大寄せの茶会のお勧めの帯

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雛月(ひいなつき)とも言われているこの三月は、ひな祭りが行われることから
言われている別名です。地域によっては、4月にひな祭りを行う所がございます。
実は、私共の地域が正にその地域なんです。

ですから、お雛様を出すのは早いのですが、仕舞うのは4月3日過ぎてとなります。

ひな祭りのお茶事は、雛人形は飾らなくともお道具の取り合わせにひな祭りの
趣向が凝らされているものです。
点心も雛料理ならって、見た目に可愛らしく盛り付けされているものが多いです。

 

そんなお茶事やお茶席にお呼ばれや、これからですと花見月の会としての大寄せ
の茶会などが催されるのではないでしょうか?そんな時のお勧めの着物は勿論で
すが、帯もやはりそれ相応のお品を締められるのが宜しいかと思います。

出席される会によってお召しになるお着物のランクも変わってくるかと思います
が、ここでは大寄せの会ならばどのようなお着物や帯を合わせたら良いかを考え
てみたいと思います。

京友禅染高級小紋[橘桐菊文様]

クリーム色の生地に橘・桐・菊の柄が華やかに描かれています。
橘は、長寿と幸福の理想国、常世国の象徴としています。高貴な
象徴である桐との組み合わせは吉祥文様です。

 

西陣老舗機屋【秦生織物】謹製のしゃれ感のある名古屋帯です。こちらの
機屋さんは、袋帯でも裏地も同じ機で織っていますので、しなやかであり
ながらハリがあり軽い帯地が特徴です。ベージュ系の帯地にブルーの花々
を施してございます。おしゃれで粋で都会感覚の名古屋帯です。
お色をあまり使ってませんので、おとなしそうに見えて帯で主張してませ
んが、上品なのでお茶席でのご着用をお勧めできます。

帯締め、帯揚げで楽しめる帯です。上の小紋にも合うと思います。

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦・市松に四季の花」

「九百佐賀錦」と名をうつくらい華やかな感じの帯です。帯は軽く締め
やすいです。しかし柄は、大変重厚感があります。お色を考えると透け
ない単衣のお着物に合されても大丈夫です。四季折々の草花やおめでた
い柄が施してございますので締める期間も長いかと思います。

こちらの小紋ですとしゃれ袋を締められても宜しいかもしれません。

特選西陣織袋帯【織悦謹製】「ルーマニア立菱縞文、有悦織」

帯地はとてもしなやかで、裏地も表と同じ織機で織られたものです。
表と裏が同じ糸、織機を使っているということは手間がかかっていると
いうことです。価格が上がっても良いものを作ると言う志がある織悦さん。
さすがです。良いものを妥協せず作られています。こちらは、ルーマニア
立菱縞文の有悦織りです。そして全通となっております。

正絹西陣織袋帯 【秦生織物 謹製】全通

西陣老舗機屋【秦生織物】謹製のしゃれ感のある袋帯です。 しなやか
でありながらハリがあり軽い帯地は、能装束の上衣の水衣のようにふ
んわりとした風合いです。枯茶色(こげ茶に近い)と胡桃染め(こげ茶に
グレーを足した感)との横段に暈し織り上げられた帯地にペルシャ小花
紋を流れるように施してございます。

 

正絹小紋[紋意匠に飛び柄桐竹鳳凰紋・寿光織]

寿光織の紋意匠生地にとび柄小紋をあしらっています。 柄の
雰囲気は、お茶席向きと言えます。色目も使い過ぎず上品に
仕上げている様は、お茶席だけでなく普段のおしゃれにお召
いただけます。暖色系で明るく感じさせるお色です。
小紋ですが、無地感に感じられます。

上のそれぞれの名古屋帯も合います。

特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「鱗模様・織成なごや」
織成(しょくせい)とは綴織の一つです。古くは正倉院に伝わる
「七条織成樹皮色袈裟」という裂地から再現された格式の高い技法です。
軽くてしなやかで、綴織に準ずる格式をそなえていますので、「お茶席向
きの装い」と言って間違いないでしょう。芯を入れる必要がないため、軽く
て結びやすいという利点もございます。一般的な袋帯に劣らない格がありま
すので、二重太鼓の帯結びが苦手という方や、柄の位置を気にせずに結べる
という利点がございます。八寸名古屋帯の中では、お値段がかなり高めでご
ざいますが、自信をもってお薦めできる逸品です。

 

九寸名古屋帯(正絹)【小森織物謹製】「有職段文に菊づくし 六通」

しなやかに織り上げられた淡いベージュと半色(はしたいろ)を交互
に段々で表した地をベースに、菊を施した帯となっております。段々
によって、菊の表情が変化してお太鼓に出す部分を変えると雰囲気も
変わります。単色使いですので上品に仕上がっております。又、軽く
てしなやかな風合いとなっております。

特選博多織紋八寸名古屋帯【本場筑前博多 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

こちらの、八寸名古屋帯は、三色のお色が使われていて合間に金が使わ
れていますので洒落帯というより格のある場所で結べる名古屋帯となって
おります。お茶席にも格高く小紋に合わせて締められます。三色なのです
がよくよく見れば白がオフホワイトとそれ以上の白となっています。
正確に言うと四色と言えるでしょう。白の部分を分けている、そこが又粋
というか、おしゃれです。決して派手めなお色ではございませんが、上品
に品格のある帯です。

※こちらも帯芯は必要ございません。
縦の糸の本数が多くハリがございます

 

それぞれ、お茶席だけでなくご友人とのお食事会や趣味の会にもお役立ち
いくお品と思います。