大寄せ茶会のお勧め着物~6月の単衣向きの小紋と帯

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今はまだ3月とはいえ肌寒かったり、日が照って動けば暖かく
なる。そんな日の繰り返しです。でもお着物は袷で丁度いい感
じの季節が暫く続きます。

春になると大寄せの茶会が催されます。大人数でのお茶会です
から経験の浅い方でも気軽に参加しやすいかと思います。

装いも格式を言い過ぎないので初めての方には気軽に「お茶会」
というものを楽しめる良いお席ではないでしょうか。

勿論、訪問着や色無地をお召しになられている方もいらっしゃいます。
しかし、小紋もお召しになっていらっしゃいます。折角のお席ですの
で、楽しみましょうというお気持ちでお出かけになられてみてはいかが
でしょう。

【小紋】

正絹小紋 京染め[紋意匠に縦に唐華文様]

高級生地の丹後ちりめんを使用。
しっとりと柔らかく滑らかな大変心地の良い生地です。お色は紋意匠生地に
淡いパープルグレー色で縦長に唐華柄をとび柄で施しています。柄は、主張
していなくともお着物とは帯や小物(帯締めや帯揚げ)で統一感を出します
ので、帯を選ばず合わせやすいこちらの小紋は重宝するお品です。

正絹小紋 京染め[紋意匠に葵唐草文様]

丹後ちりめんを使用。葵を文様化した柄をとび柄であしらっています。
葵は優しいタッチで施されていて、色合いも優しく無地感としての着物
として控えめで上品に主張しすぎない感じが素敵です。お色は淡いベージュ
ですので日本人の肌には控えめに映るのではないでしょうか。帯が合わ
せやすいお品と言えます。

 

正絹小紋 京染め[紋意匠に捺染染め総柄小紋]

生地は丹後ちりめんを使用。全体の柄は捺染染めで仕上げた反物です。
唐華の全体柄でおしゃれ感が感じられるお品です。お茶のお稽古や気軽な
お茶会などに向く総柄小紋です。季節を問わない唐華をモチーフにしてご
ざいますので袷にしても単衣にされましても、どちらでお仕立てされても
可能です。お茶をされていない方ならば、単衣で5月頃から(暑いですので)
お召しになるということも可能です。ただ、お襦袢の衿は普通の衿でお願い
いたします。暑いのでお襦袢を絽やにされる方もいらっしゃいます。
それは、構わないと思いますが、衿元は見えますので、6月はまだマシですが、
5月は普通の衿元に(襦袢)してください。

 

正絹小紋 京染め[紋意匠に葡萄唐草文様]

紋意匠生地に葡萄唐草文様をバランスよく描き上品に仕上げました。
葡萄の葉を染め疋田(絞りの模様を染色で表現したもの)で描いたり、
縁取りに金を使って柄を目立たせて全体に流れのある柄ゆきにしてございます。
お色は、オフホワイトです。こちらは袷でも単衣でもどちらにされても
良いお品と思います。

 

もし6月の単衣にとお考えならば帯は先取りですので、

夏<絽>・特選西陣織袋帯【京都イシハラ謹製】「厳島道長」

帯地は、グリーン系の絽です。金糸のエ霞や雲取りの中に、ユリや紅葉や波、
華文様で施しています。絽の帯ゆえ涼しさを感じさせる柄行となっております。
上品に結ぶことができる一品です。こちらは袋帯ですのでとび柄小紋に対して少し
格が高いかもしれませんが、色合いは合うと思います。

夏<横絽>・西陣織九寸名古屋帯【京都イシハラ謹製】「雪輪文様」

 

帯地は、涼しさを感じさせる紺色です。幾何学文様の紋意匠と雪の結晶紋を
施した帯地になっております。雪輪もぼかしてあるように施されています。
雪輪は、お色も白とほのかにピンク色が入った感じになっております。

淡いお色の単衣ですとこちらの名古屋帯は合わせられて重宝するお品です。

 

5月頃まででしたら
大寄せののお茶会では、本来は織の帯を締める所を季節に合った染帯を締めると
お洒落です。(織より染は格が下がりますがTPOによります)

特選板場友禅染帯九寸名古屋帯 【幾何学模様】

全体を板で張り幾何学模様で染めてございます。四角の柄で丁寧に
銀で縁取ってございます。全通ですのでどこを出されても良いです
のでお一人でお召しになる時も便利です。また、お色が爽やかです
ので無地やとび柄小紋、江戸小紋などに合わせてみてはいかがですか

 

 

 

江戸小紋(正絹・未仕立て)【つづみと束ね熨斗柄・緑色】

 

生地は品質の良さでは信頼の厚い浜ちりめんを使用して
います。お柄はつづみのがらにおめでたい束ね熨斗の柄が
バランスよく配置されております。
一万円札に使われるほどの伊勢の高級和紙に細かく型彫りを
して、染付をしていきますが、それぞれの工程は全て長年の
経験を積んだ熟練の職人さんの手で行っているため、着物
にしてお召しになった時の着姿は、色の濃淡が微妙に現れて、
いっそうの深みを感じさせてくれます。お色は上品な緑色。

 

江戸小紋(正絹・未仕立て)【扇子に小花柄・ピンク色】

生地は高品質で有名な、浜ちりめんを使用。
お柄は扇子に四季折々の小花柄が配置されております。お色は上品な
ピンク色。江戸小紋は伊勢の高級和紙を手彫りで型彫りをしたものを
型紙として使用し、それを使って生地に染付をしていきます。それぞれ
の工程はすべて熟練の職人さんの手仕事ですから着物になってお召し頂
いたときの着物姿は、色の濃淡が微妙に現れて深みを感じます。
合わせる帯によって、フォーマルにもカジュアルとしても、お使い頂ける
着用範囲の広いきものです