お茶席にお勧めのお色~灰色~

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【色の色々】

灰色・・・・・文字通り灰のお色です。
このお色をじっくりをご覧になられたことがございますか

お茶人さんは、特にこのお色にこだわりがあるといわれています。
じっくりと炉の中の灰に見入るのだそうです。

炉中の灰を筵(むしろ)の上に広げて、真夏の暑い陽光にさらし
幾度も幾度も番茶を煮だした汁をかけては素手でもみあげます。
(手の皮がむける人もいらっしゃるくらいです。)
そして丁寧に保存し、開炉を待つのです。

灰に寄せる茶人の心は深く、彼らは本当の「灰色」の素晴らしさ
をご存じなのです。

お着物のお色でも「利休ねずみ」等ございます。粋なお色です。
少し緑色を帯びた灰色は茶人千利休の好みでもあったのでしょうか。

実際、私共のお客がこのようにされています。

20年前店舗を建て直すとき、大きな朝鮮壺に灰が山のように入っていて
それを捨てたことをお客様にお話をしたら「まぁ勿体ない貴重よ灰は。」
と言われたので、二つの桐の火鉢の中の灰は残しておきました。
しかし、流石に私ではどうすることもできず、お茶をされているお客様に
相談をしましたら、快く引き取ってくださいました。
「50年も前の灰ですが良いですか?」「大丈夫よ。筵に広げてちゃんと
するから・・・・」と言われたのです

きちんとお茶をされている方は違うなと感じました。

当時の写真(昭和36年祖父と祖母)

火鉢や掛け軸、箏、今も私共の家で大切に保管しています。
箏は、娘が習っていました。親子4代、このお箏で練習してきました。
家を建て直したときに、床柱を飾りで使いました。
時代が変わり、家を建て直すときに「先代の気持ちといいものは残す。」
そう決めて・・・・・・
先代の思いを受け継ぐのならば床柱は形を変えても残そうということと
なりましたので三階のエレベーターホールの壁に飾りとして残しました。

これは、写真に載っている火鉢です。
   

こちらは、昔コタツの代わりにしていたのではないでしょか?
多分右のテーブルの下にこちらがあるのではないでしょうか。

 

これからの季節の着物~無地~

こちらは、斉藤三才の無地ぼかしです。お茶会の増える時期にぴったり
のお着物です。
帯は、その会によっていろいろと変えられます。

特選塩瀬 和染紅型 栗山吉三郎の染帯

ぼかしにいろいろなお色が使っていますのでこちらの染帯が上品になります。

特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「鱗模様・織成なごや」

柄は鱗文様厄除けになるといわれています。

【白綾苑大庭の名古屋帯】源氏香と秋草

【洛陽織物 謹製】 「輪(リン)・粋の極み」

お茶席向きの袋帯となっております。
白地にグレーでおめでたい松竹梅をお洒落に粋に変形させて施してございます。
菱の形を基本に松・竹・梅他の柄を菱の形になるように描き落ち着いた雰囲気
を持つ帯です。

【洛陽織物 謹製】 「乱菊、六通」

重陽の節句のあるこの時期に結ぶに適した帯です。

重陽の節句とは
五節句の一つ。菊の節句です。旧暦の9月9日に催す行事です。
菊酒や栗ご飯で「飲んで、食べて、見て楽しみます」

こんな感じにしゃれ袋で合わせてもおしゃれです。

小紋[紋意匠に飛び柄松文・プラチナ箔使用]
なごや帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」

紋意匠生地にプラチナ箔使用で松文を品良く飛び柄にあしらっています。
柄の雰囲気は、まさにお茶席向きと言えます。色と柄を使い過ぎず上品に
仕上げている様は、お茶席だけでなく普段のおしゃれにお召いただける
帯合わせが楽しくなる小紋です。

秋の単衣のきものと帯

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単衣向きのお勧め小紋を選んでみました。
こちらは、単衣でも合わせでもどちらでもお薦めできるお品です

【小紋】


 

 

白綾苑大庭 謹製の名古屋帯
小花色紙紋の六通で、格のある帯となっております。
紫、ブルー、金茶のお色と花々をあしらった感じは、お城の石垣を思わせる
雰囲気で続いています。花も季節を感じさせない抽象的な描き方でですので、
九月から五月まで結んでいただける重宝する名古屋帯です。

織成袋なごや帯
つづれ織りの一種の帯です。こちらは、織られる方が引退されましたので
むらたやには、織成袋なごや帯はこちらの柄を含め三点となってしまいました。
問屋さんにも数点した残っていませんでした。
それも、この度引退されるということで、売れ残っている可能性は低いです。

本来は、一本欲しい柄があったのですが似た色合いがございましたので断念
した次第です。

紋意匠生地に月象紋のとび柄小紋
「月」ですので、お月見など月に関係するお茶会や会食など、普段使い
の着物として活躍してくれる一品です。



白綾苑大庭の名古屋帯で、源氏香に秋草の模様です。

九寸名古屋帯(正絹)【小森織物謹製】「有職柄七宝に若松菱 六通」

東京染め小紋「貞子好みより」


ライトブラウン、お茶席や観劇、ちょっとした会食などいろいろな場面で
重宝されます。

合わせる帯は、名古屋帯やしゃれ袋が宜しいかと思います。


こちらで合わせると全体的に系統がいっしょですのでとても相性がいいです。
帯締めで全体を締めるとなおいいと思います。
八寸帯ですがつづれ織りの一種ですので格がございますので、江戸小紋の技法
で染められた着尺と合わせるとなお良いと思います。

季節柄、黒というお色を持ってこられてもおしゃれです。ブルーのお色が
映えています。こちらの帯ですと、お着物が、淡いグレーやブルーのお着物
にもとても合います。
こちらは、大倉織物の八寸なごや帯です。観劇、お食事会、お稽古に重宝します


こちらは、黒地に菱の中にいろいろな柄をあしらっています。兎や菊などですので
秋というか、これから時期に結ばれると粋ですね。

 

 


こちらは、染帯です。これからアップする予定の商品です。
小紋とあわせて気軽に結んでください。

京染め[紋意匠に縦に唐華文様]

合わせる帯としてこちらの名古屋帯はいかがですか

特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

西陣老舗機屋【秦生織物】謹製のしゃれ感のある名古屋帯です。
こちらの機屋さんは、袋帯でも裏地も同じ機で織っていますので、しなやか
でありながらハリがあり軽い帯地が特徴です。ベージュ系の帯地にブルーの
花々を施してございます。おしゃれで粋で都会感覚の名古屋帯です。

付下げと小紋の柄~立秋からの着物

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付下げの語源

先日、仕立て屋さんと、小紋の柄合わせについて話し合っていた時のことです。
その小紋は、とび柄で、形が決まっているわけではないので上下がはっきりしない
柄でしたが、どの位置に柄を持ってくるかで雰囲気が変わります。

衿に柄があるのか、ないのか、裾の柄、身幅に柄が並びすぎる?などと、一つ
ずつクリアしながら決めていきました。少しでも不都合あれば柄合わせを一から
やり直し。結構大変な作業です。

その時、「結構、付け下げや訪問着の柄の方が悩まずにいいかもね」という話に
なったのです。仕立てることは難しいかもしれませんが、柄合わせは概ね決まっ
ているので悩むことはないかもね。・・・・・と。

【付け下げ】
着用した時、前から見ても、後から見ても柄が上を向いています。
柄である花や鳥など、上を向くようにあらかじめ計算をして柄付をされています。
☆肩山や袖山などを中心に柄を付け合わせて染めれば仕立てた時に上を向くので、
鋏を入れるところが決まている

【小紋】
一方付けといって、板に張った白生地に端から型紙を送っていくので、染め上
がった一反の着尺地の柄は、一方方向を向きます。それを裁って着物に縫いま
すので、前は上向きならば、後は下向きになります。後を上向きにすれば逆に
なります。

※付下げが広まったのは、昭和40年代の初め頃かと思います。
小紋よりいくらか改まって、訪問着より気軽に着られる、あっさりとした柄付け
のきものでした。

明日から暦の上では「秋」です

まだまだ暑いです。残暑厳しいというべきでしょう。

そんな中ですが、秋は刻々と近づいてきます。
そろそろ秋の単衣、10月からの袷のきものや帯をご用意をされても良い時期
かもしれません。

単衣にも袷にもお勧めの小紋のご紹介です

京友禅[橘桐菊文様]


京染め[紋意匠に葡萄唐草文様]

合わせる帯は
特選袋帯【華陽織物謹製】「牡丹唐草文様」

九寸名古屋帯【藤原織物謹製】「紹巴 正倉院草花文 六通」

こんな感じで合わせても素敵です。

きものと帯の組む合わせで雰囲気も変わります。合わせる楽しみも増えますよ。

この時期お薦めの訪問着

 


蔦の葉と曼珠沙華のような花をモチーフにした訪問着です。
多分「秋」をイメージして作られたのではないでしょうか。
贅沢な一品です。さすが、「菱健」さんです。

【株式会社 菱健】
昭和24年創業。一貫して「自らの感性を磨き、付加価値の高いものづくりに徹し、良品廉価で販売し、もって和文化発展に寄与する。」というポリシーをお持ちの企業です。制作理念は「本流にこだわる」であり、大量生産・大量販売というものづくりではなく京都に在籍する伝統工芸士や職人が持つ「ハンドメイドの味」を活かし、きものに表現するものづくりにこだわっている企業です。

 

東レの着物とこれからのお薦めの帯

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4月ももう終わりです。早いな~と感じます。未だコロナも収まる気配も無し
お茶会もほぼなし。

本来ならば、今日は万葉まつりだったんですが、2年連続中止。
4月の半ばには、益田まつりがあったんですがこれも中止。

寂しいというか、活気が無いというか。それでも店舗を開けています。
窓の外を見ても人が歩いていない(T_T)。

それでも「ちょっと見せてください。」と若い方がいらっしゃいました。
ウィンドーに飾ってあった着物が気になって入ってこられたようです。
(私はそれだけでもウキウキ)ちゃんと見てくれているという事に感激でした。

正絹の着物はかなりお持ちのご様子。「木綿のきものがありますか?」と
尋ねられ、綿麻の反物やサマーウールがございますよ。とお応えして
お見せすることとなりました。

趣味で着物を着られているようで、「洗えた方が嬉しいな」と言われました
ので、東レの着物をご覧いただきました。
洗濯機で洗えることをお伝えすると「うそ~。それは便利」

お茶をされている方は東レの着物や襦袢は当たり前のようにご存知ですが
そうでない趣味の着物の方でお若い方はご存知でない方も多いようです。

やはり正絹が裾裁きがいいですが、暑い時、雨の時は東レの着物でお出かけ
されると安心です。

今日は、むらたやが仕入れをして今現在有る東レの着物の一部をご紹介いた
します。※写真のお色は、映り方によって多少違うこともございます。

            

            

 

            

 

こちらは、一部ですが、ご覧ください。
これからの季節、単衣にされると重宝すると思います。

これからの季節にお勧めの帯
こちらはいかがですか?


西陣織袋帯【ふくい謹製】「雪輪の柄・六通」

お茶をされる方に絶大な人気を誇る機屋さんです。
お色は濃いですが生地は薄く軽いので重宝します。そうですね。お色が濃い
ので、9月のお単衣の時期でも良いと思います。


西陣織袋帯【大光織物謹製】「七宝文様に唐華・スリーシーズン」

しなやかに織り上げられた牡丹鼠色をベースにした帯地です。
透け感のある薄い織り地ですのでスリーシーズン用にとメーカーさんが
作られた帯です。

 

西陣織袋帯【大光織物謹製】「唐華と幾何学文様・スリーシーズン」

しなやかに織り上げられたブルーグレーをベースにした帯地です。
透け感のある薄い織り地ですのでスリーシーズン用にとメーカーさんが
作られた帯です。

こちらの二本とも軽いので結んでいて負担が軽減される帯です。

 

コロナ禍の呉服屋

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私どもの地域では、コロナ禍のためか、「新しく着物を買って仕立てて欲しい」
そんなお客様が減ってきています。

代わりにネット注文が増えてきています。

ネットですとお顔が拝見できないのでお勧めはこのブログで書いてお伝えする
その方法もしくは、他のSNSを利用してお勧めするくらいでした。

でも、私共のサイトを気に入って頂き、色々な相談をお受けしたり、サイトに
載っていない商品をお勧めして写真を撮り画像を送ったり、
facetime(お客様から教えて頂きました)を使って直にお話をしたり、ブログ
からご注文を頂いたりという事が増えていきますと、遠い方ですが、身近な方
に感じられ、大変うれしく思っております。

お客様にご覧いただき、気に入って頂ければ、それからはご連絡を取り合って
八掛のお色や寸法、帯の仕立てや加工など色々とお決め頂く際に身近に感じる
ことができます。

展示会、催事が執り行うことができない状況で、どうしたら良いのかを考えて
いました。そんな「不便な世の中だな。」と思っていましたが、逆に全国の方
にお勧めができるのは、人口が少ない私共の地域では大変ありがたいことと思
っております。

本日は、は気軽に結べる名古屋帯のご紹介です。

博多織紋八寸名古屋帯【協和織工場謹製・本場筑前博多織】

私が調度仕立て屋さんと柄合わせの相談をしていました時に、この商品を
問屋の出張員の方が社長に見せていました。横目で見ていた私は、心の中で
「あっこれいい。」「合わせやすそう。」そう思い購入することとなりました。

かくゆう「一目ぼれ。」でしょうか。

これから、この帯をどんな方に結んで頂けるのか楽しみです。
お稽古や気軽なお茶席には最適です。

八寸名古屋帯と合わせるお着物のお薦めはこちらはいかがですか?

正絹小紋 京染め[紋意匠に縦に唐華文様]

 

柄に格も有り、社中でのこじんまりとしたお茶席にこちらの名古屋帯は
いかがですか
九寸名古屋帯(正絹)【山田織物謹製】「院蔵特殊織裂・グレー色・総柄」

柄は正倉院の御物にある唐花模様の間に七宝模様の柄が施されています。
全通であるためどこを出しても大丈夫なため重宝されています。

院蔵特殊織裂の名古屋帯にお薦めの着物はこちらです↓↓↓
正絹小紋 京染め[唐花文・パステルグレー色]

こちらの小紋は単衣にされても宜しいかと思います。

これからの季節にお薦めの帯は、こちらです。
西陣織袋帯【ふくい謹製】「雪輪の柄・六通」

お色は濃い目ですが、軽くて、単衣向きの袋帯です。
とび柄小紋や江戸小紋、無地、柄の少なめの付け下げにどうぞ。

しゃれた感じの小紋でお薦めはこちらです。
正絹小紋 秋月洋子監修 [格子柄・ライトピンク色]


単衣にされても、羽織にされても、道行にもお薦めです。

新緑の季節のお薦め小紋と名古屋帯

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年度が替わってから初めてのブログです。

お花見の時期は過ぎましたが、新緑の季節。目にも優しくほのぼのさせて
くれる時季です。
本来なら、お茶会があちらこちらで執り行われて、お話も色々お聞きする
はずなんですが、こじんまりと、密かにと皆様気を付けていらっしゃいます。

これからの時期に良いお着物と帯のご紹介です。

東京染め小紋
こちらは、富田染工場のオリジナルの小紋です。江戸小紋と同じ技法と工程
型紙を使っています。

正絹小紋【東京染め】[往年の名女優・沢村貞子好み・ライトブラウン色]

こちらは、合わせる帯によって30代から上はずっとお召し頂ける商品です。

お薦めの帯は、
気軽にお召いただくにはこちらはいかがですか。同系色でまとめてみました。
帯締めで全体を締められたら宜しいかと思います。

【特選西陣織九寸名古屋帯 川島織物謹製】

 

特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

しゃれ感のある名古屋帯です。こちらの機屋さんは、袋帯でも裏地も同じ機で
織っていますので、しなやかでありながらハリがあるのが特徴です。
上の東京染め小紋と同系の帯地にブルー系の華が施してございますので、食事会
同窓会、ちょっとしたお茶席や観劇などにお薦めです。

正絹小紋 京染め[紋意匠に捺染染め総柄小紋]

こちらは、単衣にされて気軽にお稽古や気軽な会食にもお召いただけます。
野点で立礼のお点前の時にお客様として気軽に出席できるお茶席などにも
お召し頂けます。

西陣織九寸名古屋帯【ふくい謹製】「唐華文様・六通」

お茶をされる方にも絶大な人気を誇る「名門ふくい」の九寸名古屋帯です。
しなやかで、ハリ感のある帯地に、忍冬唐草文様が施されています。
こちらは、ベージュの地色の着物にも合いますし、ここらクラスの帯と合
わせられるとの捺染染めのお着物も良く見えます。

帯の格を上げると、着物も活きてきて全体がよく見えます。
だからこそ、帯って重要ですよね。

 

春のお薦めきものと帯

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桃は、木へんに兆しを添えられています。
これは、「きざし」であり先見性を表すものです。

春に筍を掘る名人は、地表のほんの少しの節目に「兆し」を感じ
上手に見つけ出します。

桃にも凹になった節目があり、昔は桃を予兆のシンボルとして、
この木でお祓いをして、疫病を早めにみつけ退散させようとしたものです。
桃太郎の由縁はここから来ているのではないでしょうか。

桃の花の明るさが冬の暗さを追い払ってくれる。また、桃の花の香りは、
邪気を追い払ってくれると考えられていました。

日本では、桃の節句といえば「ひな祭り」です。女の子が無事に育つように
願いを込めて家族で祝う行事です。
これは、さかのぼること平安時代、当時の貴族が身体を清め健康を願った
「上巳の節句」に起源を持つといわれています。

最近では、向かって左に男雛、右に女雛が多いようです。
しかしながら、昔の内裏雛はこの逆で向かって右が男雛でした。
日本では、ひな壇の方から見て左側(向かって右側)のお席が
上座とされていたからです。

明治になって、天皇皇后両陛下が写真を撮られる時、国際習慣にに従って
向かって左のに天皇が立たれました。それから、内裏様を飾る時も天皇皇后
両陛下と同じでなければおかしいのではないかということになり、昭和初め、
東京のひな人形卸組合が男雛を向かて左にすると決めたようです。

下の写真は、私の娘の京雛です。
今年もお雛様を出しました。
「お嫁にいけない。結婚ができない。のもかわいそうかな(T_T)」なんて

これからの時期にお薦めの訪問着のご紹介です。

高級訪問着 正絹[橘に絞り・美の花の世界]

「古事記」には、不老不死の理想郷である“常世(とこよ)の国”に自生する植物
と記されているので、橘は長寿を意味するので縁起の良い木とされているいます。
また、元気な子を授かると信じられていました。
文様化されたのは平安時代からで、「つぼみと花、果実」が同時になる植物と
されていますので文様にも花と果実が一緒に描かれています。
又、おめでたい柄である吉祥文様の多くは中国から伝わったものですが、『橘』は
日本で生まれた数少ない吉祥文様の一つです。

こちらの訪問着は、橘を文様化してございますので、通年お召いただけます。
だからこそ、この時期(桃の節句~)にいかがですか?
この時期からののお茶会などにさりげなく上品にお召しくださいませ。


お薦めの袋帯 
こちらはいかがですか

特選西陣織袋帯 奥田小由女の世界【となみ織物謹製】「綾羅織」

奥田小由女さんは、日本を代表する人形作家です。色数をおさえ
抽象的な造形や自然の共生母子の情愛をテーマに華やか且つ安ら
ぎのある作品を作り上げておられます。

正絹西陣織袋帯【織匠小平謹製】「変り七宝菊牡丹唐草」


あまりインパクトのないお色の帯ですが、柔らかく結びやすく、上品な柄で
施されていますので、きものとのバランスは良いのではないでしょうか
お茶席などに結ばれると宜しいかと思います。

特選西陣織袋帯【服部織物謹製】
「手織・こはく錦製造織元・立浪四季花丸文様」

≪名門正統派の品格≫ 精緻な織りの品格です。その中でも意匠・色彩の
素晴しい御品です。 [服部織物謹製]こはく錦の袋帯です。
オフホワイト地に朱や草色・紫などの多色と金箔で立浪四季花丸文様が
柄付けされています。豪華で華やかな袋帯です。

 

春にかけてのお薦め小紋はこちらです。
京友禅染高級小紋[橘桐菊文様]

明るいお色の小紋です。「桐・橘・桜・菊などの文様化柄」ですので、
袷にも単衣にも仕立てられてご着用できます。

お薦めの名古屋帯

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」


梅や菊を文様化したおしゃれで格のある名古屋帯です。
お色の好き嫌いの出るタイプですが、結ぶとしっくりとくるおしゃれな
名古屋帯です。こちらの帯に帯締めは赤系統(着物の柄に使われている
ようなお色の帯締め)などを合わせたら宜しいのでは。
帯揚げは、淡いグリーン系統なんかいかがですか?

雰囲気はガラッと変わりますが
こちらの名古屋帯は貴重で価値がございます。
特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「桧垣・織成なごや」


織成(しょくせい)とは綴織の一つです。古くは正倉院に伝わる「七条織成
樹皮色袈裟」という裂地から再現された格式の高い技法です。軽くてしなや
かで、綴織に準ずる格式をそなえていますので、「お茶席向きの装い」と言
って間違いないでしょう。芯を入れる必要がないため、軽くて結びやすいと
いう利点もございます。一般的な袋帯に劣らない格があります

京友禅染の小紋には少し雰囲気が違うわと感じられる方も多いかと思われ
ますが、お色と邪魔をしない柄ですので結ばれると統一感はございます。
また、こちらの帯は、紬などにも合わせるとしっくりくる帯ですので、普段に
お出かけの時にお召しになる紬などに合されると素敵です。

小物もSALEでお出ししております。
そちらもどうぞ、ご覧くださいませ。
例えば、こちらは浅草仕立ての印伝の鼻緒の草履です

絶えず小物もご紹介いたします。
これからも、何卒、宜しくお願い申し上げます

本日のお薦め小紋と名古屋帯

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最も着用時期が長い着物は、「袷」の着物です。
十月から五月は、裏地の付いた(胴裏・八掛)「袷」となります。
四季を表す柄は、その時期に着られるとおしゃれです。
しかしながら、現代では時期を限らず着られる模様のきものが増えました。
そんな場合は、着られる時期に応じて、季節のモチーフを装いのどこかに
取り入れたり、色合わせを工夫するなどして季節感を表現されると
おしゃれ感の楽しみ方が一層増します。試してみてください。

こちらは、江戸小紋染「貞子好み」です。
どちらかというとおしゃれ着です。

少し勿体ない気も致しますが、こちらの生地でコートを作られてもおしゃれです。

こちらの着物で帯と帯揚げ帯締めを合わせてみました。

帯締めはそれぞれ五嶋紐です。
帯揚げはぼかしになっています。

帯はこちらです。
九寸名古屋帯(正絹)【小森織物謹製】「有職段文に菊づくし 六通」

六通ですが、お太鼓の所の菊の雰囲気が違っていておしゃれです。
時期をお考えならば、10月~1月、5月と6月に結ばれたら宜しいかと思います。

逆にいつでも合わせたいとおっしゃられる方ですと、
こちらはいかがですか?

全体をしゃれた感じにするために帯揚げを少し濃いめにしてみました


光の加減によりお色が違って見えます。(T_T)

帯締め帯揚げは合わせていませんがこんな感じも素敵です
九寸名古屋帯(正絹)【山田織物謹製】「三彩織格子柄・淡いピンク色・総柄」


コーディネートをするのは結構楽しいものです。
帯締め、帯揚げでガラリと変わりますもの。その醍醐味を是非皆様に味わって
頂きたいです。

着物の選び方~基礎

投稿日:

久々に基本中の基本をブログに書こうと思います。
「これから着物を着たいわ。」「お稽古で着物を着るから知っておきたい」
という方に必見です。

【着物の種類】

〇白生地を染めた「染の着物」
〇先に染めた糸で織った「織の着物」
こちらの二通りに分けられます。

一般に、染の着物の方が格が高いです。織の着物はどちらかというと
カジュアルとされます。

模様の付け方によって「訪問着」・「付け下げ」・「小紋」などの種類が
あり着用の場やコーディネートも変わります。

何はともあれ、着物には約束事が多く、面倒だなぁ~と思われがちですが、
基本が分かれば決して難しくございません。

【季節と着物】

10月~5月 :裏(胴裏・八掛)の付いた袷の着物
6月・9月  :透けない単衣仕立ての着物
7月・8月   : 夏の着物

時季に合った着物を選び、装いで季節感を表現するのは、着物ならではの
醍醐味・喜びといえます。

昨今、季節感を失いつつある日本に、取り戻すべき感覚であって日本人としての
繊細な部分と思います。日本の季節は、自然現象として目に映るのですから、自ずと慣れ親しんでくるべきものです。

【シーンに合わせた着物選び】

訪問着 :胸と裾に柄合わせをした模様で染めた着物です。
格調高い古典柄や豪華なものは、一つ紋を付けて準礼装として装う
ことができます。婚礼・パーティー・茶会・会食など、最も幅広く
活用できます


合わせる帯はこちらはいかがですか
西陣織袋帯「加納幸謹製」

西陣織袋帯「藤原織物謹製」

西陣織袋帯「藤原織物謹製」

付下げ :同じ絵羽柄でも白生地を裁ってから染める訪問着に対して反物の
まま染める着物のことを付け下げといいます。基本的には縫い目
に柄が渡らない柄行でしたので、訪問着より軽い外出着とされて
いました。
しかし、現代では柄が多様化して、付け下げでも柄合わせがある
のに対し柄合わせのない訪問着もございますので、区別する意味
があまりなくなったのではないでしょうか。
どちらも模様の格と豪華さで着分けしたほうが宜しいかと思います。


合わせる帯はこちらはいかがですか?

特選西陣織袋帯【服部織物謹製】
「手織・こはく錦製造織元・立浪四季花丸文様」

特選西陣織袋帯 【帯清謹製】
「植物や自然の柄文様」正装、準礼装のお着物
こちらは、私が一押しの袋帯です。古典柄で黒留袖にも結べますので便利です。

特選九寸名古屋帯【高島織物謹製】
「九寸唐織 蜀江華文 白地 お太鼓柄」お茶会やお祝いの行事など
こちらは、格のある柄ゆきですので上の付け下げには合うと思います。
上品にお召いただけます。

色無地・江戸小紋
:柄のない無地の着物が色無地。五つ紋を付けて礼装都することもで
きますが、実際に着やすい、使用頻度が多いのは一つ紋です。こち
らですと格のある帯を合わせて準礼装としてお召いただけます。
江戸小紋も細かく格のある柄ならば一つ紋を付けて準礼装にされても
大丈夫です。紋なしの無地やしゃれ感覚の江戸小紋柄は紋ありの着物
より軽い外出着となります。

江戸小紋(正絹・未仕立て)【家内安全柄・薄緑色】

特選西陣織袋帯 【となみ織物 謹製】 ≪優彩正倉院華文・金色≫

特選西陣織袋帯【となみ織物謹製】「織宝華柄」

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦・唐華・六通」

特選西陣織九寸名古屋帯【川島織物謹製】「お太鼓柄・ペルーの民族文様風」

特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「桧垣・織成なごや」
綴織りの一つの織成(しょくせい)織といいます。無地や江戸小紋には最適です

小紋  :全体的に柄があり、一方向に柄を繰り返している着物です。
一般に軽い外出着とされ、お稽古や観劇、ご友人とのお食事会など
に向く着物です。小紋でも様々なタイプがありますので、模様の格
や華やかさによって着る場を考えます。
格式張らない場でも、カジュアルなパーティーや軽いお茶会には
格のある古典柄の着物を選びましょう。

グレーのお色で流れるように唐華が施してある小紋です。
お茶席に好まれるお色です。

正絹小紋 京染め[紋意匠に飛び柄華文] 金彩加工で縁取りされた柄

帯を合わせるならばこちらはいかがですか?

特選西陣織九寸名古屋帯【藤原織物謹製】「紹巴 ぶどう笹蔓文 六通」

特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「三色段に桜・全通」
これからの季節には重宝します。

九寸名古屋帯(正絹)【山田織物謹製】
「市松地に唐草文様・ライトグリーン色・六通」

他にも色々とございます。是非ご覧くださいませ。

鏡開き~小紋と名古屋帯~

投稿日:

今日は、鏡開きです。
古来からお餅は歳神様のご神体であると考えられていました。
また、餅は、望月に通じその丸い形から家庭円満を象徴するとも考えられ
ており縁起物としてお正月に飾られるようになりました。
そして1月11日に今年一年の一家円満を願いながら神様に供えた鏡餅をお下
がりとして頂きます。
この日まで、飾っておいて硬くなったお餅をかなづちで叩き「開き」ます。
鏡餅には歳神様が宿っているので、神様と縁を切らないように「割る」「砕く」
とは言わず「開く」と縁起の良い表現を使います。又、鏡餅を食すことを
「歯固め」といいます。これは、硬いものを食べて歯を丈夫にし、歳神様に
長寿を願うことから言われております。

こんなちょっとした行事に着物をお召しになられると気持ちに余裕ができ
素敵な一年をおくれれるのではないでしょうか。

気軽に小紋と名古屋帯をお勧めいたします。

例えば、こちらの小紋  京染め[紋意匠に飛び柄華文]
金彩加工で縁取りされた柄に、白で染めた古典的な花柄を、品良く
飛び柄にあしらっています。
お色も年代層が広く上品にお召いただけます。

こちらの同系色の【山田織物謹製】「三彩織格子柄・淡いピンク色・総柄」

こちらで合わせられると統一感がございます。

特選西陣織九寸名古屋帯【川島織物謹製】
「お太鼓柄・ペルーの民族文様風」趣味の集いやお茶会にどうぞ。

【山田織物謹製】「市松地に唐草文様・ライトグリーン色・六通」

気軽に結べる帯ではないでしょうか。
市松の帯地に名物裂である牡丹唐草文様が施されています。普段使い、
お稽古やお家での行事の折、着物を着られた場合に合わせる帯として
お使いください。

京染め[地紋おこし染め風・花唐草柄クリーム色]


唐華と唐草文様の総柄です。地紋おこし風ですが優しいお色ですので
是非普段使いにお召いただきたいお着物です。

合わせる帯は勿論名古屋帯です。

気どらずさりげないおしゃれをする感じでお召し頂きたいです。

メリハリをつけるために濃いめの名古屋帯を合わせてみてはいかがですか?
【弥栄織物謹製】「幾何学文様に有職文様の融合柄・ 六通」

幾何学文様ですが、一つ一つをよく見ると有職文様が施されています。
お稽古や気軽なお茶会に、またお家で行う行事に時にお召しになる
着物に合わせてください。

【創作帯いまむら謹製】「牡丹唐草文様・全通」

こちらは、お値段の割には価値があります。
何故、お安いのかは、こちらのメーカーさんは西陣協同組合に所属して
いない為、余計な出費がいらず単にこちらの帯を織り上げた労力代と
使用された糸代ですのでここまでお値段がお安くできる様です。

買い求める際にも目を引く品でしたが、西陣織の証紙が無いので躊躇して
おりましたが、最近は京都で織っていても西陣の組合に所属されていない、
または、組合をやめられるメーカーさんが増えているとの事でしたので
私どもの「目」を信じ買い求めました。

こちらの帯で合わせられとちょっとしたお茶席には十分結ぶことができます。

今年は、皆様に外出の為だけに着物をお召しになるのではなく、お家で家族で
行事ごとに着物をお召しになってみてはいかがですか。

なかなか外に出にくい状況下ですので家で楽しく過ごすために気分を変えて
着物で過ごしてみてください。