二月は新春。
一年の始まりとしての一月の華やかさが落ち着き、寒さの中にも凛とした
空気が流れる季節です。
茶道の世界においても、初釜を終え、次の稽古やお茶会へと気持ちを整え
ていく大切な時期でもあります。
そしてこの二月は、「きものむらたや」が新店舗へと建て替えオープンした月
でもあります。
長年親しんでいただいた家屋から、新店舗に変わり既に25年の月日が経ち
ました。その間、ネット通販サイトという未知の世界への進出。新しい空間へ。
時代は変化しても、私どもの気持ちは決して大きく変わったわけではありません。
先々代は自分に厳しく、几帳面でお客様には腰が低くいつも
「世の中にあまたのモノがあるなかで、わざわざ私共のお店を選んでお越し頂き
きものや帯、和小物をお買い求め頂くのだから、良い品をお買い求めやすいお値段ご提供する使命がある」 と

毎年この頃になると
「これからも着物と真摯に向き合わなければ。」「今のむらたやをどう思って
くださってるかしら」そんな思いが入り混じりながら向き合っています。

着物を取り巻く環境は、年々変化しています。
着る機会が減った、難しそう、敷居が高い―――
そうしたお声を耳にすることも少なくありませんでした。
田舎は特にです。
けれど実際には、
✔ 茶道をきっかけに
✔ 趣味の会や観劇を楽しみながら
✔ 食事会や趣味の集まりの装いとして
心中は、着物を着てみたい・・・・という方がいらっしゃいます。
着物を楽しむ方は、静かに、しかし確実に増えています。
だからこそ今、私たちはあらためて思うのです。
もっと多くの方に、着物の魅力を知っていただきたい。
そして「着られる着物」を、実際に着ていただきたい。
新春、そして新店舗オープン記念という節目に、
その想いを込めて、今回は
着物を楽しむための基本となる装いについて、改めて丁寧にお伝えします。
① 黒羽織の必要性
こちらは何度か書かせていただいているのですが・・・・・
羽織は今まで必要性が無いものとされてきました。
黒羽織なら尚更でしょう。しかしながら、これほど重宝するお品はございません。
一枚持っていると便利です。
― 静かに語る、格と安心感 ―
黒羽織は、着物の中でもとても控えめな存在です。
柄もなく、色も黒一色。
しかしその控えめさこそが、最大の価値とも言えます。
なぜ黒羽織が必要なのか
茶道では帯付けで羽織を羽織っている方は見受けられません。
基本は「着流し」:お茶会では羽織を羽織らない「着流し」いわゆる帯付けが
基本スタイルです。本来は、脱ぐ必要がないため、羽織は洋服でいうジャケット
やカーディガンの役割です。しかしお茶の世界は違っています。特にフォーマル
な場では羽織は脱ぐのがマナーです。
ただ、それ以外はとても役に立ちます。
特に黒羽織一つ紋
あるお客様がおっしゃってました。
仏の時、お寺に行くとき、小紋を着てても黒羽織を羽織ると「さま」になるの
よねぇ~。超便利。
又ある方は、披露宴でご年配の方が無地のお着物をお召しになられていたのですが
それだけでなく黒羽織を羽織られていてとても品が良かった。とのこと
黒羽織はお着物の格をあげます。
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式典に出席
-
法事やお寺さんの仏事など
- お通夜で小紋の上に羽織る
- 披露宴でご年配の方。帯付けだけより羽織があると品が良くなります。

どの場面でも、主張せず、しかし着姿を引き締めてくれます。
色無地に袋帯そして黒羽織

格のある品質は、細部に宿る
黒羽織は色がシンプルな分、
ごまかしがききません。
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黒の深さ
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生地の艶
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仕立ての良し悪し
これらはすべて、着た瞬間に、そして年月を経て、差となって現れます。
一つ紋入りの黒羽織は、
決して派手ではありませんが、
「きちんとした人」という印象を、自然に相手へ伝えてくれます。
② お茶席におすすめの小紋
「お茶席には小紋は向かない」
そう思われていた時代もありました。
しかし現代では、
場に合った小紋選びができていれば、
お茶席においても小紋はとても心強い存在です。


江戸小紋を着せています。合わせているのは染帯です。織の帯でしたら
格も上がるのでしょうが、たまたまこの着物にこの帯が合うかもと思い
合わせてみました。
※サイトには載せていません。
棚から見つけて合わせました。帯締めは龍村の帯締めですこちらの色違いは
サイトに載っています こちらの帯締めは先が色ヤケしていますので載せて
いません。 締めたら分からないのですが、売る立場としてはお値段をいくら
にすればいいのか分からず悩んでるうち写真を撮り忘れて今に至っています。
小紋が活躍するお茶の場
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稽古
正絹小紋 秋月洋子監修 [格子柄・ダーク・ブラウン色]

生地は提携先の機屋で織らせている「丹後ちりめん」を使用。 すぐれた
技術を持った職人さんと、伝統的な古典の良さの中に、いま着たいという
感覚をあわせもつ「ふだん着」を作りたいという秋月さんの想いが込めら
れた一品です。 -
勉強会
茶屋辻文様柄小紋 【板場友禅染】 お茶席でも社交着としても

丹後ちりめんんの生地に茶屋辻文様柄を板場で友禅染をしたお品です。
総柄で質感もございます。地色が黒でまたおしゃれです。正式なお茶席には
難しいですが、気軽なお茶会、大寄せの茶会などでしたら大変見栄えのする
お品かと思います。 -
小規模なお茶会
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朝茶事・夜咄の前後

京染高級小紋[染着尺・総柄]

上品なお着物です。小紋とはいえ付け下げくらいの格のあるお品ですので袋帯
を合わせても大丈夫です。ただ、重たすぎる(重厚な)袋帯ではないお品をお
勧めします。最近は暑いのか寒いのかわからない日がございます。帯を結ぶときよくスリー
シーズンの帯というのもございます。
そのあたりの袋帯を結ばれたら気兼ねなく締めていられるのではないでしょうか。
名古屋帯でしたら、格の高い帯を結んでください。帯自体とても軽く締めやすいく大変重厚感があります。お色を考えると
淡いお着物に合されるととても素敵になります。染びった柄を織り込ん
だ枠の中に丸い輪があり、形は菊のようではありますが、様々な形に施
してあります。スリーシーズンお召いただける、大変重宝する逸品です。
こうした場では、格式を重ねすぎない装いが、かえって好まれることもあります。
お茶席向き小紋の条件
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飛び柄や細かい総柄
高級小紋[伝統工芸士雅号:木永栄絹作 遊心]

地色が青丹色で一反の生地に色々な江戸小紋柄を施してございます。その柄
を絞りの伝統工芸士の木永栄絹先生がより良く上品にしてくださいました。
まさに、お茶会にふさわしい小紋です。 -
古典文様
正絹小紋[紋意匠に飛び柄桐竹鳳凰紋・寿光織]
寿光織の紋意匠生地にとび柄小紋をあしらっています。 柄の雰囲気は、
お茶席向きと言えます。色目も使い過ぎず上品に仕上げている様は、お
茶席だけでなく普段のおしゃれにお召いただける帯合わせが楽しくなる
小紋です。暖色系で明るく感じさせるお色です。着る方を若々しくお見
せできる素敵なお色です。 -
地紋入りの上質な生地

正絹小紋 七宝文様|伊と幸謹製 鉄紺地
老舗白生地メーカー「伊と幸)」の上質な正絹生地を使用した、小紋
です。生地色は落ち着きのある鉄紺です。深みのある濃紺に近い色合い
で、光の加減により品のある艶を感じさせます。
柄は、日本の伝統文様として親しまれてきた七宝文様です。円が途切れ
ることなく連なっていく様から、円満・ご縁・調和を象徴する吉祥柄と
して、茶道の世界でも好まれる意匠です。本品では、七宝文様を現代的
で軽やかな構成に仕上げ、格式を保ちながらも堅くなりすぎない印象を
演出しています。
これらの小紋は、
名古屋帯で軽やかに、
袋帯で少し改まった印象に――
帯次第で表情を変えられるのが魅力です。
「今日はどの帯を合わせようか」
そんな楽しみが生まれるのも、小紋ならではです。




















