綴れの一種「織成袋なごや帯」について

今回はある帯に注目して書きたいと思います。

【織成袋名古屋帯】
平織組織の紋織で綴れ織りの一種です。
本来、綴れ織りは緯畝の平織で、地を表す地緯糸を用いず、色緯糸を折り
返して織るためにハツリ孔を生じますが、織成は地緯糸と文様を表す色緯糸
の2種の緯糸を用いて交互に折るため緯畝やハツリ孔が見られません。
正倉院裂にもみられる技法です。

只今、サイトに載っている「織成袋なごや帯」は一点しかございません。
こちらは、新柄で落ち着いた感じの「桧垣柄」です。
私どもも今まで見た柄とは違っていましたので前回仕入れました。

こちらの問屋さんは、帯専門店で、良いものを買いやすいお値段にして
頂いていますので、今回も何かしら良い名古屋帯がないかと期待を込め
てお待ちしておりました。

色々とございましたが、やはり目についたのは「織成袋なごや帯」でした。

私どもの地域では難しい白地の市松文様ですが、かなり価値があるので是非
皆様にご覧いただきたくて仕入れました。
これからの季節を考えると結びやすい帯ではないかと思います。

検品をして送って下さるということですので、まだ手元にはございませんが、
写真は、撮らせて頂きましたのでご覧くださいませ。

きれいなお色ですのでこれからの季節に合う名古屋帯です。
綴れの一種で、八寸名古屋帯ですので仕立ては「かがり」のみです。

このタイプの黒地は配色を変えて二度ほど仕入れましたがかなり早い段階で
売れてしまいました。今は、こちらの技法で作られる方は、お一人で、それも
ご高齢ですので、「黒地は見えにくいから織れない」との事で最近は中間色が
多いようです。白地にきれいなお色を織り込んだ市松模様も本来なら織りにくい
でしょうが今のところは、何とか織って頂いているようです。
ただ、先ほども申しました通りご高齢のため数多く織ることができません。
だからこそ希少価値のあるお品です。

三月、四月、五月、六月にお召しになるお着物と合わせて結んで頂きたい
帯です。小紋はもちろんですが、色無地やしゃれた付け下げ、紬等に合わせ
てください。もちろん。九月の単衣時期も結ぶことができます。

本来ですと、七月、八月を除いた時期ですと結ぶことができるんですが、お色
から考えると十一月や十二月、一月、二月は少し寒そうな気も致します。
ただ、濃いお色のお着物ですとメリハリがつき、洒落た感じにされたいお着物
ならば、帯締め帯揚げを濃いお色にされて粋にも、上品な感じにも結べます。

こちらの江戸小紋などに合わせても素敵です。

江戸小紋(正絹・未仕立て)【つづみと束ね熨斗柄・緑色】

[江戸五嶋紐監修の京染めとび柄小紋・ライトパープル色]


こちらですと桧垣柄の八寸名古屋帯でも白地の八寸名古屋帯でもどちらでも
合います。

[紋意匠に葡萄と河骨枝丸文のとび柄の京染め小紋]

 


こちらですと白地の織成袋なごや帯をお勧めいたします。

[紋意匠に縦に唐華文様・京染め]

こちらは、桧垣模様が宜しいかと思いますが、上品にお召しになられるならば
白地の織成袋なごや帯でも素敵になると思います。帯締めを少し全体を締める
感じで少し濃いお色を持ってこられるとバランスが取れます。

色々と楽しめる品がよく、軽くて結びやすい帯です。

白地は近直入荷します。
その時はネットにアップさせて頂きます。
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