帯について

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12月も残りわずかとなりました。
お正月をお迎えする準備はまだまだです。皆様はいかがですか?

来年成人式を迎えるお子様をお持ちの親御さんは尚更お忙しいのでは
ないでしょうか。
すでにご用意をされていらっしゃると思います。

こちらは絞りを使った熨斗の柄の振袖です。

着物は日本の伝統衣装で長い歴史があります。
時代によって衣服は形を変え、現在の着物と帯のスタイルになりました。
時に着物の始まりは平安時代に着用されていた小袖と言われています。
小袖は本来貴族や公家の下着のようなものでした。
しかし室町時代末期になると、小袖のみの衣服に変わり、帯が誕生したのです。
その時代の帯は細いもの(紐)のみでしたが、安土・桃山時代には小袖と共に
華麗な染めが流行りました。
江戸時代に入ると小袖にも豪華さが現れたので、名がそぐわなくなり着物と
呼ばれるようになったと言われています。
また、帯も次第に幅広になり、江戸時代中期には九寸巾と一丈二尺の長さが
基準になり、結び方も多様化、女装美に欠かせないものとなったのです。

確かに帯ひとつで雰囲気がガラッと変わります。又、着物に対して重すぎる
帯(格の高い)、軽すぎる帯(着物に比べて格が追い付かない)等と色々と
ございます。着物の上に載せてみると良く分かります。
見た目にも帯にもランクというか格があるのが分かります。金糸・銀糸を
て使ってあったり、柄によっても分かります。

また「織り」と「染め」が着物と同様あり、一般的に「織り」のほうが
「染め」よりもランクは上になります。これは着物の場合、染物のほうが
格が上なので反対の格付けになっています。
「織り」は色のついた糸を表に出したり、または隠したりして文様を表現
します。有名な錦織と唐織はとても重厚感があって、主に礼装用に使われます。「染め」は白い生地に図柄を染めたもので、とても柔らかいイメージがあり、
準礼装から普段着まで幅広く使われます。金や銀色の彩色をしたものであれば
披露宴にも向いていますし、様々な季節や個性を表現できるので普段着とし
て楽しむ事もできます。ですから着物とのバランスを考えながら帯を選んでい
かないと全体のバランスが悪くなってしまいます。

格が最も高い帯は花嫁衣裳や本振袖を着る時にお締め頂き、かなり金銀が
沢山はいっているものは留袖などに使われます。格は高いけど留袖に締め
るまでもはいかない場合は、普段外出する時に身につける着物の時など
幅広く使われています。

他にも浴衣などに使うものや、裏表両方使えるもの、子供用のものなどよく使う
一般的なものもあります。それぞれ帯の形があり長さや素材も違うので、ランク
がさらに細分化されています。

きもの むらたや 

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振袖と留袖について

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もう師走です。来年の成人式の方々はすでにご用意をされてると
思います。

これからという方は、流石に今からお仕立てをするのは難しいので
レンタルをお薦めします。

本来でしたら、お嬢様の寸法に合わせてきちんと見定めてお決め頂いた
方が宜しいと思います。
私も二十数年前の成人式の時両親と一緒に振袖を見に京都まで行きました。
その時は、父が仕事上の付き合いで京都に知り合いがあり地元ではなく
京都に出掛けました。

概ねの呉服屋さんは、京都で仕入れをし地元で売るので、同じといえば同じ
なのです。そこを、「京都まで行って振袖を買ったのよ。」といえば、凄いね。
といわれますが、今になって考えれば同じことなのです。
歳を重ねると良く分かることで、
その時は、お付き合いのため出かけて行って買った。ただそれだけだったのです。
その時の着物です。

これから振袖をお考えになられる方のための知恵袋としてお話します。

着物の中で最も豪華なのが振袖です。未婚の第一礼装と決められています。
袖の長さは、
大振袖(約115センチ・三尺三寸)
中振袖(約105センチ・二尺八寸)
小振袖(約85センチ・二尺三寸)があります。
模様は、絵羽模様という付け方で、着物の上部(上前)は、衿・肩・胸・袖
の縫い目を渡って模様が施されています。下部(衽、下前)・脇・背の中心
を模様が繋がるように施されています。

昭和初期までは、黒地の大振袖を花嫁衣裳に用いていました。(私の母の時代
より少し前の写真で見たことがございます。)
現在では、お色直しの衣裳として色の大振袖を用いられる方がいらっしゃいます。ご友人の結婚式等にお招きを受けた時は、少しひかえられて考え中振袖にする方が無難で良いのではないでしょうか。(私も中振袖でした。)
それでも、お嬢様の一生で一度の成人式だから大振袖が良いわとお考えの方も決して間違いではございませんので是非そうなさってください。
人それぞれの考え方ですので、気になさらずに・・・・・

又、振袖にも染め抜き日向五つ紋を付けていたことがございます。
今日の振袖は、総柄模様で多彩で華やかなっていることから、紋を付けても
目立たないということで、付けなくなりました。
振袖は、紋がなくても、ミスの第一礼装として立派に通用しまのでご安心
ください。

振袖に用いる生地は、朱子縮緬〈シュスチリメン〉や紋綸子縮緬〈モンリンズチリメン〉などの、光沢があり、地紋のあるものが多く使われています。

色々な絞りを使ったお得な振袖です。地は赤で熨斗の柄です。
青海波や松エ霞、菊、流水、竹、梅などを絞りで上手に表現しています。


黒留袖は、既婚者の第一礼装です。格調が高いキモノで、生地は一越縮緬や
無地意匠縮緬等、地紋のないものを用いるのが一般的です。
模様は上半身には付けず、衿下から上前裾、後ろ裾にかけて、絵羽模様に付けられています。裾回しは、表地が引き返しになっており、表と関連のある模様が衽裏に付けられます。主に、吉祥〈キッショウ〉文様・有職〈ユウソク〉文様などを組み合
わせ、金・銀箔に刺繍などの入った大変豪華な着物で、親族の結婚式等、正式な祝儀の席にふさわしい着物となっております。
この着物には必ず染め抜き日向五つ紋を付けます。

※ 以前、黒留袖の下には、白い下着を用いて二枚重ねにして着用していましたが、現在では、ほとんど比翼(付け比翼)仕立てにして着用しています。

これまで、ミス・ミセスの第一礼装を取り上げました。次回は、色留や訪問着
などを書こうと思います。又、ご愛読宜しくお願い致します。

きもの むらたや 

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漢字豆知識~襦袢の意味~

投稿日:

女性に関係の深い文字について考えてみたいと思います。

一番先に生まれた女性が・・・・・姉(女偏に縦市いわゆる一番)
末に生まれた女性が・・・・・・・妹(女偏に末)
良い女性になるようにと・・・・・娘(女偏に良)
家庭を持つと・・・・・・・・・・嫁(女偏に家)
段々と鼻についてくる・・・・・・嬶(嬶殿下カカアデンカ)
古くなると・・・・・・・・・・・姑(しゅうと)
波のようなシワができると・・・・婆(ばあばのばあ)

言葉の成り立ちとは面白いものですね。

「衣」という字はどうでしょう。
こちらは、着物の左と右の衿をかきあわせ、その向こうに後のえりが
のぞいている所からきました。この襟という字は、衣へんに禁と書く
わけですが、これは胸元をふさいで「これから中へは手を入れたり、
覗いたりしてはいけません。」という意味です。
「襦袢」の襦は衣へんに需と書くわけですが、こちらは雨(あめにぬれる)
に而(柔らかい毛)の組み合わせです。どんな雨かはさておき、濡れれば
下着はしっとりなります。生地(糸、毛)がしっとりとなります。

そう考えていくと「なるほど、着物に通じているんだな。」と思います。
これから、着物を着たい時期になります。粋な着方で楽しみましょう。

こちらは、お嬢様の為にお決め頂いた訪問着です。
身長もあり裄もございましたので縫うにあたって、柄合わせが大変でした。

こちらは、妹さんの訪問着です。お姉さまと身長差があり過ぎで
柄合わせは大丈夫かと思いきや、小さいなら小さいなりに大変でした。

本来ならば、キチンと柄が合ってないといけないのですが、そこまできっちり
とした体形の方はなかなかいらっしゃいません。
前見ごろと衽はキチンと合わせ、脇は主となる所を合わせて流れを出します。
少しのズレはあってもきれいに繋がっている様に見えます。

私自身仕立てはできませんが、昔からの仕立て屋さんを抱えていますので、
分からない所は私も勉強しながら進めています。

今月中には、新しい帯をアップします。
少し早めですがご覧ください。

京藝謹製の袋帯です

締めやすく締まりやすい、訪問着、付下げ、無地に大変良く会います。
若い方でしたらピンク系の江戸小紋に合されたり、結婚されえいる方
でしたら、グリーン系の江戸小紋に合されてもおしゃれです。

織匠小平謹製

ベースの色が銀ですので落ち着いた印象を受けます。七宝の中は
吉祥文様が施されていて結婚式、お茶席、観劇、入卒の時の
お着物に合して下さい。色々と活用できます。

近日公開します。お楽しみに。

きもの むらたや 

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男性のきもの着方のコツ

投稿日:

久々のブログです。
先日まで娘の公募推薦の入試に出掛けていました。
無事終わりやっとブログを書く時間ができました。

先日、小紋着尺から羽織を作りたいとお客様の言われて色々とお見せしました。
初めは、白生地から好きなお色に染めて無地をとお考えでした。
その時、江戸小紋をお見せしたら大変気に入って頂きご購入されました。

また、羽織については、優しい色使いの江戸更紗をお選びいただき
江戸小紋と合わせるととても合っていて素敵でした。

流石に江戸小紋を羽織にと一瞬お考えになられましたが、勿体ないとのことで
江戸小紋は着物で、紋なしで気軽に着れる感じにされました。

確かに勿体ないですが、江戸小紋を羽織にされるとおしゃれですよね。
どなたかお好きな方が是非挑戦してみて頂ければ嬉しいです。


≪家内安全≫の文字が彫ってある型紙で染め上げました。

≪着物の着方について≫

無造作な着方に見えながらどことなく着映えがし、道を歩くと人から振り
向かれるような体つきの方を目にします。それは、体形ではなく、たった
一つの決め所をきちんと押さえているからです。
それは、着物の抱き合わせを腰のあたりでしっかり決めるようにされると
着慣れている感がございます。
いわゆる、ジャケットは肩で着、ズボンはウエストでベルトを締めます。
だから、肩と腰がポイントになりますが、着物は腰です。
これは、役者さん、芸奴さん、奥様、お嬢様と皆さんに当てはまります。
もちろん、男の方も同じです。

帯をウエストで締めたり、歩いているうちに帯がずり上がったりすると、
せっかくの着姿が台無しです。特にウエストの位置に帯がくると子供の姿に
になってしまうので注意しましょう。

人間の動作の中心は腰にあるといって過言ではないでしょう。
「腰がふらふらしている」のは、人間ができてない証拠で、しっかりした人
のことは「腰の据わった人」と表現します。

男性でもきもの愛好家が増えています。是非ご自分で着つけて普段から着物に
触れてみてはいかがですか。

 

きもの むらたや 

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