの中学校の先生が残りを買って帰られました。
だから、全く晒が無いのだと思っていたんです。(一昨日迄)

着物を仕立てに出すのに衿にえり芯を入れるんですが、それが天竺、晒36.5m
だったことに気が付きました。

でも、晒がいるという方はもう来られないと思っていた矢先にお電話を頂いた
ので5mばかりお売りしました。一反の幅ではなく広幅ですので1m以上は
ございます。それの長さが5mですのでかなり取れると思います。
その方も喜んで帰られました。
正直、気が付いてよかったです。少しは皆様に貢献できたのではないでしょうか。

そんなこともあり、私共もマスクを作ることにしました。
生地は、神の糸を織り込んだ綿の生地です。
洗ったらしわしわになるのかなと心配しましたが、洗って干しておいただけでで
乾きも早いし、シワも気にならない程度です。
どうしてもピシッとしたほうが良い方はアイロンをかければ宜しいかと思います。

見本で作った品です⇓ 数回洗ってます

綿と紙の糸を織り込んだマスクです。耐久性があって速乾性があります。
生地の在庫があったのでそれを使って作ってみました。
幅は、17.0cm です。

このお話を持っていった方は、実際にされてみて「スケスケ感がなく
守られている感がありますね」とおっしゃって頂きました。

実際は、むらたやがバッグを作るのに使っている生地です。

生地を発注した時に先方が13mを間違えて12mで切断をしてしまいま
したので在庫として残っていた生地なんです。
生地より、江戸小紋染めの染賃の方がはるかに高いので残したんです。

こちらは、軽くてしっかりしているバッグです。

マスクは近直出来上がる予定です。

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香煎席~お薦めの帯~

投稿日:

田舎とはいえ、コロナの打撃を受けていないわけではありません。
先程も、お客様とお話をしていましたが、
「お茶関係も自粛で当分は予定が無いのよ」
とおっしゃられていました。

致し方ないのですが、「なんか寂しいですよね。」とお話しました。
「お家元からの自粛というお達しだから、4月はお稽古もお休みなのよ。」
祭りもない。楽しいことは自分で探す。難しいですよね。
等々と桜茶を頂きながらお話をしました。

先程桜茶を頂いたばかりですので、折角ですから
本日は、【香煎をいただく】です


◆右手奥が正客、手前が次客です。お運びの方が盆に茶台にのせた香煎を
揚げて運んでまいります。 そして正客の前に茶台にのせた香煎を置き
どちらの方も一礼をします


◆正客は茶台を持って押しいただき、軽く頭を下げます


◆香煎を茶台から外し手前に置きます


◆正客は、両手で前後をはさんで、九十度を二回まわし、お運びの方に
茶台の正面が向くようにします


◆お運びの方は茶台を持って退室して、同じように次客、三客へと出
します


◆正客は、次客との間に茶碗を置き、次客に「お先にいただきます」と
一礼をして、次客も「どうぞお先に」と一礼します。


◆お運びの方が次客に香煎をお出しします
次客も同じ作法です


◆次客は、茶碗を正客との間に置きます


◆次客は、正客に「お相伴させて頂きます」と一礼をします。
正客も軽く一礼をします


◆次客は茶碗を自分の前に移動させます


◆次客は茶碗を軽く押しいただき、香煎を飲み、飲み終わったら畳の
縁の向こうに茶碗を出しておきます


◆お運びの方が茶碗を下げ、一礼をして茶碗を盆にのせ、横に移動して
次客の前にきて一礼をして茶碗を盆にのせて戻ります。

これが、だいたいの流れです。
お茶席での作法は分かるけど、香煎席では悩む方がいらっしゃいます。
香煎のお席と言っても椅子で来られた方が自由に座られているお席も
ございます。そんな時は臨機応変にされれば宜しいかと思います。
しかし、ある程度の基本がわかってないと悩みますので参考になさって
下さいませ。

こちらは、お薦めの帯です

【織悦謹製】「ルーマニア立菱縞文、有悦織」
帯地はとてもしなやかで、裏地も表と同じ織機で織られたものです。
表と裏が同じ糸、織機を使っているということは手間がかかっている
ということです。価格が上がっても良いものを作ると言う志がある
織悦さんです。

【品 質】
・織悦 謹製
・西陣織工業組合品質表示証紙No.964
・正絹
・日本製
・有悦織
・ルーマニア立菱縞文
・全通
・生地幅   : 約31.0㎝
・長さ      : 約4.5m

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茶席に入るまで「寄付」

投稿日:

今、自粛で大変窮屈な生活をされている中、皆様にどうやって楽しんで
貰えるかを考えました。

「目の保養で着物と帯の画像をアップする」
今は自粛でお茶席はないですが、そんな時だからこそお茶席マナーについて
改めて勉強するために「お茶席の心得のまとめ」などをブログに書いて
いづれ訪れる収束の日、のちのお茶会に向けて準備する。等々
私どもができることを考えてブログを書きたいと思います。

緊急事態宣言の都府県だけでなく、それ以外の県の方々も被害はあると思い
ます。だからみんなが協力するのも大切です。
他人事ではなくなりますので、今できることをさせて頂きます。

自粛ですので、なるべく外に出るのは控える。だから、こうやってブログを
書いてご覧頂きお客様と繋がる方に専念したいと思います。
勿論、セールは続いてさせて頂きます。
少しでもお気持ちに余裕が出たら是非お考え下さい。

今日は、【初心者の為のお茶会出席について】です
[寄付]
玄関を入って受付を済ませてから通されるのが寄付です。
そこでお客様はコートを脱ぎ、懐紙などの用意をしたら身支度を整えます。


◆部屋に通されたら、かかとを立てたまま座り、コートを脱ぎます


◆コートをその場で袖たたみにします


◆コートを小さく折りたたみます


◆足袋カバーを履いている場合はここで脱ぎます


◆バッグから数寄屋袋や懐紙などを出し、風呂敷の一番下にコートを置いて
からバッグをのせ、持ち手を通して結びます


◆風呂敷の左右を結びます


◆風呂敷を部屋の隅において数寄屋袋を持って、畳の縁を踏まないように
座ります。(場所によっては別の所に置くこともございます)


◆座る時は右足を引き、右膝が先にたたみに付くように座ります。
この時右裾を引くようにして一気に座ります

その後、その場所で、茶席に入る準備をします


◆扇子は片手で出し入れができるよう、着物と帯揚げの間に入れます


◆懐紙は輪の方を下にして胸に入れます


◆懐紙を胸に入れる時の注意点は、着物の衿と帯の接点に懐紙の端を合わせ
きれいな三角形になるようにします


◆懐紙の手前に輪を下にして出し袱紗を入れます


◆正客の場合は、道具の拝見に必要な使い袱紗を出します。
袱紗は、八折にして輪を下にして、懐紙の手前に入れます


◆数寄屋袋は、バッグと同様で茶席には持ち込めません。
必要なものを出したら邪魔にならないように帯の中へしまいます


◆お客様同士扇子を置いて挨拶を交わします。
茶道では、その日初めて会った方に、また始まりと終わりに扇子を置いて
一礼をします

これが、寄付に案内されて茶室に入るまでの行動です

【茶会で使う名称について】
「亭主」 茶事茶会を主催された方の表します
「正客」 主賓
「次客」 二番目の客
「三客」 三番目に座られた客、・・・・・・・・・・つづきます
「詰客」「お詰」「末客」 は最後に座っているお客様をいいます

「点法」「点前」 お茶を点てること
「半東」「伴頭」 お点前をする方が点てたお茶をお運びする方
「仕服」「仕覆」 茶入れや茶碗などの道具を入れる袋
※流派によって異なります

初心者の為のお茶会手帳より引用

お薦めの名古屋帯
特選西陣織九寸名古屋帯【白綾苑大庭謹製】「小花色紙紋・六通」

 

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織成名古屋帯について

投稿日:

【織成袋名古屋帯】
平織組織の紋織で綴れ織りの一種です。
本来、綴れ織りは緯畝の平織で、地を表す地緯糸を用いず、色緯糸を折り
返して織るためにハツリ孔を生じますが、織成は地緯糸と文様を表す色緯糸
の2種の緯糸を用いて交互に折るため緯畝やハツリ孔が見られません。
正倉院裂にもみられる技法です。

こちらの「織成」の技法で織れる方はご高齢で、今、おひとりしかいらっ
しゃらなくて(私が問屋さんからおききしたところ)、その方がお亡くなり
になられたらこの技法を受け継ぐ方がいらっしゃらないということで大変
貴重なお品となっております。


今“きものむらたや”にございますのはこちらの色合いの織成袋なごや帯
です。
明るめのお色が宜しければこちらもございます

こちらは、私共が買い求めなかったお品ですが、問屋さんに聞いてみる
ことも可能です。

【紹巴】
名物裂の一つです。
千利休の弟子である、里村紹巴が所持していたとこからこの名があると
言われています。経、緯ともに強撚糸を用いて、細かい横の杉綾文や山形文状
のを地紋を出し、幾何模様や花や唐子が遊んでる様子を文様化したものもござ
います。現代では、帯地に作られています。

特選西陣織九寸名古屋帯【藤原織物謹製】「紹巴 ぶどう笹蔓文 六通」

【品 質】
・藤原織物 謹製
・西陣織工業組合産地証明証紙№107
・日本製
・六通柄
・絹:90% ポリエステル:5%
レーヨン(金属糸風):5%
・紹巴のぶどう笹蔓文
・きれいなブルーの地色
・生地幅 :約35.0㎝

西陣織九寸名古屋帯【藤原織物謹製】
「紹巴織り華唐草柄・淡いクリーム色」

【品 質】
・藤原織物 謹製
・西陣織工業組合産地証明証紙№107
・日本製
・六通柄
・紹巴の華唐草
・淡いクリーム色
・生地幅 :約35.0㎝

【装 束】
平安時代の公家の正装から、狩衣などの略装迄の総称です。
古くは、「そうぞく」と言い、儀式や行事の施設を整備することを指し
季節によって変える調度品のことを言っていましたが、その後、服装を
整える意として用いられるようになりました。
男性の装束は衣冠、束帯、布袴(ほうこ)、直衣(のうし)、狩衣がござい
ます。女性の女房装束、子供用の童装束などがございます。

特選西陣織袋帯【山城機業店謹製】「寿宝尽くし段文」
能装束唐織


【品 質】
・山城機業店 謹製
・西陣織工業組合品質表示証紙No.216
・絹52%、レーヨン21%指定外繊維(和紙)17%ポリエステル10%
・日本製
・寿宝尽くし段文
・六通柄
・生地幅   : 約31.0㎝
・長さ       : 約4.4m

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明日よりいよいよセールが始まります↓

ご質問があれば遠慮なくこちらからどうぞ。お問合せフォームです。

単衣の小紋と帯のSALE

投稿日:

今の時期は、お茶会も花見も自粛でいた仕方ないことと思います。

私どもの地域も、まだ発症者がいないとはいえお茶会もお祭りもすべて
なくなりました。
しかしながら、私共も働かないと食べていけません。でも人は殆んど歩いて
いません。(ご老人が多い地域ですので尚更です)

だから、店を開けていてもホントの用事がある人しか来られません。
合理的のようですが、閑散としています。
問屋さんも「閉めるのは5時になりました」という所もございます。

こんな時期だから、余計なものは買わないでいようという風潮です。

せめて見て楽しむことだけはと思い色々と考え、発信していこうと思います。


とび柄小紋と軽くて締めやすい袋帯です。

見るだけで目の保養や着物の豆知識を付けて頂ければ嬉しいです。
もっと多くの商品は下記の所からご覧ください。

取り敢えず、4月10日から単衣の小紋のSALEをします。
新商品もございますのでご覧ください。
→https://www.kimono-murataya.com/

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単衣向きの小紋と帯

投稿日:

6月・9月は単衣のきものです。
しかし5月になれば、まぁまぁ暑いです。だから皆様工夫をして
着物を着られています。
夏の襦袢に半襟だけを替えたり、横絽ではなく縦絽の襦袢にしたり
麻の襦袢にされる方もいらっしゃいます。

6月は確実に単衣ですが、5月が微妙ですので皆様、頭を悩ませます。
お茶の世界は(社中によりますが)きちんと伝えられたように着物を
お召しになられます。

暑くても涼し気に着られているんです。さすがですよね。

今は、お茶会も自粛ということでなくなることが多いです。
だから、今はいらないわ。とおっしゃられる方もおいでです。
でも、だからこそ今がお買い得かもしれません。

単衣向きのSALEを私どもも考えています。4月半ばまでには打ち出し
ますので楽しみにしていてください。

本日のお薦めの単衣向きの小紋と帯です。



練色の小紋で葵文様です。
淡いお色のとび柄小紋ですので帯によって雰囲気がかわります。
だから、年齢もあまり関係なく着用できます。

お薦めの帯は、名古屋帯、袋帯(堅苦しくない)を合わせられます。

お好みによりますが、こちらはいかがですか?

九寸名古屋帯(正絹)【大光織物謹製】「伊勢型紙浪漫・全通」


しなやかに織り上げられたグレーをベースにした帯地です。透け感のある
薄い織り地ですので4月頃より秋頃までスリーシーズン締めていただけます。
そして、軽いです。上の小紋と合わせると優しい感じになると思います。
帯締めで全体を締めるとまとまりが良いです。

西陣織袋帯【弥栄織物謹製】「更紗丸華文・スリーシーズン袋帯」

帯地は軽くてしなやかな風合いですので、締めやすく、重さをまったく
感じさせませんので長時間結ぶときには重宝します。こちらの袋帯は
重たい雰囲気の着物には合わないと思います。
今回ご紹介した単衣向きのとび柄小紋などには大変合わせやすくましてや
これからの時期にはぴったりです。

お茶会、お稽古に是非お使いください。

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自粛の中楽しい事、上達したい事を見つけて楽しみましょう。
着物のお好きな方是非“きものむらたや”のLINE公式アカウントに
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付下げとは~お薦めのきものと帯

投稿日:

【付け下げの語源】

「付け下げ」は、着た時に前から見ても後ろから見ても柄が上を向いています。
小紋は、一方付けといって、板に張った白生地に端から型紙を送っていくので
染め上がった時に柄は、一方方向を向いています。それを裁って着物にするの
で、前は上向きにすれば後は下向きの柄となります。逆にすれば前が下向きで
後が上向きになります。又は、上前の身頃を中心に、互い違いに上下を向かせ
ようかと考えるのが柄合わせです。

しかし、付け下げは、柄の中に「花や鳥」があればそれぞれ上を向くように
あらかじめ計算して柄付をされています。鋏(ハサミ)を入れる場所は決まっ
ているんです。

この「付下げが」急速に広まったのは、昭和40年代の初めです。
小紋より改まって、訪問着より気軽に着られるというおしゃれ着は、あっさ
りとした柄付の着物でした。

この、付け下げの模様が次第に位を高くして、ついに訪問着代わりに着られ
るまでに至りました。

「肩山や袖山から柄を付け下げる」と言うところから「付け下げ」の用語
がきたとご理解して頂いて宜しいかと思います。

【付け下げ】
帯は参考です。
こちらの帯は加工会社が合わせた帯となります。
私的には今一つパッとしないです。

瓶覗色…いわゆる水色にグリーンやグレーが混ざった感じの綺麗なお色です。
全体的に目立った柄付とお色ではございません。どちらかというとおとなし
めの付け下げになります。

この付下げにお薦めの帯です。
【袋帯】
特選西陣織袋帯【藤原謹製】「彩王朝菱文」


落ち着いたお色がベースになっていて菱型の中に青海波・紗矢型・有職菱
などを織り込んだ中に松竹梅や紅葉・唐華を施してあるお茶席向きの袋帯です。

【付け下げ】

帯は参考です。
こちらの帯は加工会社が合わせた帯となります。

主張しすぎず控えめ過ぎない柄行はお茶席向きです。又、何らかの式典
には重宝する一品です。
こちらの付け下げにお薦めの帯です。
【袋帯】
正絹西陣織袋帯 【秦生織物 謹製】全通


しなやかでありながらハリがあり軽い帯地は、能装束の上衣の水衣のよう
にふんわりとした風合いです。枯茶色(こげ茶に近い)と胡桃染め(こげ茶に
グレーを足した感)との横段に暈し織り上げられた帯地にペルシャ小花紋を
流れるように施してございます。
こんな感じで合わせるとメリハリがあって良いかと思います。

こちらの二つの付け下げでしたら、格のある名古屋帯で合わされても宜し
いかと思います。

【名古屋帯】

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」
こちらの帯ですと二つの付け下げには合います。

「九百佐賀錦」と名の通り絢爛豪華です。帯自体とても軽く締めやすく、
柄は金銀色和紙を使用してますので大変重厚感があります。

【名古屋帯】
特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「市松に梅松柄・織成なごや」


織成(しょくせい)とは綴織の一つです。古くは正倉院に伝わる
「七条織成樹皮色袈裟」という裂地から再現された格式の高い技法です。
八寸名古屋帯ですが、お茶会のきもの(無地、付け下げ、小紋)には
大変重宝します。

 

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明日で最終日です。

次回も色々と考えています。

お薦めの単衣向きの小紋~八掛の意味

投稿日:

八掛と聞いてわかる方、分からない方、色々だと思います。
それは、着物が普段着になっていないから致し方ないことと思います。

でも、知っていて損はしないのでご存知でない方は覚えておいてください。

八掛の八は、「衽、前身ごろ、後ろ身ごろ、袖口」に左右二枚ずつ、合計
八枚に裁ったことからつけられた名称です。

最近よりずっと前になりますが衿先にも同じ布を用いるようになりました。
ですから、最近では八掛というより十枚裁ちですので、十掛けと言うべきな
のでしょうが、やはり、「八掛」が納まりが良いです。

もう暫くしたら、単衣時期になりますが、普通着物は広衿にされますが、
普段使いの着物や長襦袢や浴衣などは、ばち衿にされます。
「筒衿」とも言います。
これは、衿肩回りよりも衿先に行くにつれて衿幅が広くなっています。

私も普段使いの着物は、こんな感じにバチ襟にしています。
結城紬は広衿にしていますが、着やすいように背中心から胸元近くの衿迄
着やすいように折って軽く縫い付けてさっと着れるようにしています。

普段に着られる紬などはそうされていたら便利です。(母から教えて頂きました)

お薦め「単衣向きの小紋」

正絹小紋 京染め[蔦唐草文・淡いピンク]

紋意匠に蔦の葉を流れるように施してありその蔦の葉も染びったで
新緑の季節を表しています。お召の生地ですが、昔のお召と違って
柔らかいですので、お茶席には好まれます。
勿論、普段使いでお友達とお食事にという場合でもおしゃれです。

正絹小紋 京染め[紋意匠に葵唐草文様]


丹後ちりめんを使用し、双葉葵を文様化した柄です。
落ちついた雰囲気の着物ですので、しっとりとお茶会やお稽古にお召い
ただけます。流れる感じに柄を施してございますが、とび柄小紋ですので
無地より上のお茶席には向きません。しかし、裏方のお手伝いですと
十分お召いただけます。色目は落ち着いていますが、紋意匠生地ですので
華やかな感じになります。

正絹小紋 京染め[紋意匠に月象紋のとび柄]


紋意匠に三日月の月象紋をとび柄で施した無地感の小紋です。
月は、美意識を感じる日本人にとって特別なもので「花鳥風月」「雪月風花」
「春花秋月」など自然の美しい景色を代表するものとです。
日々変化する月の姿を眺めて歌に詠んだり着物の柄や工芸品の文様として楽し
んできました。
そんな月象文様のとび柄小紋です。比較的柄が小さく淡いお色ですので
無地感でお召し頂けます。気軽なお茶席、お稽古、ご友人との会食に是非どうぞ。

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お返事にお時間を頂く場合がございますが、必ずお返事いたします。