夏名古屋帯と五嶋紐

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雨も上がりましたが、まだまだジメジメした日が続きます。
気分転換は、人それぞれですが、
最近始めたインスタでは、かなりの方が着物を着て楽しんでいらっしゃいます。

又、お茶道具も発信されていて、最近では、昔盆略点前の盆が山道盆で習われた
という方のインスタを拝見しました。素敵でした。

着物を着られる時、雰囲気を変えたい方は、帯締めや帯揚げを工夫します

帯   夏・西陣織九寸名古屋帯【佐々木染織謹製】
帯締め 五嶋紐(こちらは、むらたや店舗にお問い合わせください)

 

 


麻の名古屋帯です。真夏にお締め頂くのが宜しいかと思います。


トンボ玉の帯締めです。
夏に涼し気な雰囲気を持ち込むことができる帯締めです

 

[きもの豆知識]

現在では結婚に至るまでの手続きが簡略化され、儀式と言うよりはパーティ感覚
と考える方が濃くなっています。

家と家の結びつきではなく、結婚する当人同士の意思で物事を決める……
表向きはそうですが、こと結婚に関しては現代っ子といえども、保守的になる
傾向がみえます。

家財道具や電化製品とともに花嫁支度のひとつを成す着物。
本来は、結婚の際に訪問着、無地、留袖、喪服などをご用意するのですが
最近は、嫁ぎ先によってお仕度に掛ける度合いが変わったり、
どうせ着ないからといって作らない。というご家庭が増えています。

私の母は、良くこう言ってました。『貴方が嫁ぐ時は、晴れ着と喪服を作って
あげます。他は既に用意してある物を持って行きなさい。』と……
確かにお茶をされている方は小紋・色無地や訪問着をお持ちの方が多いと
思います。だから改めて作る必要は無いのだと思いますが、喪服に関しては
必ず持って嫁がれたほうが宜しいと感じます。

暑い時は 「着ないからとか」「バタバタするから着てる暇がない」などは
ハッキリ言って言い訳です。本来は故人を偲んで葬の最高礼装である
黒喪服五つ紋の抜き紋を着るべきです。その方が故人を偲んでお越しの方にも
故人に対しても気持ちが伝わります。

着物離れで着ないからと言う理由だけで、喪服を作らないのではなくひとつの
お道具として是非ご持参されたほうがお嬢様にとっても嫁ぎ先に対しても宜し
いかと思います。

「さてここからが豆知識です」
「どこの紋をいれるか?」ということ。実家の紋を入れる。嫁ぎ先の紋を入れる等々、様々なケースがあります。

『関東では父方の紋、関西では母方の紋』と言う風に地域によって紋の入れ方が
違ってきています

『おんな紋』という言葉をきいたことがございますか?私も嫁ぐまで全く知りま
せんでした。

[女紋とは]
女性は父方の家紋を使うことは殆どなく、母親が自身の結婚に際して持ち込む
もので、母親の母親(祖母)から伝えられたものです。
女性は、きものや持ち物にはこの『おんな紋』を入れて、母方の血縁集団の
一員であることを示すのです。

女性は、紋つきの初めてのきものは『喪服』と言われています。
ですから、19歳の厄落としの時に喪服をお仕度される方がいらっしゃいます。
(最近は殆んどいらっしゃいません)

男の子は生まれた時に宮詣りの一つ身に五つ紋を入れますがそれが最初に
なります。

地域によって紋の入れ方は違っていますが、私共のあたりでは、家の紋を
入れて嫁がせます。

是非覚えておいてください。