大寄せのお茶会の着物と帯

野点や立礼などの多くの方を招いてされるお茶会。
気軽にご出席されたいですよね。

ひとつ注意するとしたら茶会で選ぶ着物は、亭主のおもてなしの
邪魔にならないために、着物が主張しすぎないように気を付けて下さい。

そんな時は、小紋や江戸小紋がお薦めです。

[紋意匠に葡萄唐草文様]
紋意匠生地に施してある柄は、古くからヨーロッパなど世界各地に伝わる
芳情の象徴として文様化。現在でも代表的な唐草文様の一種として袋帯や
友禅染などの意匠に広く用いられています。
葡萄だけが写実的に描かれていれれば秋の文様となるのですが、唐草と
取り表されていますので正倉院に由来する古典文様として季節を問わずに
使えるので重宝する小紋です。

アイボリーの小紋に合わせるとしたら・・・・
【藤原織物謹製】「紹巴 ぶどう笹蔓文 六通」はいかがですか?
綺麗なブルーのお色に唐草と共に松・竹・梅・桜を感じさせるおめでたい柄
を施しています。着物や帯であまり見ないもきれいなブルーの地色ですが、
柄が上品で品格があるの中にもおしゃれ感がある帯となっております。

[四海波・雪輪ぼかし・グレー色]
四海波とは、祝儀用に謡う謡曲「高砂」の一節に出てくる、「日本を取り巻く
四つの海の波」の通称で、国の内外が平和である事の願いを込めて模様化した
ものです。その中に「雪輪の模様」を手作業で柄付けをしてあり、着姿の美し
い高級小紋になりました。グレーというお茶席向きの色で着用年齢も問わない
ので着用シーンも含めて幅の広い小紋となっております。 特にお茶席の着物と
して重宝致したします。


【弥栄織物謹製】「忍冬に華文様・淡グレー系色」
カジュアルでおしゃれな新しい雰囲気の柄の帯です。柄あわせや色遣いが
上手なメーカーさんですので、新しいものを作ってくれます。
こちらは、やわらかな帯地に正倉院文様を施し自然な優しさを出しています。
淡いグレーですので主張もせず着物に寄り添った名古屋帯。
落ち着いて、そして格高く上品に表現しています。

【山田織物謹製】「院蔵特殊織裂・グレー色・総柄」
淡いグレー色を基調として、縦にやや濃いグレーストライプのオシャレ感があり
柄は正倉院の御物にある唐花模様の間に七宝模様の柄を施して、 しかも全通の帯
という贅沢な逸品。 品格のある柄ですので、お茶席向きの名古屋帯です。
[四海波・雪輪ぼかし・グレー色]に合わせてみてはいかがですか。

※初めてお茶席にご出席の方へ
①着物をお召しになられた場合は、髪の毛が襟にかかる長さの方は、すっき
りとまとめ髪にする。髪飾りは使わない方が良いと思います。
②化粧も、派手になりすぎることは避けて、そしてお茶を飲むことを考慮し
口紅は落ちにくいタイプのものを使うもしくは、ティッシュオフするなどして
茶碗に口紅が付かないように気を付けましょう。
③香水はお茶席では邪魔になります。お茶の香りも楽しむために控えるように
しましょう。