10月から始まるお茶会シーズン|格式・目的に合わせた装いの基本

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秋も深まり、10月から12月にかけてはお茶会が目白押しの季節です。
炭手前(初炭)や名月の茶会、炉開き、歳暮のおもてなしなど、茶道の世界では季節の趣向を映す催しが続きます。お茶席では、主客(お茶会を主催する亭主と招かれてお茶を楽しむ客)ともに季節を感じる心を装いに託すことが何より大切です。10月はまだ昼間に温もりが残り、11月には冷え込みが深まる時期です。季節の移ろいに合わせて、着物や帯の素材・色・文様を選びたいものです。

お茶会と一口に言っても、正式な茶会から野点、立礼式まで多彩です。格式や目的にふさわしい着物を選ぶことが、第一歩の心得といえるでしょう。

お茶会には大きく分けて「正式茶会」「小寄せ」「野点」などがあります。正式な茶会や濃茶席では、付け下げや訪問着、色無地に袋帯を合わせるのが基本。格式と格調を意識し、控えめながらも上品な色柄を選ぶと印象がよくなります。

一方で、薄茶席やお稽古、お招き客としての参加であれば、小紋や江戸小紋、紬もおすすめです。地模様のある正絹の小紋は、お茶席らしい落ち着きを感じさせながら、柔らかい華やかさも添えてくれます。

お召や型染め小紋など、質のよい生地で仕立てられたものは、茶席の明るさや上品さを調和を取って引き立ててくださいます。


客と亭主、それぞれの装いの心

亭主と客が着るべき着物は、亭主(主催者)より格が上にならないように、客は品の良い控え目な着物を選ぶべきです。亭主は品の良い準礼装が基本で、訪問着や付け下げ、一つ紋の色無地などが用いられ、

客は亭主の着物の格や会のお茶会の趣旨に合わせて、色無地や江戸小紋など、控えめな色柄のものを選ぶのがマナーす。
季節感を重んじた小紋や名古屋帯の組み合わせなども好ましいと言えます。


秋の風情を映す柄と色合わせ

秋のお茶会では、季節を象徴する柄を装いに取り入れるのも楽しみのひとつです。
萩・菊・紅葉・すすき・流水・月など、秋の自然を描いた文様は、季節感をやわらかく伝えます。
色は、こっくりとした茶系や渋みのある灰桜、深い藍色や紅葉を思わせる橙系が人気です。

10月の単衣から11月以降の袷へと変わる時期には、素材選びにも気を配ります。丹後ちりめんや紋意匠の生地は光の加減で表情を変え、茶席の明るさに調和します。


仲秋の名月と十三夜の由来と茶会の趣

秋といえば、月を愛でるお茶会も多く催されます。十五夜(中秋の名月)は中国から伝わった行事で、里芋を供えることから「芋名月」と呼ばれます。これに対して、十三夜は日本独自の風習で「後の月(のちのつき)」といわれます。旧暦9月13日の夜にあたり、2025年は11月2日が十三夜です。

十三夜は「栗名月」「豆名月」とも呼ばれ、秋の収穫に感謝する意味があります。
十五夜と十三夜の両方を眺めるのが縁起が良く、一方だけを祝うことを「片見月」と呼び、忌み嫌う風習がありました。すすきや栗、豆を供え、月の美しさを眺めながら一服を楽しむ——それが十三夜の風情です。

月を愛でるお茶会では、月や兎、秋草の文様が好まれます。控えめながらも情緒のある意匠が、秋の夜の趣をより深めてくれます。


おすすめの着物と帯

【1】西陣織 袋帯 藤原織物 謹製「彩王朝菱文」

格調の高さと華やぎを兼ね備えた西陣の名門・藤原織物の袋帯です。
細やかな織りの中に菱文様を王朝風に配し、柔らかな光沢が上品な
印象を与えます。
炭手前(
初炭や後炭)や濃茶席など、正式なお茶会にふさわ後炭一本で、付け下げや色無地はもちろん、正絹小紋[紋意匠に飛び柄松文・プラチナ箔使用]のグレー地と合わせても品格が際立ちます。お茶席の落ち着いた空気の中で、控えめな美を感じさせる帯です。

[紋意匠に飛び柄松文・プラチナ箔使用]

 

紋意匠生地にプラチナ箔使用で松文を品良く飛び柄にあしらっています。

柄の雰囲気は、まさにお茶席向きと言えます。色と柄を使い過ぎず上品に仕上
げている様は、お茶席だけでなく普段のおしゃれにお召いただける帯合わせが
楽しくなる小紋です。

西陣織 袋帯 藤原織物 謹製 彩王朝菱文

京都・西陣の名門「藤原織物」が誇るフォーマル袋帯です。落ち着いた地色を
基調に、菱文様の中へ青海波・紗綾型・有職菱を織り込み、さらに松竹梅や紅葉、唐華といった吉祥文様を重ねた格調高い意匠。古典的な美しさに華やかさを添え
たデザインです。

 

 

西陣織九寸名古屋帯 佐々木染織謹製「黒地に菱の中にウサギや菊」

お月見や十三夜の茶会にぴったりの名古屋帯。黒地に浮かぶ菱の中に、兎と菊が織り込まれた愛らしいデザインで、秋の風情をそのまま表しています。
月と兎は古来より長寿・豊穣を象徴し、菊は邪気を払い延命を願う花とされます。飛び柄小紋や型染め小紋など、控えめな柄の着物と合わせると、季節の趣がぐっと深まります。
十三夜の茶会や月見の集いに、おすすめの一本です。

お値段もお手頃ですのでお稽古にもお勧めです。

正絹小紋 京友禅[紋意匠に縦縞文様]しゃらん

遊び心のある縦縞の小紋です。おとなしめですが、普段に気軽にお召いただける
お品です。こんな感じの着物に黒地の帯を締めてオシャレに十三夜のお月見を祝う。というどなたでも参加できる会に気軽に着られるのも良いのでは?

 

ろうけつ染め小紋(正絹)[ろうけつ吹雪染] 

 

こちらの着物はろうけつ染めです。
ペーズリーの地紋の紋意匠の生地。蝋を吹雪加工で全体を和らげ上品に仕上げて
います。気軽にお茶席や会食などにお召いただけるお品です。配色は4色でお色の
持っていき方で雰囲気が変わります。京紫色、葡萄染(えびぞめ)、白菫色、山吹
茶の系統のお色の配色です。

黒地の帯も良いですが配色的に色々と使っていますのでほかのお色の帯を持って
こられても合います。お茶席向きの小紋です。

 

八寸名古屋帯 【大光織物 謹製】「吉野間道・六通」

吉野間道は名物裂の一種で、江戸時代に茶人や大名たちに愛されていた柄です。
茶道において茶道具の袋や、掛け軸の表装などに使われています。また、帯の柄
などにも使われていてとても茶道と深いつながりのある柄です。しかし、合わせ
方によって粋にもオシャレにもなります。

 

九寸名古屋帯【しおみ織物謹製・西陣織九寸名古屋帯】

 

桐・七宝・荒磯・市松・菊菱・青海波など他いろいろな文様を盛り込んで段を
作っています。さりげなく結ばれていても上品に感じられる帯です。目立ちす
ぎずかといっておとなしめでもなく正統派の方にお勧めです。正式なお茶席に
は名古屋帯ですので締めるのはお勧めできませんが、気軽なお茶会や、社中や
研修会などでは十分結べるお品です。

 

 


秋のお茶会にふさわしい小紋の魅力

お茶席における小紋は、日常と非日常をつなぐ着物。柄行きや色合わせで印象が変わり、茶会の趣向に応じて幅広く活躍します。
特におすすめなのが、正絹小紋[紋意匠に飛び柄松文・プラチナ箔使用]のグレー地。上品で控えめながらも光の加減で地模様が浮かび上がり、茶室の灯りの下でしっとりとした風情を見せます。

また、茶系の特選小紋(京染め・型染め・とび柄)は、これからの季節に最適です。問屋で厳選された質の高い生地で、肌触りの柔らかさと染めの深みが格別。どちらもお稽古から小寄せ、立礼式まで幅広くお召しいただけます。

 

特選小紋 京染め[型染め・とび柄]

ひし形の中に唐華を配した模様で、その菱にも細かい柄がございます。
つくりは同じですが、模様のとび具合仕立て方によって雰囲気が多少変わ
ります。唐華の向きも多少違います。落ち着いたお色ですので、こげ茶系
と一般的には言うでしょう。もっとよく見ると、「憲法染め」いわゆる赤み
がかった黄色のくらい黒茶色に近いお色ではないでしょうか。

9月の単衣時期から10月の袷に向けて11月、12月とお茶席にどうぞ

飛び柄小紋ですので野点などにも最適です。

11月のお茶会では

「炉開き(口切りの茶事)」があるため、 格が高く、深みのある落ち着いたいおものを比着いた色合いの袷の着物を選びます。紋付きの色無地、訪問着、付下げが適しており、帯は格の高い織りの袋帯を合わせましょう。帯揚げや帯締めも冬物を選び、秋の柄(紅葉、菊、葡萄など)や、金茶色などの深みのある色で季節感を出すと洗練された装いになります。

  • 炉開きと口切り(「茶人の正月」)
    :冬が近づく11月には、風炉から炉へと道具が切り替わる「炉開き」が行われます。この時期は、夏の間大切に保存されてきた新茶の詰まった茶壺の封を切る
    「口切りの茶事」が行われ、茶道の世界ではお正月のような特別な意味を持つ月
    とされています。とても重用な行事です。

  • 新茶の味わい
    :口切りで初めて封を切られた新茶は、その年の味わいを祝うものとして振る
    舞われます。
    一夏越したお茶が、石臼で挽かれ、初めて客人に供されるのです。

    口切りの茶事のような正式な茶会では、一つ紋の色無地や訪問着・付下げなど
    落ち着いた色柄の品格の高い着物を選ぶと間違いはないかと思います。

    高級付け下げ [正絹未仕立て] お茶席

季節の花や風景をモチーフにした柄や、伝統色で「季節をまとう」感覚を
表現し、自然への敬意と日本人の美意識が込められています。
具体的な季節
の柄を選ぶのはもちろん、帯や小物との組み合わせも季節感にとってとても
大切です。着物や帯の柄は実際の季節より1ヶ月ほど先取りするのが「粋」
とされています。
お茶会などなら、先取りせずとも時期に合っているならそれでもかまわない
でしょう。

大切なのは、「おもてなし」の心と「それをお受けする心」です。
もてなす側は、お道具から設えから工夫を凝らします。ならば、御呼ばれの方
お客様は丁寧に拝見させていただき褒めることが大切と思います。

私がお勧めした付下げは
桜ネズ色…桜色がかった鼠色です。見られる方によっては、藤色が入ったネズのようとか、薄梅ネズのような感じに見えるます。それほど日本の色に対する感性があり日本独特の素晴らしい色彩を表しているのが“きもの”と思います。江戸時代「四十八茶百鼠」といわれるほど茶や鼠の色が愛好され、茶や鼠のつく色名も流行したので、何々鼠と呼ばれる色が多くなってます。桜鼠は鼠のつく色の中では、明るい部類に属し、わずかに紅の色身を含む色名です。お茶をされている方は、グレーを好みます。また、派手すぎず且つ控えめ過ぎない柄行で上品に仕上げた京友禅の付け下げです。

このようなお品でしたら帯を替えれば長く着用できるかと思います。

 


おもてなしの心と演出

  • 季節感を大切にする

お茶を飲む空間、特に床の間に飾る掛け軸や花の選択には、招く相手への配慮と季節の移ろいを取り入れます。

  • 空間の心地よさを演出する

お茶席の花は、そのものの美しさや香りを愛でるのではなく、茶の湯の雰囲気を邪魔せず、相手の心を楽しませるものであることが大切です。

  • 客への細やかな配慮

お茶をいただく相手への感謝の気持ちを、お茶会での挨拶や気遣いを通して表現します。

歳暮のおもてなしは、茶道に込められた「一期一会」の精神を形にし、相手への敬意と感謝を伝える大切な機会となります

特選袋帯【老舗問屋の特別企画】

地から仕上がり迄責任を持って作り上げてこられています。こだわりがあり、帯地の裏も表地と同じで柄も一目では分からない感じがいたします。波打ち際に「鶴」そして「松」が施されています。とても面白い図柄と思います。昨今ではあまり見かけないお品です。こちらは着物を作るのが主で帯は珍しいと言われています。

気軽なお茶会に寄った時です。

そんな時の装いにお勧めは
正絹紬【板場友禅】|上品で華やかな社交着におすすめの着物

特選【西陣織 九寸名古屋帯】都 謹製「唐草に松竹梅 六通」

「松竹梅」という縁起の良い図柄は、おめでたい席や慶事にも最適。
おいろ(地色)からいってとても合わせやすい帯です。

茶屋辻文様柄小紋 【板場友禅染】

総柄で質感もございます。地色が黒でまたおしゃれです。正式なお茶席には
難しいですが、気軽なお茶会、大寄せの茶会などでしたら大変見栄えのする
お品かと思います。また、趣味の会やご友人とのお食事会、これからですと
忘年会、柄からいうと新年会も宜しいかと思います。

 

七五三の季節に思う|母の装いと専門店からのご提案

先日、「七五三のお着物を見てほしい」とお問い合わせをいただきました。 お母さまは「自分の着物を着たい」とのことで、お持ちくださったのは楓の柄が全体に配された総柄の小紋。 とても思い出深いお着物で、「この着物を着て娘の成長を祝いたいんです」とおっしゃる姿が印象的でした。

お着物を拝見すると、柄行きもお色味も秋らしく大変素敵でしたが、七五三はやはり「お子さまが主役の行事」。
お母さまの装いは、華やかさの中にも控えめな上品さが求められます。
そのため、お手持ちの小紋をそのまま活かす場合は、帯や小物で格を上げる方法もありますし、もう一歩フォーマルにされたい場合は、無地や付け下げ、訪問着をおすすめしています。

お茶席と同じように、行事の目的と場所(神社・写真館・会食など)を考慮しながらTPOに合わせた装いをご提案するのが、私どもの役目です。
「この着物で大丈夫かしら」「帯はどんなものが合うのか」など、実際にご相談いただきながら、お一人おひとりに合った組み合わせをご提案しています。
当店では、帯締めや帯揚げのお色合わせまで丁寧にアドバイスさせていただいております。

秋の神社は紅葉に包まれ、七五三詣りのご家族で賑わいます。
楓や菊、紅葉の柄は季節にぴったりですが、総柄の小紋の場合は模様が全体に広がるため、フォーマル度がやや控えめになります。
無地や付け下げのように、柄が肩や裾に流れる構図のほうが、七五三という行事にはより相応しい装いです。
お母さまの着物が淡いグレーや藤色、ベージュ系の落ち着いた色合いでしたら、お子さまの祝い着との調和もとりやすく、写真映えもします。

また、帯締めや帯揚げに山吹色や銀ねずなど、秋の深まりを感じさせるお色を添えると、季節感がより一層引き立ちます。
お母さまも「そういう考え方があるんですね」と驚かれながらも嬉しそうに聞いてくださいました。
思い出のお着物を大切に受け継ぎながら、今のご自身に合った形で生かす——
そのお手伝いができることに、着物専門店としての喜びを感じました。

着物は単なる衣ではなく、家族の歴史や思い出が重なる“時の布”のようなもの。
七五三もお茶会も、装いを通じて心を整えるという点では共通しています。
季節を感じ、主役を引き立て、相手を思う——その心こそが日本の美意識であり、着物文化の原点だと感じます。

まとめ:月を愛で、季節を纏うお茶会の装い

お茶席の装いは、単なる服装ではなく、季節と心を映すもの。秋は実りと感謝の季節であり、自然を敬い、相手を思う心を着物に託す時期でもあります。

十五夜と十三夜、二度の月を愛でるように、秋のお茶会もそれぞれの趣を楽しみながら装いを変える。
10月から12月にかけて、月を眺め、紅葉を愛で、そして年の終わりに向けて感謝を伝える——。
そんなひとときを、美しい着物と帯がそっと彩ってくれることでしょう。

茶席に寄り添う上品な着物選びで、季節の風情と心を伝えてみてはいかがでしょうか。

9月の単衣から10月の袷へ ― 茶席にふさわしい着物と帯の選び方

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はじめに

9月から10月にかけては、季節が大きく移ろう大切な時期です。茶道の世界では「その時期にふさわしい装い」を心がけることが、亭主や同席者への礼を尽くす第一歩とされています。夏の暑さが残る9月は「単衣(ひとえ)」を、そして秋が深まる10月からは「袷(あわせ)」を着るのが基本的な決まりです。

着物専門店「きものむらたや」では、茶道のお稽古や正式な茶会にふさわしい着物と帯を数多く取り揃えております。本記事では、9月の単衣から10月の袷への移り変わりに合わせた装いの工夫、素材や柄選び、帯や小物の合わせ方まで詳しくご紹介いたします。


9月のお茶席 ― 単衣で涼やかに過ごす

単衣着物の役割

単衣は、裏地のない仕立ての着物で、盛夏を除く「端境期」に着用します。9月はまだ蒸し暑さが残りますが、茶席は涼やかに整えたいもの。単衣は軽やかで通気性がよく、見た目も爽やかに映るため、お茶席に最適です。

単衣でおすすめなのは、色無地や付下げ。色無地は控えめながらも格調があり、帯合わせで幅広く対応できます。付下げは模様が程よく入り、改まった茶会にも十分です。お稽古や気軽な茶会であれば、小紋や紬の単衣も好まれます。

単衣に適した素材

  • 縮緬単衣:しっとりとした質感で、上品な雰囲気を演出。

    京染め[紋意匠に葡萄唐草文様]

    花菱文様の紋意匠生地にグレーが入った淡いブルーのお色に『葡萄文様』
    をとび柄で施してあり一部に染びったで描いています。葡萄の実と葉と蔓を文様化したものです。

    北出与三郎監修 小紋 [紋意匠生地 花菱文様に変わり七宝】

    紋意匠は花菱柄です。時に変わり七宝とも思えるいう地柄になっています。
    柄の雰囲気は、まさにお茶席向きと言えます。色と柄を使い過ぎず仕上げ
    ている様は、お茶席だけでなく普段のおしゃれにお召いただける帯合わせ
    が楽しくなる小紋です。着る方の年代層の幅も広く、まさにお薦めのお品です。
    地紋と飛び柄を同じ柄にしている所がオシャレです。

  • 紬単衣:お稽古や気軽な茶会におすすめ。自然な風合いが魅力。

    正絹紬【板場友禅】

    紬は着る人の個性を表現できる普段着であり、とてもお洒落な着物。
    蚕の繭から引き出した糸に撚りをかけて織るのが紬。その手法には「先染め」
    と「後染め」がありこちらは後者の後染めです。このお品は黒地に四季折々の
    花柄模様(唐華)が白抜きで施されているように型染めされてございます。
    とても手間のかかったお品です。

茶席では透けすぎない素材を選ぶことが大切です。あまりに夏物らしい透け感の
強い生地は、9月のお茶席では避けるのが無難です。

単衣に合わせる帯

単衣に合わせる帯は「軽やかさ」がポイントです。

  • 名古屋帯:格を保ちながら軽快。お稽古から大寄せ茶会まで幅広く使える。

    九寸名古屋帯(正絹)【小森織物謹製】「有職段文に菊づくし 六通」


    淡いベージュと半色(はしたいろ)を交互に段々で表した地をベースに、菊を施した帯となっております。段々によって、菊の表情が変化してお太鼓に出す部分を変えると雰囲気も変わります。単色使いですので上品に仕上がっております。

    上品で格式ある和装アイテム しなやかに織り上げられたオフホワイトの帯地に、
    伝統的な「松」「竹」「梅」の図柄が唐草模様の上に美しくあしらわれた特選九寸
    名古屋帯です。お茶席、観劇、会食など幅広いシーンで活躍し、上質な和装コー
    ディネートを実現します。
    特に「松竹梅」という縁起の良い図柄は、おめでたい席や慶事にも最適です。

  • 袋帯(軽めのもの):改まった茶席に。金銀を抑えた上品な織りが好まれる。

    西陣織袋帯 【吉村織物謹製】 綾羅織 全通

    「よろけ模様」を二重だてにして織上げ、幻想的な帯の表情を作り上げていま
    す。まさに独創的な袋帯です。しかも総通しの全通ですので、お太鼓の部分を
    あまり気にしなくてすむ安心な品。軽くて、しなやかな締め心地は、どのよう
    なお方にもお薦めできます。 カジュアルな訪問着、付下げ、小紋など、幅広い
    コーディネートでお楽しみいただける私一押しのお品です。(スリーシーズン)

特選西陣織袋帯【京藝謹製】「白眉・吉祥文様尽くし」

お色は綺麗なクリーム色で柄は古典的ですので、長くお締め頂けるお品です。
鳳凰や華文や菊・松・桜などを施してバランスよく仕上げています。各柄の
パーツを組み合わせてできた洗練された柄行となっており、色々な色の糸を
使っていますので無地でも色々なお色が選べます。付け下げや訪問着に合わ
せても、留袖、色留袖に合わせても上品にお召いただけます。お慶びの席な
どでしたら、この上ない後姿を演出できます。正式なお茶席にはこれくらいのボリュームのある帯が必要かと思います

秋の帯地の柄は、萩・桔梗・撫子といった秋草がぴったり。帯揚げや帯締めも淡い色を合わせ、爽やかさを残すのもコツです。


10月のお茶席 ― 袷で秋の深まりを表現

袷着物の特徴

10月に入ると「袷」の出番です。袷は裏地がつくため重厚感が増し、秋から冬の茶席にふさわしい格式を備えています。特に茶道の場では、10月から袷を着ることが「季節を大切にする心」を表します。

格式のある茶席には訪問着・付下げ・色無地がおすすめです。大寄せ茶会では訪問着や付下げが華やかさを添え、懐石を伴う正式な茶事では色無地が最も安心です。

手描き 糸目 友禅 着尺 正絹 [紋意匠生地 松の柄]

笹蔓文様の紋意匠に松の柄というおめでたい着物です。松は飛び柄で施され
ています。上品に描かれていますので帯の邪魔も致しません。逆に帯が着物
を引き立ててくれます。

高級小紋[伝統工芸士雅号:木永栄絹作 遊心]

地色が青丹色で一反の生地に色々な江戸小紋柄を施してございます。その柄を
絞りの伝統工芸士の木永栄絹先生がより良く上品にしてくださいました。
まさに、お茶会にふさわしい小紋です。

 

袷の素材と裏地

袷には「胴裏」と呼ばれる裏地が付きます。白い正絹胴裏が一般的ですが、近年は軽量で通気性の良い交織素材も登場しています。裏地によって着心地やシルエットが変わるため、仕立ての段階で相談することをおすすめします。

「きものむらたや」では、裏地選びや仕立ての細かいご相談も承っております。

袷に似合う柄と色

秋の深まりを表す紅葉・菊・葡萄などの柄は、10月の茶席にふさわしい選択です。色は臙脂(えんじ)・栗色・柿色といった温かみのあるトーンが映えます。

例えば、薄グレーの色無地に臙脂色の帯を合わせれば、秋らしい落ち着きと華やぎを同時に表現できます。

胴抜き仕立てで快適に

10月は「単から袷への衣替え」の時期です。そこで重宝するのが胴抜き仕立てです。見た目は袷ですが、上半身は裏地がなく涼しいため、長時間のお茶席でも
快適に過ごせます。また、10月でも暑い時にお稽古するときやお出かけするとき
に汗がポトポトとお顔から汗がしたたり落ちてその場所が輪地味になる。そんな
経験ございませんか?汗ばむ時期は仕方がないと諦めていませんか?

そんな時こそ胴抜き仕立てをお勧めいたします。

  • 本は袷の時期着用裏地がついている着物)を着る10月から5月にかけてが主
    な着用時期です。
  • 胴抜き仕立ては、胴の部分に裏地がないため、通気性が良く、汗をかきやすい時
    期でも蒸れを軽減して快適に過ごせるのが最大の魅力です。
暖房が効いた室内で暑さを感じやすい冬の時期に、胴抜き仕立ての着物を着用する人が増えています。胴回りがすっきりしているため、着物との間に余分な膨らみができにくく、着付けが簡単で美しい着姿を保ちやすいとされています
胴抜き仕立てが向いている人
  • 体格が良かったり、胸が大きかったりして、胴周りがもたつきたくない人。
  • 暑がりで、袷の着物を着る時期でも涼しく着たい人。お袖の部分

八掛部分

八掛の上の部分

「きものむらたや」でも、多くのお客様が10月用に胴抜き仕立てを選ばれます。
特にお茶席に参加する方から「涼しいのに見た目はきちんとしていて安心」と好評です。

袷に合わせる帯

10月以降は袋帯が中心となります。西陣織の袋帯や名物裂文様は、茶席における定番です。派手すぎない金銀糸が品格を高め、茶道の静謐な空間に調和します。

また、菊や紅葉を描いた染め帯も、季節感をしっかり表現できるためおすすめです。


茶席ごとのTPOと装い

茶道の世界では、場の格や役割によって着物選びが変わります。

  • 大寄せ茶会:訪問着・付下げ+袋帯。華やかさを意識。

  • 正式な茶事(懐石・濃茶あり):色無地+格のある袋帯。亭主や正客は特に控えめに。

  • お稽古茶会:紬や小紋の単衣・袷でも可。名古屋帯を合わせると程よい改まり感。

  • 立礼式の茶会:ややカジュアルな小紋や紬も許される。

こうしたTPOを押さえることで、安心して茶席に臨むことができます。

【茶道教室にて】

茶道で女性が着るべき服装は?
(習いはじめの頃に何を着て練習すればいいのかしら?)という悩みを
お聞きしたことがございます。社中によって違うと思いますが、毎回お着物で
とおっしゃられない限りは最低限のマナーをお伝えしております。
茶道を嗜む以上は、最低限のマナーとして、スポーツカジュアルや肌の露出の多い服装は避けて 女性であれば、長袖のブラウスに膝下のスカートがお勧めです。 タイトなロングスカートを履く場合、着物に近い感覚を味わえるので、正しい作法が身に付きやすくなります。(タイトすぎると動作が鈍る可能性もあります。また、暑い時は、長袖とは言わないけれどなるべく露出度の少ない上着にされた方が宜しいかと思います。)

小物で季節感を添える

半襟

白地に秋草や菊の刺繍を施した半襟は、茶席に上品さを添えます。9月は薄色、10月はやや深い色合いを加えると自然な移ろいを表現できます。

正式なお茶席には白の無地の半衿を付けられます。重ね衿もなく上品にされるのが殆どです。(刺繍入りの半衿は避け、控えめで上品な装いが好まれます。特に、伊達衿いわゆる重ね衿ですが、懐紙の出し入れで着崩れの原因になるため着用しないのが一般的です。)

帯揚げ・帯締め

  • 9月:水色や薄藤色など軽やかな色。

  • 10月:臙脂や深緑など落ち着いた色。

帯締めの組み方や太さでも印象が変わるため、季節に合わせた選び方が大切です。

草履・バッグ

草履は白系から、徐々にグレーや茶系に移行すると季節感が整います。バッグも、籠バッグから布製や革製に切り替えることで、装い全体が秋らしくなります。


七五三シーズンと着物

9月から11月にかけては、お茶席だけでなく「七五三」のご相談も増える季節です。七五三はお子さまの成長を祝う大切な行事。写真館や神社へのお参りでは、華やかで伝統的な着物姿が選ばれることが多いです。

呉服専門店としては、ただ着物を販売するだけではなく、お子さまにぴったりの寸法に整えてあげる「揚げ」 の加工も大切にしています。

一つ身の着物

生まれた時、お宮参りに産着を掛けてお参りに出かけます。
最近は着回しをされる方が多いです。
それでもきちんとお子様のために宮詣りをされるのはとても良いことと思います。

そのための知識も少しお話をさせて頂こうと思ってます。
三才の時は一つ身を使って宮参りをいたします。

一つ身に揚げをして
・肩揚げ ・腰揚げ ・お袖の丸味 ・紐の位置を変える
襦袢も同様です。
・半衿を付けたかったら半衿付けも必要です。
・お袖の赤い袖の部分があれば取ります。(縫い付けてあるだけですので)

たまに聞かれるのですが、一つ身が7歳の時も使えるのでしょうかと
一つ身は後ろ身頃に縫い目が無くそれだけ身幅が狭いということです。
丈も短いので7歳の時は使えないんです。7歳は四つ身となります。と
ご説明しております。

 


揚げとは?

「揚げ」とは、成長に合わせて着物の寸法を調整するために、あらかじめ肩や腰の部分を縫い上げておくことです。

  • 肩揚げ:肩の部分をつまんで縫い上げ、裄の長さを調整します。

  • 腰揚げ:腰の部分をつまんで縫い上げ、身丈を子どもの身長に合わせます。

  • 袖の丸味:宮参り着の時はお袖は丸味もなく、お袖のふりと袖口以外は縫って有ります。しかし宮参り着は縫ってございません。そして宮参り着のお袖は表生地と襦袢生地に赤の袖が付いてます。七五三の時は赤のお袖は外します。
  • 紐の位置:乳児の宮参りの時はかけて紐を結ぶだけですが、三才の時はその紐を使て七五三の着物を着られます。だから紐の位置が重要になってきますので多少移動
    することがございます。
  • 襦袢に半衿を付けてくださいとおっしゃられる方もいらっしゃいます。これで、まだ体が小さいお子さまでもバランスよく美しく着られます。終わられたら一つ身として保管されておいた方が宜しいかと思います。
    (すぐ着用予定が無ければ)一つ身として保管というのは、揚げをすべて取ります。シワがあればプレス加工
    汚れがあればシミ落としで落とされてから保管された方が宜しいかと思います。
    赤いお袖も一緒にしまわれておいた方が、なくならなくて宜しいかと思います。

七五三と茶席の共通点

一見すると「七五三」と「お茶席」は違う場面のように見えますが、どちらも 「格式を大切にしながら、季節にふさわしい着物を装う」 という点で共通しています。

たとえば:

  • 七五三では「松竹梅」「鶴亀」など吉祥文様が多く使われます。

  • 秋のお茶席では「菊」「紅葉」「流水文様」など、季節感を表す柄が喜ばれます。

つまり、行事や場に合わせた柄や仕立てを提案できることが専門店の役割 なのです。

こちらは一つ身に揚げをして写真館でお写真を撮っていただいたものです。

こちらは一反の生地を着物に仕立て上げたものです。
大人用の生地でしたので子供に直すのは大変でしたが柄が可愛かったので
こちらで作られて普段用にされて海外に持っていかれたようです。


よくあるご質問(Q&A)

Q:9月でも袷を着てもいいですか?
A:気温が高い日には避けたほうがよいですが、正式な茶会では単衣です。袷でよいかもと言われるのは「結婚式、葬式(暑ければ絽でも宜しいかと思います)
本来単衣が良いのですがどちらも透けない単衣をお持ちの方は少ないと思います。
また、結婚式場では冷房が利いてますのでそんなに暑く感じないかと思います。

Q:茶席に紬は不適切ですか?
A:格式ある茶事には向きませんが、お稽古や立礼式のカジュアルな茶会にはお召しいただけます。

Q:帯は必ず袋帯でないといけませんか?
A:格式によります。大寄せ茶会や正式な茶事では袋帯、小規模なお稽古や気軽な茶会では名古屋帯も可能です。


きものむらたやのご提案

島根県益田市駅前町で創業130年、「きものむらたや」は地域のお客様と共に歩んできた呉服専門店です。茶道に適した着物選びは専門知識が必要ですが、当店では経験豊富なスタッフが一人ひとりに合わせてご提案いたします。

実店舗に加え、自社サイト・楽天市場からも全国に向けて商品をご案内しています。茶席やお稽古に向けた一枚をお探しの方は、ぜひ「きものむらたや」にご相談ください。


まとめ

9月から10月にかけては、単衣から袷へと移行する季節。茶席にふさわしい装いは、季節感・礼儀・快適さの三つを意識することが大切です。

  • 9月:単衣仕立てで涼やかに。

  • 10月:袷や胴抜き仕立てで秋の深まりを表現。

  • 帯・小物で季節感を添える。

  • 茶席のTPOに合わせた選択が重要。

  • 気軽に小紋でお稽古や研修会や気がるなお茶会に
  • 七五三のご用意はいかがですか

着物は「着る人の心」と「おもてなしの気持ち」を映すもの。きものむらたやは、着物専門店ならではの知識と経験で、お客様の茶席の装いをサポートいたします。秋の茶会や茶事に向けて、ぜひ当店の着物と帯をご覧ください。

お盆と着物――今こそ見直したい、日本人の装いとこころ

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日本には、四季折々の行事や風習があります。その中でも「お盆」は、家族や故郷、ご先祖様との絆を深く感じる大切な行事です。
そんなお盆に、着物を纏ってみるという選択肢は、単なる衣服を超えた「こころの装い」になるかもしれません。

今回は、お盆と着物の繋がりについて、昔ながらの風景や現在のスタイル、自店のおすすめ商品も交えながらご紹介してまいります。

お盆の季節になると、ふと祖母の姿を思い出します。夏の暑い日差しの中、白い絽の着物をさらりと着こなし、汗ひとつかかずに出迎えてくれた祖母。昔はお盆に着物でお客様を迎えるのが当たり前でした。

今では、そんな風景もすっかり見かけなくなりました。クーラーの効いた洋服でのお出迎えが主流となり、着物姿は写真や思い出の中だけ。けれども、だからこそ今、着物という日本の装いが持つ「心を整える力」を見直したいと感じるのです。

 

お盆とは何か―心を整える季節― ご先祖様を迎える夏の行事

「お盆」は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、仏教に由来する日本の伝統行事です。ご先祖様の霊が年に一度帰ってくるとされ、その魂をお迎えし、供養する風習が日本各地に残っています。とても大切な行事です。

その仏教行事とは、ご先祖様の霊を家に迎え、供養をする期間です。
一般的には8月13日〜16日までの4日間(新暦7月に行う地域もあり)で、迎え火を焚き、ご先祖様をお迎えし、送り火でお見送りします。

形式は地域によってさまざまですが、共通しているのは「感謝の気持ち」と「つながりを大切にする心」。その心を表すひとつの手段として、かつては”装い”が大きな役割を果たしていました。

「お盆」は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、仏教に由来する日本の伝統行事です。ご先祖様の霊が年に一度帰ってくるとされ、その魂をお迎えし、供養する風習が日本各地に残っています。とても大切な行事です。

現在は、一般的に8月13日から16日までの4日間を指しますが、東京など一部の地域では7月盆(新盆)を行うこともあります。

  • 迎え火・送り火

  • 精霊馬や精霊棚
    きゅうり馬になす牛(主に関東)

  • お墓参り

  • 盆踊り
    などがあり、地域によっても風景は様々です。
    ご先祖様の霊を慰めるための踊りです。特にその年に亡くなられた方(新盆)の
    方の写真を祀って踊ります。

    その時は浴衣や絽の着物、綿麻のきものに名古屋帯や半幅帯色々な方がいらっしゃいますが、着物の方が多かったと思います。

    子供の頃は浴衣を着せてもらい出掛けて行った覚えがございます。
    娘が生まれてからやはり同じことをしないとという気持ちになり出掛けた記憶がございます。

    形式は地域によってさまざまですが、共通しているのは「感謝の気持ち」と「つながりを大切にする心」。その心を表すひとつの手段として、かつては”装い”が大きな役割を果たしていました。いずれにしても、年に一度、家族や親戚が集まり、ご先祖様に想いを馳せるのです。そんな時間が、お盆なのです。


お盆と「装い」の関係

古くから日本では、冠婚葬祭や年中行事には「正装」が求められてきました。
特にお盆の時期は、親戚が一堂に会することも多く、「きちんとした装いで臨む」
ことが、ご先祖様への敬意を表す手段でもあったのです。

※こちらは単衣となっています。雰囲気でお考え下さい。

絽の着物に絽綴れの帯です。帯はお仕立て上がりです。

夏はすぐ洗える東レの着物が良いかもしれません。
東レの生地は最高級ポリエステルきものとして、フォーマルな装いから普段のお洒落着まで愛用されている「シルック®きもの」です。洗濯機で洗えるので、天候を気にせず着用できます。

東レの絽の無地の着物(横絽)雨の日、雨が降りそうな時のおでかけやお茶の水屋仕事にもどうぞ。お盆の時(特に新盆の時には重宝すると思います)

 

 


 

昭和の中頃までは、女性たちはお盆のお墓参りや法要に、絽や紗、麻の着物を身にまとい、涼やかに過ごしていました。
夏らしい透け感のある着物は、見た目にも涼しく、見る人の目を楽しませてくれるものでした。

夏物単衣お召し白地

【夏帯 博多織 八寸名古屋帯】誠之輔 謹製 紋紗織 八寸帯 白地に幾何学文様|大倉織物 夏の着物・単衣に 正絹 日本製

雑誌「美しいキモノ」の日本のきものブランド50に選ばれたことのある大倉織物の≪誠之輔≫ブランドです。

博多織の名門・大倉織物の「誠之輔」ブランドより、夏用の八寸名古屋帯(紋紗織)をご紹介します。透け感のある紋紗は、風を通しやすく、涼しげで軽やかな印象。白地に織り出された幾何学模様がモダンで上品です。シンプルなお着物とも相性抜群です。

博多帯ならではの張りとしなやかさを併せ持ち、締め心地の良さも魅力です。単衣や夏の着物と合わせて、6月〜9月の盛夏はもちろん、春の陽気が感じられる4月末頃〜初夏(5月)や、残暑の残る9月〜10月上旬までもご使用いただけます。気温次第では11月までお楽しみいただける可能性も。まさに「長く使える夏帯」です。

お茶会・観劇・お稽古・街着としてもおすすめ。夏の装いに、上質な博多織の一品をぜひお試しください。そんな帯をお盆に締めておられたらきっと礼をつくしていらっしゃるとよく分かります。


祖母と過ごしたお盆の思い出

私が子どもの頃、夏になると父方、母方両方の祖父母の家に帰省していました。
お盆の朝、祖母はきまって絽の小紋に、博多織の帯を締めて台所に立っていました。

「お仏壇にお茶とお花をお供えしておいてね」と言われ、着物姿の祖母が提灯に火を灯している姿が目に焼きついています。そして迎え火を炊きます。

「私たちはここですよ。間違わんと帰ってきてね」と語りかけていました。

あの凛とした後ろ姿と、蝉時雨。
着物は単なる衣服ではなく、「心のあり方」だったのではないでしょうか。

昔は何でも博多織の博多帯を結んでいました。
一年中博多帯で過ごしていました。張りがあり、芯を入れませんのでそれだけは
暑く無いのが博多帯です。最近見直されてきたようです。柄も昔と違って斬新なものもあれば、柔らかい柄行もございます。

お茶席向きのお品も多数ございます。暑い最中は博多帯が良いかもしれませんね。

正絹 博多織 八寸名古屋帯【誠之輔】大倉織物 謹製

柄は竹細工文様で、黒と白の濃淡が絶妙に織り成され、モダンで粋な印象を与える一本です。こちらの帯は、博多織ならではの縦糸を多く使用した織で、しっかりとした張り感と締めやすさが特徴です。身体に程よくフィットして、長時間の着用でも崩れにくいため、お稽古からお出かけまで安心してお使いいただけます。

単衣にも袷にも対応しており、季節を問わず着用可能です。

特に、カジュアルなお茶会や趣味の集まり、ちょっとしたお出かけなどにもピッタリの帯です。洗練された意匠と色合いがシンプルな小紋や無地のお着物に粋なアクセントとして添えてくれます。
 お茶席での控え目ながらも上質な装いを目指す方や、普段の装いにひと味違った帯をお探しの方にお勧めです。誠之輔ならではの上質な仕上がりを是非ご体感くださいませ。

特選博多織紋八寸名古屋帯【本場筑前博多 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

白をベースに正方形のドット柄が幾何学的に配してあり、数色のお色で施されてございます。おしゃれで粋な感じを表現してございます。博多織伝統の平織を利用した織物でございます。


お盆の期間中、その年になくなった方を祭る行事は「初盆(はつぼん)」または「新盆(にいぼん)」と呼ばれます。これは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことで、通常のお盆よりも手厚く供養するのが一般的です。

以前、新盆だから絽の着物を作られた方がいらっしゃいます。
故人を重んじるお気持ちが素晴らしいと思いました。

亡くなられた方に対しての最大の手厚い供養ですね。

昔は当たり前の姿、お盆には、夏の暑い日差しの中、白い絽もしくは白っぽい絽の着物をさらりと着こなし出迎えてくれていました。昔はお盆に着物でお客様を迎えるのが当たり前のようだったのです。

それが今では、そんな風景もすっかり見かけなくなりました。
クーラーの効いた部屋。洋服でのお出迎えが主流となりました。暑さが生半可ではないからなのでしょう。着物姿は写真や思い出の中だけとなってしまいました。
けれども、だからこそ今、着物という日本の装いが持つ「心を整える力」を見直したらいいのではと感じます。


昔のお盆は、着物の季節だった

昭和・平成初期まで、お盆は家族の集まりや地域の行事として、ある種の「ハレの日」いわゆる特別な日でした。親戚が集まり、仏壇に手を合わせ、みんなでご先祖様の話をする―そんな場において、大人たちは当たり前のように着物を身にまとって懐かしんでいました。先祖の霊を迎え、日ごろ集まれない家族で集まり、感謝の気持ちを表す大切な行事なのです。そのため、お盆の期間中は、お墓参りに行ったり、特別な食事をしたりと、普段とは異なる特別な時間を過ごします。

麻の上布や絽(ろ)、紗(しゃ)といった、夏ならではの涼やかな素材。帯も羅や絽綴れなど、風を通す軽やかなものが使われていました。着物は決して堅苦しいものではなく、”涼しく、美しく、ご先祖様を迎えるための衣”だったのです。


 

地域に根づいた装いの文化

例えば、京都ではお盆の時期に「五山の送り火」(京都のお盆を締めくくる伝統行事)が行われますが、その場に浴衣や夏着物で足を運ぶのは今でも珍しい光景ではありません。金沢や金沢近郊でも、絽の着物での墓参りをされる方が一定数いらっしゃいます。

その土地の風土や気候、宗教観に寄り添うかたちで、着物はお盆の文化と深く結びついてきました。こうした地域性に目を向けることも、着物文化をより深く楽しむきっかけになります。


 

今だからこそ、着物が意味を持つ

現代では、家族構成や生活スタイルの変化によって、お盆の風景もずいぶんと様変わりしました。実家への帰省が難しい方もいれば、リモートで法要を行う家庭もあるでしょう。

しかし、そんな中でも、お仏壇に手を合わせるほんの数分だけ、着物をまとってみる。あるいは、朝のうちに麻の着物を着て、涼しいうちにお墓参りへ出かけてみる。

それだけでも、気持ちが少し引き締まり、ご先祖様への感謝が深まるように感じられるのではないでしょうか?

着物はただの衣服ではありません。帯を締めることで心が整い、所作が丁寧になり、過ごす時間の質そのものが変わっていく。だからこそ、お盆という心のけじめの季節にこそ、着物はふさわしいと言えると思います。

いかがですか?チャレンジしてみてはどうでしょう。


初心者でも始められる、お盆の着物

「でも着物って、難しそう」「暑そう」そんなお声が聞こえてきそうです。
実際、現代の気候の中で何時間も着物で過ごすのは、暑いですし大変です。初心者の方には酷でしょう。正絹で汗をかくとクリーニングに出さないと┐(´д`)┌ヤレヤレ

やはり無理はダメです。続きません。

そこでおすすめなのが、

  • 涼やかで扱いやすい”洗える着物(ポリエステルや綿麻素材)”
    東レの着物は洗濯機で洗えます。綿麻は手洗い。クリーニング代はいりません。東レの絽の小紋(横絽)雨の日、雨が降りそうな時のおでかけやお茶の水屋仕事にどうぞ
    東レの絽の無地の着物(横絽)雨の日、雨が降りそうな時のおでかけやお茶の水屋仕事にどうぞ

    夏の着物「小千谷織物 越後片貝・紺仁綿紬」【紺仁工房謹製】
  • 軽くて結びやすい”半幅帯や博多織の帯”
    【夏帯 博多織 八寸名古屋帯】誠之輔 謹製 紋紗織 八寸帯 白地に幾何学文様|
  • 足元は下駄だけでなく、レース足袋と草履などでアレンジ
    本当に暑い時のお茶のお稽古の時、足袋カバーでされても良い気もします。

 

数時間だけ、着物で過ごす。それだけでも非日常感とお盆らしさを十分に味わえます。
十分着物に慣れた方は扇子などで暑さをごまかしています。(雰囲気ですが)

☆先日も半幅をお求めになられて(絞りのハイレベルの浴衣に合わせるのかと思うのですが)浅草での大衆演劇を見に出かけるとのことでした。海外にもお着物を持参して(クルーズの旅)着用されていました。海外でもお着物は映えていました。
(ヨーロッパ)

☆海外にお住まいの方は日本に帰られた時に持って帰られて海外で着用されるそうです。以前お洋服でで掛けられたら、ご友人の方が(スウェーデン)今日はおきものじゃないのねとがっかりされたご様子だったのでそれからの行事は殆ど着物でご出席されているようです。

☆お茶を一生懸命にされている方は、東京に研修会(6月の終わり)何をお召しになるかで悩んでおいででした。帯もです。続いて7月の初旬にもお茶会があるとのことで帯です。その時はお役があったのでこれも悩んで6月と7月の帯を替えました。

色々とご相談に乗らせていただいております。

その上で、問屋さんにもご協力いただいて貰ってます。
だから最新の商品もございますし、お得なお品もございます。

お得なお品は在庫のお品です


おすすめ商品(自店の紹介)

当店では、お盆や夏のご挨拶にふさわしい以下のような着物や帯をご用意しています

  • 【麻の小紋】通気性がよく、見た目も涼しげ。ご自宅用にもお出かけ用にも。
  • 【絽の名古屋帯】夏の礼装にも使える上品さ。初盆や法要にも最適です。

    夏・西陣織九寸名古屋帯【丸勇謹製】「唐織・吉祥文様」
  • 【ゆかた】初心者の方でも安心。帯・下駄付きでコーディネートも簡単。◇すぐ着られる お仕立て上がりの浴衣生地はポリエステルなので少々汗をかかれても大丈夫。
    サラっとした着心地。幾何学模様でピンク系のお色が重視
    夜は明るめのお色が映えます。

    ◇すぐ着られる お仕立て上がりの浴衣

    生地はポリエステルなので少々汗をかかれても大丈夫。
    サラっとした着心地。かわいい花柄模様です。着ていて楽しくなる浴衣です。

◇すぐ着られる お仕立て上がりの浴衣

生地はポリエステルなので少々汗をかかれても大丈夫。
サラっとした着心地
地のお色は黒で紫とピンクの花以外は殆どが白で施されていますので全体的にモノトーンと感じます。粋でしゃれた感じに仕上がっています。


最後に―着物で過ごす、お盆という時間

着物を着てお盆を迎える。今では特別なことのように感じるかもしれません。でも、ほんの少し丁寧に過ごすことで、ご先祖様とのつながりや、自分の時間への向き合い方が変わるのを実感できるはずです。

昔ながらの風景をそのまま取り戻すことはできなくても、私たちの世代なりの「装いの形」で、お盆を大切に迎えてみてはいかがでしょうか。


 

8月にしてはいけないこととして、一般的に、
・海や川で遊ぶこと
・裁縫などの針仕事をする事
・お祝い事(結婚式、入籍、納車)を避ける

お盆はご先祖様の霊を供養する期間であるため、お盆期間に賑やかな行事や派手な行動は避けるべきとされています。

8月~9月のお茶会にふさわしい単衣着物と帯のコーディネート術|きものむらたやがおすすめする季節の装い

投稿日:

日本の初秋、8月下旬から9月は、暑さと涼しさが入り混じる「端境期」。
お茶会の装いには、裏地のない単衣(ひとえ)きものとなります。
軽やかさと季節感を重視すると、上質な印象を感じさせてくれます。
本記事では、きものむらたやが取り扱う単衣向き小紋・名古屋帯・袋帯
などのコーディネート例
を交え、ご紹介します。

1. 単衣とは? 9月のお茶会向きの着物

・単衣着物は裏地なしの一重仕立て。気温が高くなり始める6月、そして涼
しくなり始める9月にも快適に着用できます。

薄物のお召しに大倉織物誠之輔の夏物八寸名古屋帯です

単衣や夏の着物と合わせて、6月〜9月の盛夏はもちろん、春の陽気が感じ
られる4月末頃〜初夏(5月)や、残暑の残る9月〜10月上旬までも
ご使用
いただけます。気温次第では11月までお楽しみいただける可能性も。まさに
「長く使える夏帯」です。

帯芯がいらないので夏物でない博多帯もかなり長く結べると評判が良く
お茶の先生からも信頼の厚いメーカーさんです。

・8月下旬~9月初旬は、絽や紗の盛夏用着物から透けない単衣へ変わる境目
です
。そのため、生地感いわゆるお色やTPOの柄行きが重視されます

気候も曖昧な時期なので一番何を着たらいいのか迷う時でしょう。

それでもお茶をされている方は9月は単衣(透けない)は変えないと思います。
(絽や紗は着用されないかと思います。)

お茶をされていない方でしたら、多少の面は許されることもあるのかと思います。
ただ。あからさまに透けているというのが分かるのも宜しくないかと思います。

2. 単衣におすすめの着物と帯の組み合わせポイント

単衣小紋とのコーディネート:

丹後ちりめんを使用し、三種類の唐華華文をとび柄であしらっています。華のある上品で控えめ過ぎず主張しすぎずといった感じの柄となっております。JAPAN蒼blueの企画お品ですので品よくまとまっていてきれいなブルーのお色が特徴の小紋です。

左はスリーシーズン結べる「ふくい謹製」の袋帯です。雪輪の柄でその雪輪も色々と凝っていてオシャレです。9月から3月くらいは結べると思います。勿論、4月5月6月も結べますがお色が濃いので春はもっと明るいお色が好みでしたら明るいお色に替えられるという着方もできます。

京染め小紋・飛び柄小紋・紋意匠紋様の小紋は、お茶会のお稽古や観劇にも対応できる品格と華があり、きものむらたやでも人気のアイテムです。

グレーやクリーム系の落ち着いた地色は、単衣時期に着用しても違和感なく季節感を演出できます。きものではなく帯にそれを使用しても良いかとも思います。

花菱文様の紋意匠生地にグレーが入った淡いブルーのお色に『葡萄文様』をとび柄で施してあり一部に染びったで描いています。葡萄の実と葉と蔓を文様化したものです。豊穣の象徴として貴ばれ、西方から中国を経て日本に伝えられました。桃山時代の能装束にも見られます。お茶席などにどうぞ。

帯の選び方:名古屋帯 & 袋帯

  • 博多織 八寸名古屋帯「誠之輔ブランド」は、白黒・濃淡などシャープな色合いで、単衣のきものをキリッと締め、季節を問わず使いやすい一本です

【単衣の着物とお勧めの帯】
9月の茶席にふさわしい着物選びに悩んでいませんか?
この時期は、暑さを感じつつもいつまでこの暑さが続くのかしらと不安になる
時期です。
特に、かしこまらない茶会やお稽古では、9月、10月とだんだんと涼しくな
っても良い時期ですが、「秋」が無いこの頃と言われています。尚更何を着れば
いいのか迷いますよね。

お茶をされている方はやはり型通りにされる方が多いです。
ならばどこで暑さを軽減させるのか?

単衣の着物に、程よくカジュアルな帯を合わせるのがポイントです。
(あくまで気軽なお茶会に限り)

【単衣の着物と帯】・~何を選べばいいの~

9月の単衣の着物と帯を選ぶとしたら「初秋らしい軽やかさ」と

「少しフォーマルな雰囲気」を意識されますと素敵にまとまるか
と思います。(6月の単衣にも言えます)

今回は、気軽な茶席におすすめの単衣のコーディネートをご紹介します

1. 単衣の紬 × 博多帯|お稽古や気軽な茶会向け

シンプルで粋な印象のコーディネートです。
・着物:単衣の結城紬や大島紬(淡いグレー・水色・藤色など涼しげな色)
・帯:博多織の名古屋帯(白地にブルーや薄紫の帯)
・帯揚げ・帯締め:絽の帯揚げ+細めの三分紐(明るい色合いで軽やかに)

薩摩草木染大島紬【本場縞大島】

 

特選板場友禅染帯九寸名古屋帯 【幾何学模様】

全体を板で張り幾何学模様で染めてございます。四角の柄で丁寧に銀で縁取っ
ております。全通ですのでどこを出されても良いですのでお一人でお召しにな
る時も便利です。また、お色が爽やかですので無地やとび柄小紋、江戸小紋な
どに合わせられても宜しいかと思います。「織のものには染のもの」と昔から
言われているように紬であわされて普段におしゃれとしてお召しになるのも粋
です。(織の物には染の物)

2. 単衣の小紋 × 織りの名古屋帯|ほんのり華やかに
※茶席でも上品さを演出したい方におすすめ

・着物:単衣の小紋(流水や青楓、紫陽花など初夏の柄)
・帯:ざっくりした織りの名古屋帯(ベージュ地に優しい花模様)
・帯揚げ・帯締め:絽縮緬の帯揚げ+夏の組紐(明るめの色合いで涼しげに)

※このコーディネートなら、茶席だけでなく、ちょっとしたお食事会や
お出かけにも重宝するかと思います。

3. 単衣の江戸小紋 × 絽塩瀬の帯|すっきり大人の装い

・着物:単衣の江戸小紋 扇子に小花柄・ピンク色
・帯:特選板場友禅 染帯 九寸名古屋帯 【世界最大級 野蚕繭 アタカス 与那国蚕】
・帯揚げ・帯締め:涼しげな淡色(アイスブルーや藤色の小物)

※目上の方がいる場や、少し改まった茶会にも安心して着られる組み合わせです

9月の単衣は、まだ暑くでも初秋らしくお茶のお席ではふるまう(着こなしも込めて)とても大変かと思います。10月もまだ暑いと言われています。これもまた大変ですね。

正絹小紋 京染め[紋意匠に葡萄唐草文様]

涼しげな色合いや素材選びを意識しながら、茶席にふさわしい上品な着こ
なしを楽しんでみてください。
こちらの帯は少し地味目になってしまいました。もう少しお色を付けても良いかもしれません。

九寸名古屋帯 (正絹)【帯屋捨松 謹製】「忍冬唐草文・パープル地・六通」

★~茶席にぴったりな単衣の着物や帯をお探しの方へ~★
9月6月におすすめの着物やコーディネートのご相談も承ります。
お気軽にお問い合わせください。

  • スリーシーズン帯として、8月〜9月にも映える織り柄帯(透け感と素材感が程よい)も「むらたや」では注目されています

    西陣織袋帯【大光織物謹製】「唐華と幾何学文様・スリーシーズン」

    西陣織袋帯【弥栄織物謹製】「更紗丸華文・スリーシーズン袋帯」

3. 実際のコーディネート例:8月下旬・9月のお茶会向き

A. 単衣小紋 × 博多八寸名古屋帯(白×濃淡)

  • 地色はグレーや淡クリーム。飛び柄小紋や紋意匠を選ぶことで華やかさと季節感を両立。

  • 帯は白地に薄紫・ブルーの献上柄を博多帯で選び、軽やかにモダンな印象にまとめます Instagram+1kimono-murataya.com+1

    正絹小紋 京染め[紋意匠に月象紋のとび柄]

    西陣織九寸名古屋帯 【佐々木染織謹製】「黒地に菱の中にウサギや菊」帯地の織も変わっていて、柄は、菱の中にウサギや菊といった秋の単衣から
    春先までずっと結べる重宝するお品となっております。かわいらしさの中に
    も優しく粋な表情を持っています。気軽に結んで、おしゃれを楽しんで頂け
    る帯です。秋のお月見の会などに気軽に結ぶのはいかがですか?

B. 単衣小紋 × 絽の袋帯「道長吹き寄せ」(京都イシハラ謹製)

  • 淡いブルーグレー地に流水・秋草文様が織り出されており、9月のお茶席にも最適 kimono-murataya.com

    夏<絽>・特選西陣織袋帯【京都イシハラ謹製】「道長吹き寄せ」夏のお茶事

    帯地は、ブルーグレー地に松や紅葉、波などを施しています。吹き寄せ
    と名がありますが、絽の帯ゆえ松も松葉ではなく「松」本体を施してご
    ざいます。上品に結ぶことができる一品です。正式なお茶席、夏の結婚式
    などと格の高い着物に合わせて下さい。

    ただ、昨今の猛暑、いつまで続くのか9月はさて夏の帯ではいけないのか?
    そんな話題が飛び交うようになってくるかと思います。

    正式なお席ならどうなのか?9月は難しい月ですね。

    まだまだ暑いが故こちらの夏帯をかろうじて結ばれる方もいらっしゃいます。
    流石に9月後半は結ぶのを遠慮されるようですが前半はご自身がご納得の上で
    締めてお茶席に臨まれたようです。

  • 絽織の帯ならではの透け感で単衣にもぴったりマッチ。涼しさと品格を両立できます。

    シーン 着物素材 帯素材 小物のポイント
    8月下旬 お茶のお稽古 小千谷織綿麻単衣小紋 博多八寸帯 絽帯揚げ/細三分紐
    9月初旬 お茶席 正絹単衣小紋(京染め・飛び柄) 絽袋帯(流水・秋草) 白系帯揚げ/銀糸入り帯締め
    カジュアルなお出かけ・観劇 紋意匠単衣小紋 博多織八寸帯(濃淡色) 紗素材の帯揚げ/ナチュラル帯締め
    5. よくあるご質問|8月~9月の単衣着物に関するお悩み解決

    お客様からよくいただく「単衣着物」についてのご質問をまとめてみました。
    お茶会の装いやTPOに迷われる方も多く、実際の声にお応えする形でご紹介し
    ていきたいと思います。

    Q1. 単衣はいつから着られますか?8月は早いですか?

    A. 単衣は、基本的には6月と9月が正式な着用時期とされていますが、近年は
    気候の変化により、猛暑酷暑が続きこの暑さがいつまでなのか?秋はいつ来る
    のか?というより秋はあるの?といった方が良いのでしょうか。だからこそ
    お茶をされている方は悩まれています。

    一番は「皆様と足並みを揃える事」これが無難に過ごす方法かと思います。
    それともうお一つ。上の方、先生より同等もしくは格下のお着物をお召しになる。
    生地は(単衣、袷、絽)皆様に合わせるそれが一番無難かと。

    ありふれた意見で申し訳ございません。以上が社中内でのお話です。

    以降は一般的なお茶席でのTPOです。

    9月の気軽なお茶席では、「暑さへの配慮」も大切な要素です。
    透け感のない素材の単衣小紋や、軽やかな博多織の名古屋帯で涼やかさを演出
    すれば、違和感なくご着用いただけます。

    京染高級小紋[染着尺・総柄]

特選西陣織九寸名古屋帯【白綾苑大庭謹製】

「源氏香に秋草文様」付け下げや無地、江戸小紋やとび柄小紋にどうぞ

 

Q2. 単衣の着物に合わせる帯は夏帯ですか?それとも袷用?

A. 端境期である8月末~9月初旬は、夏帯から袷用帯への移行期
薄物の帯(絽や紗の袋帯・八寸名古屋帯)は、9月上旬ごろまで着用OK。ただし、中旬以降は透け感の少ないスリーシーズン帯や、袷用の名古屋帯を合わせる方が自然です。

きものむらたやでは、9月に使える「秋柄の博多帯」「軽やかな織り帯」も取り扱っており、組み合わせ次第で幅広い表現が可能です。

博多織紋八寸名古屋帯【協和織工場謹製・本場筑前博多織】

 

 

特選博多織紋八寸名古屋帯【本場筑前博多 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

 

 

Q3. 単衣の帯揚げ・帯締めはどんな素材が適していますか?

A. 帯揚げは絽や紗の素材で通気性がありながらも落ち着いた色合いのものが◎。
帯締めは、三分紐・冠組・ゆるぎ組など軽やかな印象のものを選ぶと、全体が
バランス良くまとまります。

特に9月は、色味に秋らしさ(薄紅・芥子色・藤紫など)を添えると、季節を
意識した美しさが伝わります。

丹後ちりめん帯揚「フォーマルやセミフォーマルの着物にどうぞ」

 

 

■ 正絹 単衣小紋「唐草の花の宴」《丹後ちりめん地》

やや落ち着いた薄藤色に、抽象的な四季の草花をあしらった一着。唐草模様には、長寿や繁栄の願いも込められており、9月の敬老の日のお茶会にもぴったりです。

 

【おすすめコーデ】
→ 特選【西陣織 九寸名古屋帯】都 謹製「唐草に松竹梅 六通」

 

→特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

 

→特選西陣織九寸名古屋帯【おおばの帯】「鉤取辻が花文・六通」

 

■ 特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦
唐華・六通」

名古屋帯でも格のある帯です。小紋はもちろんですが、無地や付け下げ
に合わせることが出来る帯です。本式とまではいかなくてもある程度きち
っとされた方が良い場合には重宝する帯です。

【おすすめポイント】
→ 秋〜5月末までのスリーシーズン対応。お茶会・観劇・会食など幅広く
活躍できます。

 

■ 単衣着物 × 紋意匠生地「松柄の飛び柄小紋」

お正月やお祝い事の装いとしても人気のある松文様。飛び柄で控えめに配置されており、9月の節句や初秋の改まったお茶会にもおすすめです。

【合わせたい帯】
→正絹西陣織袋帯 【吉村織物謹製】備長炭染 全通 《袷・単衣のスリーシーズ》

→正絹西陣織袋帯 【吉村織物謹製】 綾羅織 全通
《袷・単衣のスリーシーズン袋帯》

八寸名古屋帯 【大光織物 謹製】「吉野間道・六通」

→九寸名古屋帯(正絹)【山田織物謹製】「院蔵特殊織裂・グレー色・総柄」

7. お客様の声とスタッフのひとことアドバイス

お客様の声

「誠之輔の博多帯を購入しましたが、単衣・袷どちらにも使えてとても重宝しています。締めやすく、柄も上品ですね。」(山口県 50代 女性)

注文の帯、昨日確かに受け取りました。品の良い、素敵なお品でした。
スリーシーズン、活用したいと思います。
丁寧な梱包も、ありがとうございました。(茨木県 50代 女性)

届きました!仰る通りとても素敵です‼︎迷って決めて良かったです。
初釜で結びたいと思います。素敵な帯!と言われること間違いなしですね。
本当に楽しみ♡ありがとうございました。(東京都 50代 女性)

昨日、無事に届きました。お手数をおかけいたしました。
今朝、着物の上に全部載せてみました。帯、写真で拝見した感じより白っぽく
なく着物の色との相性もとても良い感じでした。
とても良いお品を手にした感じで喜んでおります。帯締めは夏物とありましたが、九月でも前半OKですかね。随分とお手数をおかけしてしまいました。
ありがとうございました。(長野県 60代 女性)

「9月初めのお茶事に、むらたやさんの単衣小紋を着て行きました。汗ばむ陽気
でも涼しく過ごせて、着心地も良かったです。」(島根県 60代 女性)

👘 スタッフのひとこと

単衣の季節は、お洒落に“軽やかさと季節感”をどう出すかがポイント。素材の選び方、帯の合わせ方、小物の色遣いにちょっとした工夫を添えることで、お茶会の場にふさわしい着姿が完成します。迷ったときはお気軽にLINEでご相談ください!

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8月〜9月の装いに、単衣の上品さを添えて

8月末から9月にかけては、季節の変わり目ならではの気温や雰囲気があります。
そんな時期に選ぶべきは、軽やかで涼感のある単衣着物と、透け感の少ない帯の組み合わせ

  • 正絹単衣小紋

  • 八寸名古屋帯(博多織)帯芯がないので多少厚さの軽減になる可能性が・・・・・

  • 西陣の名古屋帯も格のある帯でしたら無地や付け下げに結べます。お茶会には重宝すると思います。
  • 絽の袋帯→スリーシーズンの袋帯へ(お茶の世界は厳しいのでずっと絽を締めると言う訳にはいきません。そんな時の強い見方がスリーシーズンの帯です。

  • 季節感ある小物使い

これらを意識することで、お茶会・稽古・お出かけにぴったりのコーディネートが完成します

 

※お稽古に博多帯を使われる方が増えていらっしゃいます。芯を入れずかがるだけですので楽でしっかりしていて重宝すると言われています。
そもそもが博多帯は一年中結べるとされてきていましたので透ける単衣に博多帯を
結ばれても本来はま違ってはいません。ただ、皆様がどう捉えられるかということです。

夏、暑さも厳しいので時代も変わり考え方も変わりつつあります。お稽古から博多帯を取り入れてみてはいかがでしょう。

【日本工芸会正会員 八田泉央 作】絞り染め名古屋帯「色紙重ね」—伝統とモダンが調和する美しき帯

投稿日:

着物好きの皆様、こんにちは。
今回は、私たち呉服店に入荷したとっておきの一点ものをご紹介いたします。

日本工芸会正会員・八田泉央 作の絞り染め名古屋帯

◆ 日本工芸会正会員・八田泉央 作の絞り染め名古屋帯

この帯を手がけたのは、日本工芸会正会員として活躍されている染色作家・八田泉央(はった せんおう)氏
長年にわたり伝統技法を研鑽され、現在ではその技術と美意識が高く評価されている作家のひとりです。

本作は、絞り染めによって丹念に染め上げられた名古屋帯で、見る者を惹きつける存在感と、着る人の品格を引き出す美しさが魅力です。


◆ モチーフは「色紙重ね」—知性と品格を感じる構図美

帯の図案は、日本文化の美意識を象徴する「色紙重ね」。
配置や配色に繊細なバランス感覚が活かされ、静かな中にも奥行きを感じるデザインに仕上がっています。

一見シンプルながら、見る角度や距離によって表情を変える絞りの立体感が、着姿に豊かな表情を与えてくれます。


◆ 作家・八田泉央について

八田泉央氏は、日本工芸会正会員の染色作家で、京都を拠点に活動されています。
伝統技法を守りつつ、現代的な感覚も取り入れた作品が評価され、特に絞り染めの分野において高い技術力と表現力を誇ります。

氏の作品は、日常の装いに取り入れやすい上品さと、ひと目で職人の手仕事と分かる緻密さが共存しており、着物愛好家の間でも人気です。


◆ 絞り染めの魅力とは?

絞り染めとは、布地を縛る・たたむ・巻くなどして防染し、模様を作り出す日本の伝統染色技法のひとつです。
工程数が多く、手間のかかる作業を経てようやく完成するため、量産品にはない個性と温もりが宿ります。

八田泉央氏の絞り染めは、やわらかな濃淡と立体的な質感が特徴。
色の重なりやぼかし加減に繊細な美意識が感じられ、まるで水彩画のような優雅な仕上がりです。


◆ 正絹の名古屋帯として、さまざまな場面に活躍

こちらの帯は**正絹製の九寸名古屋帯(お太鼓柄)**で、一重太鼓の仕立て。

▼ 着用シーンの一例:

  • 🍵 茶道のお稽古・薄茶の茶席に上品さを添えて
  • 🎭 観劇・美術館めぐりなどの文化的なお出かけに
  • 👘 着物友達とのランチ・カジュアルなパーティーに
  • ✨ 単衣や袷に合わせた季節のコーディネートに

シンプルな無地系の紬、小紋、江戸小紋、付け下げなど、幅広い着物と相性が良く、装いに知的なアクセントを加えてくれる帯です。


◆ コーディネート例と季節感

「色紙重ね」の図案は、落ち着きと洗練を感じさせるため、春・秋はもちろん、初夏の単衣着物にも好相性です。

色数を抑えた控えめな印象の中にも奥行きがあり、帯を主役にも脇役にもできる汎用性の高さが魅力です。
同系色でまとめてシックに、または差し色の帯揚げや帯締めで華やかさを加えるのもおすすめです。


◆ 商品スペック(概要)

  • 作家名:八田泉央(日本工芸会正会員)
  • 帯種:九寸名古屋帯(お太鼓柄)
  • 技法:絞り染め
  • 図案:色紙重ね
  • 素材:正絹100%
  • 状態:新品
  • 着用シーズン:春・秋(袷〜単衣)
  • 用途:カジュアル〜準礼装

◆ ⚠️ご注意:こちらの商品は一点限りのご用意です。

職人の手によって丁寧に作り上げられた絞り染めの名古屋帯は、同じものは二つとありません。
気になられた方は、お早めにご検討くださいませ。


◆ ご購入・ご相談について

当店では、着物初心者の方やコーディネートに迷われる方へ、帯合わせアドバイスも承っております。

📷 実物写真はInstagramでも随時公開中!

また、商品はすべて一点もののため、再入荷はございません。
オンラインショップ・実店舗の両方で販売しておりますので、売り切れの際はご容赦ください。


東レシルック

正絹小紋 京染め[紋意匠に月象紋のとび柄]

9月の単衣にあわせたらいかがでしょう。
お月見の会などにお勧めです

色々と結ぶ場所が広がる楽しめる染帯です。

お勧めです。

「夏 茶事」「茶道 夏」「お茶会」|茶道の季節行事 |お勧めの着物と帯

投稿日:
茶道における「夏の茶事」の魅力とは?

夏は、茶事のなかでも特に風情ある季節です。暑さを避けるため、
早朝や夕暮れ、夜に行われることが多く、静けさのなかに涼やかさ
を感じられる趣向が凝らされます。風炉の季節ならではのしつらえ、
夏らしい茶道具、そして何より季節感あふれる設えが、参加者に心
地よいひとときを提供します。

今回の企画では「夏 茶事 種類」「茶道 夏 お茶会」などの検索ニーズ
に応える形で、夏に行われる代表的なお茶事の種類と特徴、設えの
工夫、懐石やお菓子について、実例を交えながらご紹介いたします。


【夏に行われる主なお茶事の種類と特徴】


☆暁の茶事|夏の早朝に味わう一服

夜明け前から始まり、日の出とともに進行する暁の茶事は、夏なら
ではの涼やかな時間帯に行われます。朝露に濡れる草木の香り、夜
明けの静寂、徐々に明るくなる空の下でいただく一服は、格別の趣
があります。夜明けの光を活かすため、灯りは控えめにし、草花や
虫の音を楽しめる設えが好まれます。

※私のお手伝いの経験ですが、若かかりし頃の盛夏、午前4時半に
お客様を迎えて行った暁の茶事では、草の匂いや小鳥のさえずりが
空間を包み、灯りを最小限にした席が幻想的な趣を生んでくれました。
主菓子には朝露をイメージした葛饅頭を用い、初夏の山野草を活け
た花入が涼感を引き立てていました。

その時は絽の無地や裏のお手伝いは絽の小紋で対処致しました。
汗もかきます。(自然の風で涼を感じるので)

東レシルックという手もございます。
社中でお客様をお招きするのでしたらこれもあり?と思います。

東レの絽の小紋(横絽)

東レの絽の無地の着物(横絽)

帯はこちら

夏・西陣織九寸名古屋帯【丸勇謹製】

夏<絽>・特選西陣織袋帯【京都イシハラ謹製】

☆朝の茶事|軽やかな装いと朝食懐石が魅力

朝の涼しいうちに行われる軽めの茶事で、正午の茶事よりも準備が
簡略化されることが多く、近年では夏に人気の高い形式です。
朝食代わりに出される軽懐石や、季節の果物を使った涼しげな菓子
がよく用いられます。浴衣や単衣など、涼しげな装いも魅力のひとつ
です。

☆正午の茶事|夏でも基本を押さえて行う正式な茶事

茶事の基本形ともいえる正午の茶事ですが、夏場は暑さとの兼ね合い
から、時間をずらしたり、風通しの良い空間で行ったりといった工夫
が必要です。簾や葦戸、氷柱などを活用し、参加者が涼を感じられる
よう配慮します。懐石もあっさりとした味付けのものや冷製料理を中心
とされた方がより涼を感じるかと思います。

☆飯後の茶事|午後の静けさを楽しむ夏の茶会

昼食後の落ち着いた時間帯に行う茶事です。軽めの懐石とともに、午後の
静けさを楽しむ形式です。夏は特に、日差しが和らぐ午後遅くの時間帯が
好まれ、冷たいお茶や冷菓などの工夫が凝らされます。

☆夜咄の茶事|灯りと風情を楽しむ夜の茶会

日没後、灯りのもとで行われる夜咄の茶事は、夏の夜の風情を存分に味わ
えるひとときです。蝋燭のゆらめく灯り、虫の音、夜風の涼しさが、五感
を通して季節を感じさせます。設えには風鈴や団扇、竹の器などが用いら
れ、幽玄な空間が演出されます。

☆不時の茶事|気軽に楽しむ夏のお茶時間

正式な予定を立てず、急な来客や思い立って行う茶事を「不時の茶事」と
呼びます。夏は、ふとした涼しい朝や夕方に、「一服どうぞ」と気軽に始
める不時の茶事が映える季節です。形式にとらわれすぎず、涼やかな茶碗
や簡素な設えでおもてなしをする心が大切です。

☆跡見の会(あとみのかい)|夏に偲ぶ故人の面影

故人を偲び、記念日などに開催される茶事です。静けさと慎ましさが重視
され、設えも落ち着いた雰囲気が基本です。夏の跡見の会では、青楓や水
の表現を用いた意匠が多く、涼やかで清らかな空間づくりが意識されます

☆夏のお茶事にふさわしい装いと涼感ある設えの工夫

夏は、視覚と聴覚で涼を演出する工夫が重視されます。竹や籠、透け感の
ある布、簾や葦戸、風鈴などを用いると、暑さをやわらげる効果があります。
また、茶碗や茶入れなどの道具も、夏らしい涼感ある意匠のものを選ぶと良
いでしょう。

参加者の装いも、麻や絽、紗の着物など、通気性と見た目の涼しさを兼ね備
えた素材が重宝されます。色も、白や淡い水色、薄緑など、清涼感を感じさ
せるものが好まれます。

 ☆もしお客として招かれた時の楽しみ方
  • 夏の茶事に招かれた際は、うちわや扇子、汗拭きなどを控えめな色合いで
    用意されておくと安心です。

  • 熱中症対策も兼ねて、到着前に十分な水分補給を摂取しておかれた方が
    宜しいかと思われます。

  • 季節感を楽しむ心構えで臨めば、設えや一服の茶からより深く涼を感じられ
    ます。亭主のお心遣いを感じましょう

 

よく、夏の茶事は何時ごろに行われるのが一般的ですか?と問われることが
多いです。
結構、曖昧になっていることが多いのです。色々なお茶事があるからだと思
います。

①暁の茶事は夜明け前の4〜5時ごろから始まります。
②朝の茶事は7〜9時台です
③夜咄は日没後の18時以降が多いです。

気温が下がる時間帯に設定されるのが特徴です。
③のお茶事をして①のお茶事を続けてした記憶がございます
勿論お手伝いでしたが。寝ずによく頑張ってできたと今思えば
若かったのだなと懐かしく思えます。

今は絶対無理ですが・・・・・・

裏方は黙って音をたてずにをよく覚えています。
お茶事はお客様の前より裏方の方をよく覚えているものですね。

主菓子をお運びしたりは覚えていますがそんなに鮮明に覚えていません。
不思議です塗りのお道具の扱い方、後片付けが勉強になりました。

どちらも経験するときっとお気持ちが豊かになると思います

 

 

 

 

 

気軽なお茶会にふさわしい装い|季節を感じる着物と帯の選び方

投稿日:

気軽なお茶会に参加する際、どのような着物や帯を選べばよいか
迷ったことはありませんか?
この度は、先日のお茶会に寄らせていただいた際の「おもてなし」の
お菓子や茶道具の写真を交えながら、これからの季節にぴったりの
着物と帯をご紹介いたします。

季節を感じる茶席のしつらえ

先日参加したお茶会では、春を思わせる淡い紫ピンクの入った練り切
りの菖蒲の花が形作られています。黒文字は手作りだそうです

素朴で趣のある木彫りの香合が印象的でした。(筏に船頭)

初夏の紫陽花が描かれたお抹茶碗

【鮎の掛け軸】鮎の解禁は6がつで少し早いですが、お茶の世界も先取り
すがすがしい掛け軸で素敵です

気軽なお茶会におすすめの着物

  • 着物:淡い色合いの小紋や江戸小紋
    春から初夏にかけての季節を意識し、淡いピンクや若草色やブル―系など
    柔らかな色調の着物が最適です。小花模様や唐華や幾何学模様など、控え
    めで品のあるデザインが好まれます。飛び柄小紋で無地感覚にお召しにな
    られると宜しいかもしれません。
  • 帯:軽やかな名古屋帯
    紫陽花の花をモチーフにした帯や、自然素材を感じさせるシンプルな帯も
    素敵です。お茶会の落ち着いた雰囲気に調和し、季節感を引き立てます。
    逆に季節に全く関係のない柄で幾何学文様ならばいつの時期でも大丈夫です

    正絹小紋 京染め[紋意匠に華文様/Japanblue]

    丹後ちりめんを使用し、三種類の唐華華文をとび柄であしらっています。
    華のある上品で控えめ過ぎず主張しすぎずといった感じの柄となっております。

    【華 文】
    花を抽象化して丸い形に文様化したもの。特定の花を表すのではなく、なんと
    なく花のような形をした華麗な文様全般をさす。 古くから織物、染物の文様
    として用いられてきた。現代でも重厚な文様として婚礼用の袋帯などに多く
    みられています。

    九寸名古屋帯 (正絹)【帯屋捨松 謹製】「忍冬唐草文・パープル地・六通」

    1854年の創業以来、実に150年。その妥協を許さない物作りは大勢のキモノ通
    の方には定評のある人気ブランドの機屋さんです。

    お着物に対して邪魔をせず尚且つ趣味性を漂う、洗練された表情をしています
    ので、ひと味違う着物姿を演出してくれる逸品の帯です。
    着用年齢や着用する場所も広い帯ですので親子代々引き継いで頂きたい逸品の
    九寸名古屋帯です。

     

    他にお勧めの着物はこちら

    茶席に映える上品な着物をお探しの方におすすめしたい、北出与三郎監修
    正絹小紋です。
    使用されているのは、繊細な紋意匠の正絹生地。地紋には伝統的な花菱文様をあしらい、見る角度によっては変わり七宝柄のようにも映る、奥行きのある美しさが魅力です。

    地色は、やわらかく落ち着いた淡藤色(あわふじいろ)。控えめで洗練された色合いは、春の茶会、研修会、観劇、カジュアルなお茶事など、さまざまなシーンで活躍します。
    柄の配置は控えめな飛び柄仕立てで、地紋と同じモチーフを用いることで、統一感がありながらもおしゃれな印象に仕上がっています。

    袷にも単衣にも対応する、季節を問わない一枚

    袷としても単衣としても着用可能な飛び柄小紋は、季節の変わり目に便利な一枚。年代を問わず着こなしやすく、帯次第でフォーマルにもカジュアルにもアレンジできます。

    未仕立てでお届け|お好みの寸法に対応できます

    本商品は、未仕立ての状態でご提供しておりますので、お好みの寸法にお仕立て
    いたします。

    日本製の高品質な正絹小紋は、お稽古着からお出かけ着まで、さまざまな場面で長くご愛用いただける逸品です。

    特選板場友禅 染帯 九寸名古屋帯 【世界最大級 野蚕繭 アタカス 与那国蚕】

    全体を板で張り段ごとに柄が違っています。鳳凰の段、唐華の段、唐草、
    忍冬などの柄と様々です。生地はさらっとした紬の生地です。全通ですの
    でどこを出されても良いですのでお一人でお召しになる時も便利です。

    同系色に近いですが洒落ています。

    【板場友禅】
    友禅染の技法のひとつで、長い一枚板の上に生地を張り、型紙をおいて
    染めるものです。板に載せた生地に刷り込んでいくことから、板場友禅と
    呼ばれます。

    西陣織袋帯【大光織物謹製】「七宝文様に唐華・スリーシーズン」

    しなやかに織り上げられた牡丹鼠色をベースにした帯地です。透け感のある
    薄い織り地ですのでスリーシーズン用にとメーカーさんが作られた帯です。

    盛夏を外した3月終わりから4月~7月始め、9月~11月ごろに結ぶのがお勧め
    です。

    西陣織九寸名古屋帯【木原織物 謹製】「唐華・六通」


    お買い求めやすく確かな品質、軽やかな風合いで結びやすい帯と
    なっております。
    銀糸を通した帯地に織りだされた唐華文様が上品にあしらわれています。
    紬、小紋に合わせておしゃれに少しドレスアップさせたり、気軽に普段
    使いでお召しになられたりと楽しめる一品です。

    グレーはお茶席にとても似合うお色です。
    お着物か帯に取り入れたらとても上品になるのではないでしょうか?

    もし、時期がずれて6月になるならば
    こちらの帯もお勧めです。

    夏・西陣織九寸名古屋帯【丸勇謹製】「唐織・吉祥文様」
    流れるような蔦や葡萄。それぞれに吉祥文様として、七宝、青海波、
    亀甲柄が唐織で施されています。お色も涼しい感じのする夏名古屋帯
    に仕上がっています。夏のお茶事、お茶会に又、ご友人との会食に
    是非どうぞ。葡萄は子孫繁栄ですしおめでたい柄が使われています。

    夏・草履「EVAコルク草履」フリーサイズ 普段にお稽古にと役立ちます

 

 

夏のお茶会やカジュアルなお出かけに最適な、EVAコルク麻混草履のご紹介です。
白地の上品なデザインは、着物の色柄を邪魔せず、清涼感を演出します。麻混の素材を使用しているため、夏用草履として快適にご使用いただけます。

この草履は、EVAコルクの軽量ソールを採用。柔らかく軽やかで、長時間の着用でも疲れにくいのが特徴です。見た目はお茶会向きの上品さを保ちながら、実用性も兼ね備えています。

☆ おすすめポイント

  • 夏用草履:麻混素材で涼やか

  • 白地:お茶会・お稽古・お出かけに最適

  • EVAコルクソール:軽量で歩きやすい

  • カジュアルな小紋・紬・木綿着物・小千谷縮におすすめ

  • 地域やお茶会の種類に合わせた柔軟な選択が可能

ランクの高い夏物の着物(訪問着・高級付け下げ)には不向きです。気軽なお茶会やお稽古着、普段着感覚の小紋・紬・木綿着物に最適です。特に小千谷縮などの夏着物との相性は抜群です。

お客様のお好みや、お茶会の雰囲気に合わせてご検討ください。

6月の茶道にふさわしい単衣の着物コーディネート|小紋×名古屋帯・洒落袋帯で涼やかに

投稿日:

今は5月に入ったばかり。とても過ごしやすい月です。
お茶会も増えてきています。それに併せて研修会も増えてます。まだ良いのですが
段々と汗ばんでお着物で丸一日過ごしているとお着物が汗シワが出来たりします。

帯も普段通りですと暑く感じてしまいます。かといって夏物は早いのでスリー
シーズンの帯を結ぶという手もございます。スリーシーズンですので6月も結べ
ますが、帯は先取りなので夏物が6月には良いでしょう。9月にはお勧めです。

まだ暑い日が続いてますので・・・・・・

お茶席にも街着にもおすすめ|灰桜色の小紋×牡丹鼠色の
スリーシーズン帯 コーディネート
例)

西陣織袋帯【大光織物謹製】「七宝文様に唐華・スリーシーズン」

しなやかに織り上げられた牡丹鼠色(ぼたんねずいろ)を基調とした、
おしゃれな透け感のある帯地です。薄手の織り素材で作られており、春・初夏・秋のスリーシーズン(3月下旬~7月初め、9月~11月)にお使いいただけるよう、メーカーが工夫を凝らして仕立てた逸品です。特に単衣(ひとえ)着物との相性がよく、季節の変わり目のおしゃれを楽しみたい方におすすめです。

デザインは、上品な単色(単彩)で七宝文に唐華文様をあしらっており、クラシックながらモダンな印象も漂います。フォーマルすぎず、かといってカジュアルにもなりすぎない絶妙なデザインで、茶道のお稽古や観劇、お食事会など幅広いシーンに活躍します。

気候や気温に合わせて、ぜひお洒落に結んでいただきたい一本です。単衣帯・春帯・秋帯・透け感のある帯をお探しの方に最適なアイテムです。

飛び柄小紋などにも合わせて頂けると思います。

正絹小紋[紋意匠に飛び柄桐竹鳳凰紋・寿光織]

やわらかな光沢が美しい寿光織の丹後ちりめん生地に、格式ある桐竹鳳凰文をあしらった小紋です。柄は控えめなとび柄で、お茶席などの改まった場でも安心してお召しいただける一着です。

お色味は、ほんのり赤みを帯びたやさしい灰桜色(はいざくらいろ)。お顔映りも良く、上品で若々しい印象を演出します。

合わせた帯は、牡丹鼠色(ぼたんねずいろ)をベースにした、しなやかで透け感のあるスリーシーズン帯。春・初夏・秋に対応できる薄手の織り帯で、単衣のお着物にぴったりです。
七宝に唐華文様が単彩で施され、落ち着きと華やかさをあわせ持ったデザインが魅力です。

灰桜色の小紋と牡丹鼠色の帯は、色のトーンや格のバランスが絶妙に合い、
控えめながら印象に残る着姿を演出してくれます。お茶席、観劇、お食事会、街歩きなど、様々なシーンでお楽しみいただけます。

6月の茶道のお稽古や気軽なお茶事には、単衣の小紋に名古屋帯や洒落袋帯を
合わせた涼やかなコーディネートがおすすめです。

梅雨に入り湿度も高くなるこの季節、着物選びに悩まれる方も多いのではない
でしょうか。そんな方に6月ならではの爽やかな着こなしをご提案します。

例えば、やわらかな色味の小紋(淡い水色、利休白茶、藤色など)に、花や
草木、幾何学模様の名古屋帯を合わせることで、品格を保ちながらも季節感の
ある装いを演出できます。
帯は軽やかな博多織や絽綴れや透け感のある素材ですと6月らしくお勧めです。

正絹小紋 京染め[紋意匠に華文様/Japanblue]

日本の伝統美をモダンに昇華させた「JAPAN蒼blue」の企画による
美しいブルーが印象的なとび柄小紋です。
生地には上質な丹後ちりめん紋意匠織を使用し、しなやかで艶やか
な質感。そこに三種類の唐華文(からはなもん)を控えめにと言い
ながらもしっかりと主張するよう絶妙な間隔で配しています。

デザイン性と品格を両立させたこの一枚は、お茶席や観劇、食事会
などのお出かけ着としても活躍します。
華やかすぎず地味すぎずという絶妙なバランスを求める方にぴったりです。

ブルーの地色は濁りがなく、透明感のある明るさを含み、
着る方の印象をすっきり若々しく、明るく引き立ててくれます。

少し格式を高めたい茶事や、目上の方が同席される席では、洒落袋帯を使った
コーディネートが宜しいかと思います。洒落袋帯は名古屋帯より格がございます。正式な袋帯ほど堅苦しくないので小紋にも結べるものもございます。
また、茶席の雰囲気にもよくなじみます。付け下げや無地に合わせると型ぐるし
くなく出掛けられます。

夏・西陣織九寸名古屋帯【丸勇謹製】

蔦や葡萄。それぞれに吉祥文様として、七宝、青海波、亀甲柄が唐織で
施されています。お色も涼しい感じのする夏名古屋帯に仕上がっています。
夏のお茶事、お茶会にご友人との会食に是非どうぞ。

夏物 九寸名古屋帯 西陣織 横絽 【京都イシハラ謹製】

ブルー系の着物との同系配色を楽しみたい方には、濃い藍系の名古屋帯が
おすすめ。柄は雪輪と波の夏帯です。さりげない金銀糸や刺繍入りで、程よい
華やかさをプラスして統一感が生まれています。帯締め帯揚げで全体を締めると
まとまりがより一層よくなります。

帯まわりは、白や生成り、薄浅葱色などの帯揚げや帯締めで清涼感をプラスする
のも宜しいかと。

6月ならではの軽やかなコーディネートで、お茶室の季節の移ろいを装いでも表現してみませんか?

夏の袋帯【田中義謹製】「丸に雪輪中に柄・六通」

帯地は、淡いグレーパープルです。金糸・銀糸で雪輪や波、観世水に
抽象化した花などを施しています。夏の暑い時期に涼しそうなお色と
柄行です。

ブルーの小紋にどうかしらと考えましたがグレーが入っていますので
また、柄も強調してませんので小紋には適していると思います。

こんな感じで夏を乗り切ってオシャレにお着物を着て楽しみましょう。

【着物の衣替え】単衣(ひとえ)はいつから?気温と季節感で選ぶ賢いタイミング

投稿日:

4月も中旬を迎え、暖かい日が増えてきましたね。着物好きな皆さまの
中には「そろそろ単衣(ひとえ)に衣替えしてもいいのでは?」と感じ
ている方も多いのではないでしょうか。

今回は、「単衣を着始める時期」について、伝統的なルールと、今の気候
に合わせた現実的な着こなしのバランスをご紹介いたします。

単衣とは?本来の着用時期

単衣とは、裏地のついていない一枚仕立ての着物のこと。
本来、着物の季節ルールでは「単衣は6月と9月の2か月間だけ」とされて
きました。
これは、長年の季節感に基づいたしきたりですが、近年の気温上昇により、
特に5月には真夏のような日差しが感じられる日も少なくありません。
だから皆様工夫をされます。趣味でお着物を着られる方は単衣をまといま
すが、お茶をされる方はしきたりを重視される方が多く5月に単衣をとは
厳しいと考えられるので、せめてお襦袢だけでも縦絽か柄の絽を使って襟元
だけを普通にする。などなど

単衣を着始めるおすすめのタイミングは?

最近では、「体感温度」や「天気」を見ながら柔軟に衣替えをする方が増えています。

目安となる気温は

☆最高気温が25℃を超える日が続くようになったら単衣がおすすめ
☆5月の連休明け頃から、気候や行き先に応じて単衣に切り替える方も多いです

屋外のイベントや日中の移動が多い日は、袷ですと暑さを感じることが多いです。そんな時は、見た目が袷に近い落ち着いた色柄の単衣を選ぶと、違和感がありま
せん。

単衣を早めに着るときの注意点【TPOに合わせて】

伝統や格式を大切にするお茶席や公式な場では、「季節を先取りしすぎない」と
いう心配りも求められます。

4月下旬~5月上旬の単衣は、あくまでも「気候に応じた例外的な対応」として、
以下のような配慮をすると安心です。

  • 光沢のある薄手の絹素材など、見た目が袷に近い単衣を選ぶ

  • 帯や小物は春の名残を意識したコーディネートにする

  • 季節先取りになりすぎないよう、明るすぎる色や夏素材は


    【小紋 京染め|型染め・飛び柄】お茶会・入学式・観劇にも品よく映える一枚

    こちらは、京染めの伝統技法で染められた型染めの飛び柄小紋

    こちらは、京染めの伝統技法で染められた型染めの飛び柄小紋です。
    落ち着いたこげ茶系の地色に、ひし形の中に唐華(からはな)文様を配した、
    上品で洗練されたデザインが特徴です。

    菱の文様には、さらに細やかな柄が施されており、近くで見るとその緻密な美
    しさに思わず目を奪われます。
    同じ型紙で染めていても、飛び柄の配置や仕立て方によって雰囲気が少しずつ
    異なるのも、この着物の魅力のひとつです。
    唐華の向きもランダムに配置されており、全体に動きと表情を感じさせてくれます。

    【正絹小紋|紋意匠に飛び柄松文・プラチナ箔使用】
    お茶席や観劇にふさわしい上品な一枚

    落ち着きと格調を兼ね備えたこちらの正絹小紋は、
    紋意匠の地紋入り生地に、品よく配された飛び柄の松文(まつもん)が印象的
    な一着です。
    柄には繊細なプラチナ箔が用いられており、控えめな光沢が着物全体に上品な
    華やかさを添えています。松は「歳寒の友」とも呼ばれるおめでたい吉祥文様。
    本品ではその松文を大胆すぎない飛び柄で散らしており、茶道の席にふさわし
    い控えめで凛とした印象に仕上がっています。
    色柄のバランスがよく、派手になりすぎず、それでいて寂しさを感じさせない
    絶妙な設計です。

    飛び柄の間隔や柄の控えめな華やかさから、20代〜60代以上まで、年齢を問
    わず着ていただける汎用性の高いデザインです。
    フォーマルすぎず、カジュアルすぎないこのバランス感は、1枚持っておくと
    重宝します。

    これらのお着物に対してのお勧めの帯はTPOによります。

    気軽なお茶席・・・・しゃれ袋や格の高い名古屋帯がいいですね

    【西陣織 名古屋帯|秦生織物 謹製・市松石垣柄・白地・ラメ入り】

    お茶席や街のおしゃれ着に映える、粋でモダンな一本です。
    京都・西陣の老舗機屋【秦生織物(はたおりおりもの)】による、上質な
    しゃれ名古屋帯です。袋帯で定評のある同織元は、裏地も含めて同じ機で
    織り上げる独自の製法を持ち、そのため帯全体がしなやかで軽く、ほどよい
    ハリと高い締め心地を実現しています。
    【デザインの特徴として】
    白地を基調に、市松に石垣柄を織り出したすっきりとしたデザイン。
    部分的にラメ調の糸を織り込み、さりげなく輝きを添えることで、
    現代的でモダンな印象に仕上げられています。
    洗練された都会的なセンスが光る一本で、
    着物初心者から上級者まで、幅広い方におすすめできる帯です。

    【西陣織 袋帯|秦生織物 謹製・暈し横段にペルシャ小花紋】

    お茶席や華やかなパーティーシーンにふさわしい、気品ある一帯です。
    京都・西陣の老舗機屋【秦生織物】謹製による、しゃれ感漂う高級袋帯です。

    上の小紋とは同系にはなりますが帯締めや帯揚げで全体をまとめることが出来ます

    しなやかでありながらしっかりとしたハリがあり、非常に軽やかな帯地は、
    まるで能装束の「水衣(みずごろも)」のようなふんわりとした風合いを持ち、締
    め心地の良さと優雅さを兼ね備えています。
    地色は、深みのある枯茶色(かれちゃいろ)と、
    グレーを帯びた胡桃染め(くるみぞめ)が交互に織り出された横段の暈し織り。
    その上を、流れるように美しく配置されたペルシャ調の小花紋様が優雅に彩り
    ます。織りの立体感と繊細な配色が、控えめながらも華やかな印象を与え、
    格式と洒落感を絶妙に両立させた袋帯です。淡いお色の小紋にはとても
    合う帯かと思います。

    小紋はどちらも飛び柄となっております。

    飛び柄小紋の柄合わせについて ~掛け衿や仕立ての工夫~

    飛び柄小紋のお仕立てにあたっては、仕立て屋さんと綿密に相談し、柄の持っていき方にこだわっております。特に柄合わせは、仕立ての完成度や着姿の印象を左右する大切なポイントです。

    飛び柄小紋は、付け下げのような厳密な柄合わせは不要とされていますが、それでも柄の位置や配置によって全体の雰囲気が大きく変わります。だからこそ、私どもと仕立て屋さんでできる限り美しく仕上がるよう、柄合わせに細心の注意を払っております。

    なかでも「掛け衿(かけえり)」の柄合わせは難所です。掛け衿の中心部分で柄が不自然に途切れてしまうと、せっかくの飛び柄が不自然に見えてしまいます。そのため、柄がすっきりと見えるよう、柄を隠すか・つなげるかといった判断も慎重に行います。最終的には、柄が自然につながって見えるような配置にすることで、より美しく仕立て上がることを目指します。不自然に途切れるなら隠すように入れ込むとか色々と苦心致します。

    飛び柄小紋をお選びの際には、こうした「柄合わせによる印象の違い」にもぜひご注目ください。仕立て次第で、着姿が格段に洗練されます。

4月のお茶会にふさわしい着物の選び方|小紋と名古屋帯

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春のお茶会では、淡い色合いや春の花柄をあしらった小紋が適しています。
仮に花の柄そのものではなくてでなくて唐華と言って花や植物をモチーフ
にして作られた美しいデザインです。優雅で繊細な印象を与えてくれます。
飛び柄の小紋や江戸小紋も、上品でお茶会にふさわしい選択です。

茶道の場では、季節や格式、そして場の雰囲気に合わせた着物選びが重要です。
一般的に言いますと
以下のように選択できます。

[お稽古やカジュアルなお茶会]
小紋や江戸小紋、色無地など、控えめで上品な柄の着物が適しています。
これらは名古屋帯と合わせることで、程よい格式感を演出できます。

【未仕立て】正絹 板場型友禅染 小紋|幾何学模様 七宝柄|
光沢感のある紋意匠生地|お茶会・観劇・お食事会に

華やかさと上品さを兼ね備えた板場型友禅染の正絹小紋です。
生地には繊細な紋意匠が織り込まれており、角度によって上品な
光沢を放ちます。柄は、モダンな印象を与える変わり七宝の
幾何学模様です。古典的でありながらも現代的なセンスを感じさ
せるこだわりのデザインです。

[こんなシーンにおすすめ]
気軽なお茶会や月釜
観劇やコンサートなどのお出かけ着に
お食事会や趣味の会などの集まりに
茶道初心者さんの練習用・お稽古用にもぴったり

特選博多織紋八寸名古屋帯
【本場筑前博多琥珀織 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

老舗・大倉織物による「誠之輔」ブランドの八寸名古屋帯。
博多織の名門として知られる大倉織物が誇る幾何学模様帯です。

織り出された柄は、細やかな菱の重なりと、その中に表現された十字
模様が特徴的。まるで立体的に見えるような精緻な織りで、本絹なら
ではの美しさと繊細さを併せ持った一本です。

しなやかなハリと、しっかりとした打ち込みによる絶妙な締め心地は、
茶道や観劇、お食事会などの装いに最適。上質な正絹の質感と、パール
のような上品な光沢が、装いを一層引き立ててくれます。

こちらを合わせるととてもシンプル且つ上品になります。趣味の会など
には粋になると思います。お茶ではお稽古にするには少し勿体ない気も
致します。研修会など大勢の集まる場にてご着用なさってはいかがで
しょうか?

薩摩草木染大島紬【本場縞大島】

こちらは、普段のお出かけや街着、お稽古などにも気軽に着られる
正絹紬の着物です。
今から十数年前、大河ドラマ「篤姫」が放映されていた頃に仕入れた
もので、時代としては少し前のものになりますが、しっかりとした生地
感と落ち着いた風合いが魅力の一枚です。

☆特別な場でなくても楽しめる普段着の紬
☆お茶席では無理でもお稽古では着用できるのでは?
☆元々は¥121,000で販売していたお品ですが、今回は「異例の特価価格商品
としてご提供させていただきます。

「本物の着物を気軽に楽しみたい」「手頃な価格で紬を探している」方に
おすすめです。

織の着物に染の帯と言いますが、最後はご自身の好みです。

特選板場友禅染帯九寸名古屋帯 【幾何学模様】気軽なお茶会、観劇・お食事会、趣味の会

幾何学模様を全体に板締めで染め上げた、美しい全通柄の名古屋帯です。
四角形の文様が規則正しく並び、ひとつひとつ丁寧に銀で縁取られており、
上品な華やかさを添えています。全通柄のため、どこを前に出しても美しく
見えお一人でも簡単にお締めいただける点も魅力です。

爽やかで落ち着いた色合いは、無地着物や飛び柄小紋、江戸小紋などとの
相性も抜群です。シンプルな装いのアクセントとしておすすめです。また、
「織の着物には染めの帯」と昔から言われるように、大島紬や結城紬などの
紬着物と合わせて、普段のおしゃれやカジュアルな茶席にも粋なコーディ
ネートが楽しめます。

博多織紋八寸名古屋帯【協和織工場謹製・本場筑前博多織】

こちらは、上品な風合いが魅力の博多織・八寸名古屋帯です。一般的な献上柄とは異なり、まるで西陣織のような優雅で落ち着いた雰囲気をまとっており、博多織の新たな魅力を感じていただけます。

芯を入れずにそのまま仕立てることができるため、軽くて締めやすく、長時間の着用でも快適です。帯結びが苦手な方や、初めて八寸帯を扱う方にもおすすめです。

お茶席やご友人との会食など、カジュアルな場面から少しかしこまったシーンまで、幅広い着用シーンに対応できます。シンプルな小紋や無地着物、紬にもよく合い、季節を問わず活躍する一本です。

「博多織」「八寸名古屋帯」「軽くて締めやすい帯」「お茶席に合う帯」「カジュアルからセミフォーマルまで使える帯」といえます。

特選西陣織九寸名古屋帯【川島織物謹製】「お太鼓柄・ペルーの民族文様風」

こちらは、西陣織の老舗「川島織物」謹製の名古屋帯です。ペルーの民族柄
を思わせる個性的で趣のあるデザインが他にはない華やかさを演出します。
帯地は、ベージュと生成りの中間のような優しい色合いで、無地着物や江戸
小紋、飛び柄小紋、総柄小紋など、さまざまな着物に合わせやすく、コーデ
ィネートの幅が広がります。さらに、モール織によるふっくらとした柔らか
い質感が所々に施されており、立体感と温もりを感じる表情豊かな一本に仕
上がっています。おしゃれ着としてはもちろん、お茶席や観劇、ランチ会な
どにもおすすめです。

「西陣織 名古屋帯」「川島織物 お太鼓柄」「民族柄 帯」「小紋に合う帯」「モール織 帯」「おしゃれ名古屋帯」などのキーワードで帯をお探しの方にぴったりの一品です。人とは違う帯姿を楽しみたい方に、ぜひお試しいただきたい逸品です。

大島に合わせても幾何学文様の小紋に合わせてもオシャレになる帯です。

[格式のあるお茶会や正式な場]
格式の高い場や正式なお席には、訪問着や色無地(紋付き)などと合わせる
ことでよりフォーマルな印象を与えます。お茶をされている方は訪問着にも
紋を入れられる方が多く、そうすることで「格」が上がるのでお茶席(特に
格式のあるお茶席)には必要なことのようです。

逆にパーティーのような場になると紋(訪問着)を付けることによって着用
を考えてしまう可能性がございます。

高級付け下げ [正絹未仕立て] お茶席や観劇、宮参り、祝賀会に

 

四季の美しさをまとう一枚|桜ネズ色・花筏文様の付け下げ着物

日本の四季は、人々の感性を豊かに育み、伝統文化にも深く根付いています。
その中で生まれ、受け継がれてきた「きもの」は、時代を超えても変わらぬ
形と美しさを持ち続け、今もなお多くの人々に愛されている日本の伝統衣装
です。今回ご紹介するのは、単衣にも袷にもおすすめできる、上品な桜ネズ色
の付け下げ着物。柄には、花筏に松・橘・菊・笹・梅など、季節の花々が流れ
るように配され、日本の自然の美しさと繊細な感性を表現しています。落ち着
きと華やかさをあわせ持つ一枚は、茶席、観劇、ご会食、お祝いの席など、
さまざまなシーンに対応可能です。長くご愛用いただける上質な付け下げをお
探しの方に、自信を持っておすすめいたします。

※帯はイメージです

高級付け下げ [正絹未仕立て・松波] お茶席、入学式、卒業式、パーティーに

吉澤織物謹製|女郎花色の浜ちりめん地・古典文様付け下げ着物

日本の四季は、人々の感性を育み、文化や芸術にも大きな影響を与えてき
ました。その中で育まれた「きもの」は、時代が移り変わっても形を変え
ず、柄行や品質にこだわり続け、長く愛されてきた日本の民族衣装です。

今回ご紹介するのは、老舗・吉澤織物謹製上質な浜ちりめん地に染め上
げられた付け下げ着物です。生地のしなやかな風合いと発色の美しさが、着
る人の所作をより一層美しく引き立ててくれます。

柄行は、桜・橘・笹・菊などの花々をあしらった花の丸柄の古典文様です
季節を問わずお召しいただける、格式と品格を兼ね備えたデザインです。
地色は、上品で優しい印象の「女郎花(おみなえし)色」。単衣にも袷にも
対応できる色合いで、茶席やお祝いの席、観劇、ご会食など幅広いシーン
で活躍します。

※帯はイメージです