安さの理由と、譲れない「物差し」の物語

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皆様、こんにちは。島根県益田市の「きものむらたや」若女将です。気づけばこの日記も10年以上。始めた頃よりは少しお姉さんになり(はっきり言えばおばさんですが)ました。はじめはぎこちない文章でした。これで着物という文化が伝わってくれるのかしら?と何度も考え悩みながら続けてきました。「継続は力なり」道半ばですが分かる気がします。少しずつですが知識も深まりつつあります。(無いと困りますが。)どのように皆様にお伝えするか?を自身の能力(スキル)や「力」で示していかねばならないと思っています。

本質は「きもの」が好きでないとそれは務まらないのではないでしょうか。
新しいお品を見るたびに心を躍らせる。それは大切なことと思います。

ある問屋さんがおっしゃってました。自分の所の品かなりの商品の量。商品は良いものが並んでるんです。でもそこの社長さんは自社の商品を安く売って欲しいと。
それは何故か・・・・・・「見飽きた」その一言でした。

お着物は古典柄には流行りが無いのでいつでもお召しになられます。
決して古くもなく生地もしっかりしている良いお品をです。「見飽きた」の一言で
安く買えるときもございます。

ネットショップ初めてからサイトを通じて全国のお客様とご縁をいただく機会が増えました。 島根にある私たちの実店舗へはなかなか足を運べない、遠方にお住まいのお客様とも繋がれることに、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。

大切なお着物を「画面越し」に選ぶのは、とても勇気がいることですよね。 「一度も行ったことがないお店だけど、信頼できるかしら?」 「実物を見られないのに、どうしてこんなに安くできるの?」「大丈夫かしら」 そんな風に、ふと不安を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。いえ逆に多いのではないでしょうか?

これが、リユースの様な安かろうだけのお品でしたら何のためらいもなくお求めいただけるのでしょうが、こちらは未仕立てが殆ど。お仕立て代がかかります。
安いお買い物でも仕立て代を入れればそこそこのお値段になります。

「最近はお手軽なリユースのお着物を楽しまれる方も増えています。それも一つの着物の形ですが、やはり『自分の寸法にピタリと合う着心地』は、何物にも代えがたいものです。誰のためでもなく、あなたの体型に合わせて、新しく真っ新な反物に初めて針を通す。その『自分が最初の持ち主である』という高揚感は、お誂え(おあつらえ)だからこそ味わえる特別な贅沢だと思っております。」

自分サイズにお仕立てしたお着物は、驚くほど体が楽なんです。
裄(ゆき)が違うと長襦袢と合いません。仮に長襦袢と合った着物でも肩幅が合わないとお袖の振りからお襦袢が出る可能性がございます。お誂えはそれがございません。身幅も合わなければ立ったり座ったりと移動する時に着崩れがありストレスです。でもお誂えは身幅が合わずに歩くたびに着崩れたり……そんなストレスがありません。衣紋(えもん)もスッと綺麗に抜けて、一日中着ていても疲れない。そんな『自分だけの完璧な一着』を、無理のない価格で手にしていただきたい。それが私たちの願いです。」
※リユースの着物をお直しすることも可能ですが、お値段はかかります。

※近年物価高騰のため裏地(胴裏、八掛、衿裏、居敷当て、帯芯)が急にお値段を上げてきました。また、仕立て代も上がってます。

ただ、仕入れに関しては工夫をしてこだわりお安くなるように頑張っています。

そこで今回、私たちが137年の歴史の中で守り続けてきた「仕入れのこだわり」を、分かりやすく解説した専用ページを作りました。

【詳しくはこちら:きものむらたやが安い理由】

このページでは、一般的な呉服店さんの仕組みと、当店の「現金仕入れ」の違いを図解でご紹介しています。

でも、安くお届けできればそれで終わり、ではありません。 むしろ、ここからが私の「本当の仕事」の始まりなんです。

ネットでお誂えを承る際、一番の難所は「寸法」です。 多くのお客様は、ご自宅にあるお着物を一生懸命にメジャーで測って教えてくださいます。でも、普段使い慣れない『肩幅』や『袖幅』、そして『裄(ゆき)』など等。

きものむらたや独自の着物採寸の図解ガイド

「どこを測ればいいの?」という不安をなくすために、このような資料をやり取りしながら進めています。お電話やメールでゆっくりお話ししながら決めていきましょう。㎝で良いです。身長、バスト、ヒップを必要とします。

きものむらたや繰り越し確認用の図解ガイド
お一人おひとりの理想の衣門(えもん)の抜き具合を実現するために、このような独自の図解をお送りして確認しております。測り方に迷われても大丈夫です、ご相談に乗らせていただきます。概ね(5分~8分)の方が多いです。
㎝に直すと(1.9㎝~3.04㎝)

さらに大変なのが、単位の違いです。 今の時代、ご家庭に『尺差し(しゃくざし)』がある方はまずいらっしゃいませんよね。ですから「cmで大丈夫ですよ」とお伝えするのですが、私たちのお仕立ては伝統的な「尺」の世界。 1cm単位の数字を、計算機を片手に、職人の世界である「尺・寸・分」へと一つひとつ丁寧に読み解いていく……。お客様の着姿を想像しながら、一分一厘の狂いも出さないよう神経を研ぎ澄ませる作業が続きます。

中でも一番厄介なのが「繰り越し」です。 ここは素人さんにはまず測りにくい場所。でも、衣紋の抜き具合や肩のラインを決める、着姿の命とも言える部分です。 そんな時は、私たちが用意した「測り方の図」をお送りしています。どこをどう測ればいいのか、図を参考に書き込んで送り返していただく。この往復のやり取りこそが、最高の着心地への近道なんです。

そして、お仕立ての前に欠かせない八掛選び。 私の独断ではなく、着物に八掛をあてがい、少なくとも5パターンは写真を撮ってお送りします。一度で決まらなければ、二度、三度。画面越しでも「あぁ、これだわ!」と納得いただけるまで、色を入れ替え、写真を撮り直します。 この作業に仕立て屋さんは関係ありません。お客様と私、一対一の真剣勝負です(笑)。

こんな感じで
きものむらたや独自の着物と八掛合わせ確認用の図解ガイド

こうした「裏側の調整」は、正直に言えばかなりの手間と時間がかかります。 でも、そこまで踏み込んでこそ、ネットショップでありながら「実店舗以上の安心感」と言っていただけるのだと信じています。

最近は安価なリユース品も人気ですが、リユースで一番難しいのが、まさにこの「寸法」です。自分の体に合わない着物は、どんなに素敵でも着崩れしやすく、着ていて疲れてしまうもの。

私たちは「安売り」をしたいわけではありません。 良いものを、着物本来の「正当な価格」でお届けし、その浮いたコスト以上の「手間と情熱」をお仕立てに注ぎたい。 島根の小さな呉服屋ですが、物差しの先にあるお客様の笑顔を思い浮かべながら、今日もコツコツと計算機とカメラを握っています。

「私だけの一着」を誂える喜びを、ぜひ安心して味わってくださいね。

「ご自身の寸法がわからなくても、どうぞ安心してお声がけください。お手持ちの着物の測り方から、一緒にゆっくり進めてまいりましょう。

ちょっとした疑問や、サイトに載っていないお着物のご相談も、こちらからお気軽にお寄せくださいね。」

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単衣の着物はいつから?|茶道のお茶会にふさわしい装いと帯合わせ【袷から単衣への季節の着物】

投稿日:

春も深まり、茶道のお稽古やお茶会でも装いが少しずつ軽やかになってくる頃
です。この時期になると「単衣の着物はいつから着るのでしょうか」というご
質問をいただくこともあります。

一般的には6月と9月に着るとされる単衣の着物ですが、近年は気候の変化もあり、体感温度やその日の陽気を考えながら装いを整える方も増えています。

着物には季節に応じた装いの移ろいがあります。特に茶道の席では、季節感や
控えめな品格が大切にされるため、袷・単衣・薄物の切り替えを意識される方も
多いのではないでしょうか。

今回は、春から初夏へと向かうこの季節に合わせて書こうと思います。

・袷から単衣へ替える目安
・お茶会やお稽古での単衣の装い
・単衣に合わせる帯の考え方


気軽なお茶会をイメージして

【板場友禅】|上品で華やかな社交着におすすめの着物

【吉村織物謹製】 綾羅織 全通 《袷・単衣のスリーシーズン袋帯特集》

について、着物専門店の立場からご紹介いたします。


袷から単衣へ ― 季節の装いの移り変わり

着物の装いは、季節の変化とともに少しずつ軽やかになっていきます。

一般的には

  • 袷(あわせ) 10月〜5月

  • 単衣(ひとえ) 6月・9月

  • 薄物 7月・8月

とされています。

近年は5月でも夏日になる日が増えており、「単衣の着物は5月から着ても
よいのでしょうか」というご質問をいただくこともあります。気候の変化
に合わせて、体感温度を大切に装いを考える方も増えています。

そうなんです。近年の気候や地域差もあり、必ずしも暦通りにはいかない
んです。それが悩みの種ですよね。特に春の終わり頃になると、日中は暖
かく感じる日も増えてきます。

そのため、お茶席でも「少し軽やかな装い」を意識し始める時期になって
きています。とはいえ、袷、単衣はどうしても曲げられないというかやはり
季節の決まりは守った方が良いのがお茶の世界のようです。

だから、帯は軽めにとか、中に着られるお襦袢に工夫をとか、胴抜きの着物
にされるとか?色々と工夫されます。

おしゃれに着られる方は、5月ころから単衣にされるようです。


茶道の席での単衣の着物

茶道のお席では、季節感を大切にしながらも、落ち着いた装いが求められます。

単衣の着物としてよく選ばれるのは

  • 付け下げ

  • 江戸小紋

  • 小紋

などです。

お茶会の場合には

付下げに袋帯


付下げは

100%使用
生地 丹後ちりめん
メーカー名 菱健
日本の絹
スタンプ
有り
扇に梅、紅葉
暁ネズ・淡いグレー


・西陣まいづる 謹製
・西陣織工業組合品質表示証紙No.29
・絹 60%以上、ポリエステル(金属糸風)、指定外繊維(紙)、レーヨン、ナイロン40%未満
・日本製
・裂取花樹獅子文柄
・六通柄

変化に富んださまざまなベースの断片の中に、吉祥文様のがらや、獅子の柄
などをさりげなく配置し、古典柄の中にもモダンな雰囲気を表現り、個性的
で、かつ織りの豊かさをダイナミックな柄に仕上がっています。

こちらは袷でアップしています。しかし、単衣で仕立てても大丈夫です。
その時は帯をもう少し軽めの帯にされたら良いかと思います。

西陣織袋帯【ふくい謹製】「雪輪の柄・六通」

お色はこげ茶系枯茶色ですので淡いお色の着物と合わせるとメリハリが効いて
素敵になります。こちらの帯は生地が薄くどちらかというと単衣向きの帯です。
お色や雪輪と聞くと9月が良いのかしら?と思われるでしょう。

しかしながら雪輪は、雪輪は、「雪は豊年の兆し」という言葉から、豊作をもた
らす吉祥文様
として非常に縁起が良いとされているがため季節に関係なく一年中
着用されることが多い柄です。

ですのでこちらは、6月の単衣も9月の単衣も大丈夫です。

あくまでイメージです。チャットGPTに作って貰いました。

着物は江戸小紋万筋です。
チャットGPTの画像では万筋の筋が太いです。

細やかな万筋文様が美しい、濱ちりめん地の上質な着尺です。
伝統的な江戸小紋に通じる端正な表情を持ちながら、型紙による江戸小紋染め
とは異なる工程で染められた一点
となります。

万筋文様ならではの控えめで格調ある印象は、お茶会や稽古の場面で特に重宝していただけます。江戸小紋そのものではありませんが、実用性と美しさを重視される方にこそおすすめしたい一枚です。生地は上質な濱ちりめんです。万筋は遠目から見ると無地に見えます。だからこそお茶席には安心かと思います。

本物の江戸小紋についてはこちらより

落ち着きと品格を兼ね備えたしゃれ袋帯です。
グレーを基調とした地色に、氷割れ紋(氷裂文様)を背景として
織り出し、意匠の中心には、円の中に描写化された葉文様と赤い実
配しています。一見すると控えめで、華やかさを前面に押し出さない
図柄ですが、よく見るほどに構成の美しさと意味深さが伝わる、大人
のための袋帯
です。お茶席はもちろん、趣味性の高い装いにも自然に
溶け込みます。

控えめな柄行きの付け下げや江戸小紋が安心です。

お稽古や気軽なお席であれば、小紋や紬なども軽やかで素敵です。

正絹小紋 京染め[紋意匠に縦に唐華文様]


雰囲気を見てもらいたくて画像を作って貰いました。

紋意匠生地に淡いパープルグレー色の地色に縦長に唐華柄を施したとび柄
となっています。柄自体は主張しないので、帯も合わせやすいお品です。

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」

帯自体とても軽く締めやすいく大変重厚感があります。お色を考えると、淡い
お着物に合されるととても素敵になります。染びった柄を織り込んだ枠の中に
丸い輪があり、形は菊のようではありますが、様々な形に施してあります。
スリーシーズンお召いただける、大変重宝する逸品です。
上の小紋にあわせてございますが、お色がとてもマッチしていて、尚且つ、格も
調和がとれています。


着物(飛び柄小紋)の着姿に名古屋帯を合わせています。


金の縁取りに白色の古典文様の柄を飛び柄として品良く配置しています。
地色は品格を感じさせる淡いクリーム色です。単衣には最適なお色です。

しなやかに織り上げられた淡いベージュと半色(はしたいろ)を交互に
段々で表した地をベースに、菊を施した帯となっております。

5月の新緑暑いのか爽やかなのか分からない時は着物を明るくされては
いかがでしょうか?お手伝いでお運びも気軽なお茶会でしたら飛び柄小紋
でも大丈夫な場合もございます。


こんな雰囲気という意味で画像を作って貰いました。

着物
丹後ちりめんを使用し、三種類の唐華華文をとび柄で華のある上品で
控えめ過ぎず主張しすぎない感じの柄です。

 

博多織の名門処の新柄で真の良い洒落帯を作られています。しなやかなハリと
締め心地の良さを合わせ持つ博多織の帯です。小紋や紬、御召や江戸小紋など
に合わせても良いですし、普段使いのお着物にもおすすめです。

こちらのお着物は単衣にしても良いです。
爽やかなブルーですので5月の終わりから6月の単衣には合います。

6月の単衣に着用となりますと帯は先取りで絽の様な夏物がいいです。
9月の単衣にはこちらのとなみの帯がお勧めです。
または、スリーシーズンの帯でも良いかもです。

単衣の着物は裏が無い分、袷よりもすっきりとした印象になります。
そのため、春から初夏へ向かう季節にはとてもよく馴染みます。


単衣に合わせる帯

単衣(5月後半〜6月、9月)は季節の変わり目です。
だからこそ、単衣の装いでは、帯の合わせ方も大切になります。

6月は単衣を感じる軽めの帯か夏帯。
透け感の少ない紗や絽の綴れ帯塩瀬、博多帯、麻、などが最適で、涼しげ
です。最近は暑いので5月頃から単衣を着られる方も多いです。
しかしながら、お茶の世界では、表の生地は四季に合ったものをと言われる先生
が多くいらっしゃるようで、やはり規律正しい世界なのでしょう。

せめてお襦袢を薄くされるとか伊達締めをメッシュにされるとか工夫はできます。

9月は秋を感じる帯が基本となります。
残暑は厳しいが秋の気配を入れる時期です。
色・柄の工夫など  9月上旬はギリギリ夏帯(絽や紗)を使用しても良いと思い
ますが、お色はベージュやオレンジ、薄い紫などの暖色系をお選びになり秋らし
さを演出されるとオシャレです。
中旬以降は、透け感のない帯へ切り替えます。
(帯を袷用に戻すタイミングで、小物も冬用のものに切り替えます)

お茶席では

  • 名古屋帯

    チャットGPTにイメージで作って貰いました。

    春の名古屋帯としてとなみの帯を選んでみました

    淡黄色と青磁鼠色と薄青色の三色段の続きに桜が施してございます。
    帯は、軽く何処を出されても良い全通となっておりますので締めやすいです。
    国の象徴の桜が施されていることによりスリーシーズン(夏以外)お召し頂
    けます。特に春やおめでたいお席に重宝します。小紋は勿論、無地や江戸小紋
    などにどうぞ。

    小紋はちょっと違った感じになっています。
    きものむらたやがお勧めしたのはこちらです。

    伝統工芸 江戸小紋|関正三郎 作 波に帆かけ船

    濱ちりめん地に波に帆かけ船の吉祥文様を型染めで表現。茶道・お茶会・観劇など幅広い場面にふさわしい上質な正絹着物です。

    用途

    • お茶会・茶事

    • 観劇や美術鑑賞

    • 趣味の集まり

    • 改まったお席から少し格のある外出着まで

    「波に帆かけ船」は
    物事が順調に進む/未来への旅立ち/発展と希望
    を象徴する吉祥文様。
    控えめで格調高いため、帯次第で幅広い場面に対応でき、年代を問わず
    お召しいただけます。

    春らしいお色の小紋に名古屋帯

    小紋はこちらです

    お柄が飛び柄ですので、帯合わせもしやすく、季節や、ご年齢を問いません
    また色も落ち着いたグリーンの地色にふんわりと柄が施されて配置してござ
    います。その中には厄除けのウロコ模様が施されています。まさに正統派に
    ふさわしいお柄です。幅広い場所でご着用頂ける、お薦めの一枚です。

    名古屋帯 【山田織物謹製】「院蔵特殊織裂・ベージュ色・総柄」

    ベージュ色を基調として、縦に山吹色の細かいストライプの線がさりげなく
    主張しています。 お柄は正倉院の御物にもある唐花模様の間に七宝模様の柄
    が施されています。 しかも全て柄のある全通の帯という、贅沢な逸品。 品格
    のある柄ですので、お稽古事、観劇、とくにお茶席にお奨めの一品です。
    色無地や江戸小紋、また小紋などと合わせて幅広いシーンでお召しいただける
    重宝する一本です。

  • 袋帯を中心に考えると安心です。

例えば

  • 江戸小紋 × 名古屋帯

  • 付け下げ × 袋帯

  • 小紋 × 織の名古屋帯

などの組み合わせは、春から初夏のお茶席にもよく合います。

帯の色合いも、重すぎないやわらかな色合いを選ぶと、季節感が感じられます。


単衣の着物を着る時期|暦と気候の考え方

単衣の着物は、一般的には6月と9月に着るものとされています。しかし近年は気候の変化もあり、暦だけではなく体感温度を大切にする方も増えています。特に5月の後半や9月の残暑の時期には、袷では少し重く感じることもあり、単衣の装いが心地よく感じられることもあります。茶道のお席でも、その日の気候やお席の趣向に合わせて装いを考えることが大切です。

 


単衣の着物は準備が大切

単衣の着物は、いざ季節になってから準備しようと思うと、お仕立ての時間が必要
になることもあります。(反物からお仕立ての場合)

最近お仕立て上がりのお品が増えてきています。もし仕立て上がり品をお求めの
場合はでお客様のぴったりサイズに合った箇所ばかりとは限りません。「S・M・L」に分かれていますので「裄直し」や「身丈直し」が必要になる可能性があると思います。それは仕立て屋さんにご依頼すれば大丈夫です。
反物からフルオーダーするよりもコストは抑えられます。

 

特にお茶会など予定がある場合には、少し早めに準備をされると安心です。
どちらにしても
(反物からのお仕立てでもお仕立て上がりのお品をお求めになられても)

きものむらたやではライン公式アカウントにて着物のご相談を承っております。
(只今調整中です。ご対応が難しい場合こちらより→お問い合わせ対応させて頂きます)遠慮なくお問い合わせ下さいませ。

着物を着るときは
着物と帯の取り合わせを考える時間も、着物の楽しみの一つです。

春から初夏にかけての軽やかな装いを思い浮かべながら、単衣の準備を進めてみてはいかがでしょうか。


きものむらたやの単衣の装い

島根県益田市の呉服店
きものむらたやでは、

茶道のお席にもふさわしい着物や帯を中心にご紹介しております。

・付け下げ
・江戸小紋
・小紋
・名古屋帯
・袋帯

など、お茶会やお稽古にも取り入れていただける装いをご提案しております。

着物と帯の取り合わせについてのご相談も承っておりますので、どうぞお気軽に
ご覧ください。


まとめ|
単衣の着物は「暦」と「気候」を見ながら装う

単衣の着物は、一般的には6月と9月の装いとされていますが、近年は気候の変化もあり体感温度を大切に考える方も増えています。しかし近年は
気候の変化もあり、実際には「体感の季節」を考えながら装う方が増えています。

特に茶道のお茶会では、暦だけでなくその日の気候やお席の趣向、主催者側の
意図などを大切にして装いを整えることが大切です。

たとえば5月の後半になると、日中は汗ばむほどの陽気になることもあります。
そのような時期には、袷では少し重く感じられることもあり、単衣の着物が心地
よく感じられることもあるでしょう。逆に9月でも残暑が厳しい年には、軽やか
な単衣にすっきりとした帯を合わせることで、季節に寄り添った装いになります。

また茶席では、単衣の着物には名古屋帯やしゃれ袋帯を合わせることが多く、柄
や色合いによってお茶会・お稽古・気軽なお席など、さまざまな場面に対応でき
ます。落ち着いた小紋や付け下げ小紋などは、お茶席にもなじみやすく、帯合わ
せによって上品にも軽やかにも装えるのが魅力です。

季節の移ろいを感じながら装う単衣の着物は、日本の美しい文化のひとつとも言えるでしょう。袷から単衣へ、そしてまた袷へと移りゆく装いの変化は、茶道の世界においても季節を大切にする心を表しています。

これから単衣の着物を選ばれる方は、暦だけにとらわれず、その日の気候やお席の雰囲気を感じながら装いを楽しんでみてください。きっと、より自然で心地よい着物の時間を過ごすことができるはずです。

また、単衣の着物は帯合わせによって印象が大きく変わる装いでもあります。お茶会に向いた落ち着いた取り合わせから、お稽古や気軽なお席にふさわしい装いまで、着物と帯の組み合わせ次第でさまざまな楽しみ方ができます。

当店でも、茶道のお席を意識した単衣の着物や帯の取り合わせをご紹介しており
ます。実際の着姿やコーディネート例も掲載しておりますので、単衣の装いを考
える際の参考としてご覧いただければ幸いです。

春の茶会にふさわしい着物の装い

3月の茶会と着物の選び方

単衣の着物に合わせる名古屋帯の選び方

梅雨に向かう時にお勧めの着物

 

単衣の着物は、季節の移ろいを感じながら装う日本の美しい文化のひとつです。茶道のお席でも、その日の気候や趣向に寄り添いながら、着物と帯の取り合わせを楽しんでいただければ幸いです。

3月の着物支度|春の茶会・大寄せ茶会にふさわしい装いと汗対策の心得【きものむらたや】

投稿日:

3月。
寒さの名残を感じながらも、やわらかな日差しに春の気配が宿る頃となりました。

お茶をたしなむ方にとっては、桜の茶会や大寄せ茶会、お花見を兼ねた集まりなど、心弾む季節の始まりです。
「何を着て行こうかしら」と考える時間も、また楽しみのひとつではないでしょうか。

けれど実はこの時期、着物にとって少し注意も必要な季節です。
日中は思いのほか気温が上がり、帯の下や衿元にはじんわりと汗をかき始めます。正絹は水分に弱いため、春こそ丁寧な扱いが大切になります。

本日は、

  • 3月の茶会にふさわしい着物選び

  • 春らしい帯合わせのポイント

  • 正絹着物の汗・湿気対策

を、呉服屋の視点からやさしくお伝えいたします。

これから着物を始められる方、着付けを習い始めた方、お茶を学び始めた方にも、安心して春を迎えていただけましたら幸いです。


3月の茶会・大寄せ茶会にふさわしい着物とは

3月は「改まりすぎず、華やぎを忘れない」装いが理想です。
桜の柄を必ずしも取り入れる必要はありません。迷われたら、まずは色で春を表すことを意識してみてください。

淡い桜色、利休白茶、やわらかな水色、若草色。
春の光に溶け込む色目は、お茶席でも自然な品格を生みます。


① 十日町 青柳「飛香」志ぼり刺繍 付け下げ小紋

十日町 青柳による「飛香(ひぎょう)」志ぼり刺繍の付け下げ小紋は、桶絞りの立体感が美しい一枚です。

イメージとして雰囲気をご覧ください。付け下げ小紋です。
帯は吉村織物謹製 綾羅織 全通です。

鳩羽色を基調とした、やや地味目で落ち着きのある色合い。
大人の女性にふさわしい、静かな品格を感じさせます。

付け下げ格の落ち着きを備えながら、小紋としての軽やかさもあるため、

  • 春の茶会

  • やや改まった大寄せ茶会

  • 趣味の会

など幅広く活躍します。

絞りの陰影は春の柔らかな光と相性がよく、控えめでありながら確かな存在感を放ちます。

付け下げ小紋とは

  • 通常の小紋よりも格が高く、付け下げよりはややカジュアルという位置づけ
    の、上質なおしゃれ着です。きちんと感がありながら、堅くなりすぎません。

  • 気軽なお茶会、観劇や食事会、趣味の集まりや少し改まった外出などの
    幅広い場面で活躍します。

    合わせている帯は
    正絹西陣織袋帯 【吉村織物謹製】 綾羅織 全通

    玄人好みの上質なお品を作る帯屋さんとして有名です。山桃の樹皮を煮出した
    染色液を化学染料に配合して染め上げた糸を使用して、「よろけ模様」を二重
    だてにして織上げ、幻想的な帯の表情を作り上げた、まさに独創的な袋帯です。
    しかも総通しの全通ですので、お太鼓の部分をあまり気にしなくてすむ安心な
    お品です。軽くて、しなやかな締め心地となっております。


② 万筋文様 濱ちりめん 着尺(利休白茶系)

江戸小紋風の万筋文様は、お茶席において非常に重宝する柄行きです。
縦に通る細やかな筋はすっきりとした印象を生み、帯合わせの幅も広がります。

利休白茶系のやわらかな色目は、

  • 初心者の方

  • 着物に慣れ始めた方

  • 落ち着いた大人の装い

すべてに安心感をもたらします。

「何を選べばよいか分からない」という方には、まずこのような上質な小紋をおすすめしております。

細やかな万筋文様が美しい、濱ちりめん地の上質な着尺です。
伝統的な江戸小紋に通じる端正な表情を持ちながら、型紙による江戸小紋染め
とは異なる工程で染められた一点
となります。

生地には質の良さで定評のある濱ちりめんを使用していますので自信の
あるお品です。量目約740g・長さ約12mと、仕立て映えのするしっかり
とした風合いとなっております。万筋文様ならではの控えめで格調ある
印象は、お茶会や稽古の場面で特に重宝していただけます。本物の江戸
小紋そのものではありませんが、実用性と美しさを重視される方にこそ
おすすめしたい一枚
です。


イメージとして作って貰いましたがちょっと万筋の筋が目立ちすぎています。
あくまで雰囲気をご覧ください。万筋の小紋と袋帯です

合わせた帯はこちらです

西陣の名門機屋、西哲機業によって織り上げられた、
落ち着きと品格を兼ね備えたしゃれ袋帯
です。

グレーを基調とした地色に、氷割れ紋(氷裂文様)を背景として織り
出し、意匠の中心には、円の中に描写化された葉文様と赤い実を配し
ています。

一見すると控えめで、華やかさを前面に押し出さない図柄ですが、よく
見るほどに構成の美しさと意味深さが伝わる、大人のための袋帯です。
お茶席はもちろん、趣味性の高い装いにも自然に溶け込みます。

万筋のお色ととても合っていたのでチャットGPTにイメージ画像を作って
貰ったのですが、着物の方が良い感じに画像が出なかったようです。(残念)


③ 堀留町 小松屋 多色刷り総柄小紋

堀留町 小松屋の名を受け継ぐ総柄小紋は、数十枚の型を用いた多色刷りによる逸品。

小松屋 多色刷り総柄小紋にふくいの九寸名古屋帯AIでイメージを作って
貰いました。かなり正確になった画像と思います。

総柄でありながら着尺格を感じさせる奥行きは、まさに職人技の結晶です。

  • 格を保ちたい趣味の茶会

  • 人数の多い大寄せ茶会

  • 観劇や文化的な催し

にも相応しく、長く愛用できる一枚となります。

静けさと品格が求められるお茶席において、
「控えめでありながら、確かな質の高さを感じさせる装い」は何より重要です。

本品は、かつて堀留町に名を馳せた名門問屋・**小松屋**による多色刷り総柄小紋。柄の量感や技法の高度さから、一見すると訪問着を思わせるほどの存在感が
ありますが、あくまで格は小紋として作られた一枚です。

ただしその内容は、現在の量産的な「安かろう良かろう」の着物とはまったく異
なり、職人が手間と時間を惜しまず、本当に良いものを作っていた時代の仕事が、隅々まで感じられます。

数十枚にも及ぶ型紙を重ねる多色刷り、寸分の狂いも許されない型重ね、そして
総柄でありながら破綻のない構図。一切の妥協なく作られた、手の込んだ小紋
あることは疑いようがありません。それがこの一枚に詰っています。

一つ難を言うならば、反幅が36㎝(9寸5分)しかないということです。
ただ、多少は幅出しが出来るとは思います。

これだけのお品はそうそうはございません。

合わせている帯はふくいの帯の九寸名古屋帯です。
先日売れてしまいましたのでここには載せません。

代わりにこちらを合わせたらというお品をお勧めします。

特選博多織紋八寸名古屋帯
【本場筑前博多琥珀織 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

こちらの八寸名古屋帯は、幾何学模様が全体に織り出されています。小さな
菱重ねの模様がびっしりと並び、菱の中には十字の形が織り込まれ、とても
立体的に見える不思議な織りです。本絹の糸だけで織られとてもしっかりと
した打ち込みで、手に触れていても心地良く独特の美しさがございます。
銀色寄りの白の色でそれがまた上品に映ります。実際にお着物と合わせられ
るとお綺麗ですし合わせやすいと思います。
パールのような光沢が大変魅力的帯となっております。

 

染帯 白地 雪月花文様 お太鼓柄 名古屋帯
― 手描きと型染が織りなす、四季をまとう一本 ―

手描きと型染を融合した技法で仕上げています。

手描きならではの筆の柔らかさ。型染ならではの整然とした構図。

この二つが合わさることで、意匠に深みと安定感が生まれます。

染帯の魅力は「軽やかさ」と「格のバランス」にあります。

このくらいの染帯を合わせると総柄小紋も映えるのではないでしょうか


④ 江戸小紋 関正三郎 作「波に帆かけ船」

関正三郎作の江戸小紋。
波に帆かけ船の意匠は「順風満帆」を意味し、前向きな願いが込められています。

しなやかさと発色の美しさに定評のある濱ちりめんを使用。
細かなシボが光を柔らかく受け止め、江戸小紋ならではの繊細な文様を上品に
引き立てます。型染めによる文様は、線のにじみや乱れがなく、熟練の技が随
所に感じられる仕上がりです。伝統工芸士の手仕事ならではの、均整の取れた
美しさです。

関正三郎(せき しょうざぶろう)氏は、
経済産業大臣指定 伝統的工芸品「東京染小紋(江戸小紋)」を手がける、東京染
の伝統工芸士です。

江戸小紋は無地に近い遠目の上品さがありながら、近くで見ると繊細な柄が浮か
び上がります。茶道との相性は非常に良く、格式を保ちつつ華やぎも忘れない装
いとなります。

 

江戸小紋「波に帆かけ船(吉祥文様)」 お色は濃い桜鼠(さくらねず)色
を型紙(波と帆掛け船)で染めるともう少し淡いお色になるかと思います。
あくまでイメージとお考え下さい。


春の茶会に映える帯合わせ

着物が決まりましたら、次は帯です。
春は「軽やかさ」と「品格」の両立が鍵となります。


⑤ 琉球紅型 九寸名古屋帯(空色地)

琉球紅型の九寸名古屋帯は、空色地に市松文や雪輪、牡丹、紅葉が配された華やかな一本。


北出与三郎監修 小紋 [紋意匠生地 花菱文様に変わり七宝】と
琉球紅型 九寸名古屋帯(お太鼓柄)|
空色地 市松文に雪輪・牡丹・紅葉|経済産業大臣指定伝統的工芸品

 

春の光の下で爽やかに映え、

  • 万筋小紋

  • 利休白茶系小紋

との相性も抜群です。

大寄せ茶会やお花見の席にも、明るさを添えてくれます。


⑥ 帯屋捨松 八寸名古屋帯 ベンガル花文(百群色)

帯屋捨松の八寸名古屋帯は、西陣織ならではの品格が宿ります。

百群色ブルーの地に織り出されたベンガル花文は、落ち着きの中に華やぎを感じさせます。

  • 江戸小紋

  • 飛香の付け下げ小紋

などと合わせると、春らしくも凛としたお茶席姿になります。


3月から始めたい正絹着物の汗・湿気対策

春は気温の変化が大きく、帯下や背中に汗をかきやすい季節です。

特に注意したいのは、

  • 帯の下(背中中央)

  • 衿元

自分では気づきにくい箇所ほど湿気がこもります。

着用後の基本

  1. すぐに畳まず、半日ほど風を通す

  2. 直射日光は避ける

  3. 衿元を軽く点検する

正絹は水分が輪ジミの原因となることがあります。
早めの確認が、長く美しく着る秘訣です。

汗をかきやすい方は、薄手の補整や季節に応じた長襦袢選びも大切です。
着物は「買って終わり」ではなく、「育てていく衣」。
小さな心がけが、十年後の美しさにつながります。

着物のお手入れ方法は こちらからどうぞ
着物ワンポイントとしてまとめてございます。是非ご覧ください


これから着物を始める方へ

初めての大寄せ茶会。
着付けを習い始めたばかり。
お茶の作法もまだ覚えきれていない。

そのような不安を抱えていらっしゃる方も多いことでしょう。

けれど、着物は決して難しいものではありません。

大切なのは、

  • 清潔感

  • 季節感

  • 心を込めること

完璧でなくても構いません。
一歩ずつ慣れていけばよいのです。


【まとめ】春を楽しむための一歩を

3月は、着物を楽しむのに最適な季節です。

桜の下でのお茶会。
春の光の差し込む茶室。
やわらかな色合いの小紋と、品格ある帯。

そして、ほんの少しの汗対策の知識。

そのすべてが揃って、安心して春を楽しむことができます。

きものむらたやでは、
お一人おひとりの目的やご不安に寄り添いながら、装いのご相談を承っております。

春の一歩を、どうぞご一緒に。