むらたやの江戸小紋が選ばれる理由とは

 

◇江戸小紋の細やかな柄には数十年の修業が必要


江戸小紋は、数ある小紋の中でも特に細やかな模様が特徴です。一色染が基本で、遠目には無地にも見えるほどですが、近寄ってみるとその柄の粋な計らいに気づけるでしょう。これは、江戸っ子ならではのおしゃれでした。

 

裃(かみしも)の模様として始まった歴史から、各大名家で柄が定まっていたというのも、江戸小紋ならではといえます。柄が細かければ細かいほど「格」が高いとされたため、腕のたつ型彫師や型染め師が重宝されました。当時、精緻な技を持つ型彫師が集まっていたのが、三重県です。

こちらは、江戸小紋の型紙を保管している所です。
かなりの数の中からむらたやは、厳選し色もそれぞれ変えてお客様のオリジナルな一品になるように考えております。

一度使った型紙とお色は一緒にして使用しませんので、同じものが仕上がることは
決してございません。

これらの型彫師が仕上げた非常に細かい模様の型紙を生地に置き、継ぎ目をずらさないように型を送ること数十回で反物になります。これが、型染師としての技で修得するのに10年、さらに細かい小紋を仕上げるようになるまでに20年かかるともいわれてきました。こうした職人の技と、伝統的な柄や色づかいが相まって生まれるのが、江戸小紋の魅力です。

 

◇本物の江戸小紋にこだわって

 近年では、こうした技に関係なく江戸小紋風な柄を機械染めしたりシルクスクリーン染めしたりしたものが売られるようになっています。しかし、本来の江戸小紋と比較すると、その違いは明らかです。
「むらたや」では、職人の手による本物の江戸小紋をより身近に楽しんでいただけるようにと、「伝統的工芸品『東京染小紋』」のマークが付いているものだけを取り扱っています。

これは、手作りで型を染め、作り手の個性が息づいている本物の江戸小紋だけに付けられるマークです。1974年に伝統工芸品として指定されたものです。このマークを付けられた江戸小紋は生産量が少ないため、関西圏ではなかなか手に入れることができません。しかし、生産者から直接仕入れることで、高品質な江戸小紋をお手軽な価格でお求めいただけるのが「むらたや」の強みです。

◇まとめ

 「伝統的工芸品『東京染小紋』」のマークを付けることができるのはごく一部です。江戸時代までに完成されている技術もしくは技法、伝統的に用いられてきた天然の原材料のみが用いられているものなど、主要部分の工程が手作りであるものだけになります。

 

「むらたや」の江戸小紋にはすべて、「東京染小紋」であることを示す証紙が貼られています。「むらたや」がこだわるのは、伝統の技法と理念を忠実に守り続ける職人の手による本物の江戸小紋。それが、「むらたや」の江戸小紋が選ばれてきた理由です。「東京染小紋」の証紙が付いた本物の江戸小紋をお求めなら、ぜひ「むらたや」にお声がけください。

 

参考情報

江戸小紋の魅力